藤木昌生の密かな楽しみ Vol.33 ~ THE UNCROWNEDの『SHAL's バースデー・イベント 2024』に行って来ました。
去る1月21日、東京・渋谷で行なわれたTHE UNCROWNEDの『SHAL's バースデー・イベント 2024』を観に行ってきました。
1年前の1月28日に、栃木・宇都宮で行なわれたSHALのバースデー・イベントに参加させてもらった時のことは、当時このコラムの中でも書きましたが(こちらを参照)、あれは身内や関係者だけの集まりでした。とても心温まる素晴らしいイベントだったので、ああいうイベントを一般のファンの皆さんにも参加してもらえる形でやってもらえたらなと思っていたところ、今回それが実現したわけです。
今回のイベントについて、Takeshi<g>は「通常のライヴではないので、どれくらいお客さんが来てくれるのか読めなかった」と言っていたけど、実際にはチケットが発売されてから数日後には完売してしまったらしく、さすがファンに愛されていたSHALという感じ。もしかしたら、お客さんの中には、THE UNCROWNEDのライヴを観たことがなかった人や、SHALが亡くなってからファンになったという人もいたかもしれない。
1年前の1月28日に、栃木・宇都宮で行なわれたSHALのバースデー・イベントに参加させてもらった時のことは、当時このコラムの中でも書きましたが(こちらを参照)、あれは身内や関係者だけの集まりでした。とても心温まる素晴らしいイベントだったので、ああいうイベントを一般のファンの皆さんにも参加してもらえる形でやってもらえたらなと思っていたところ、今回それが実現したわけです。
今回のイベントについて、Takeshi<g>は「通常のライヴではないので、どれくらいお客さんが来てくれるのか読めなかった」と言っていたけど、実際にはチケットが発売されてから数日後には完売してしまったらしく、さすがファンに愛されていたSHALという感じ。もしかしたら、お客さんの中には、THE UNCROWNEDのライヴを観たことがなかった人や、SHALが亡くなってからファンになったという人もいたかもしれない。
今回のイベントは、シンガー・ソングライターのAki、シンガーやモデルとして活動しているinoyui、TEARS OF TRAGEDYでお馴染みのHARUKAという3人の女性シンガーを迎えたアコースティック・ライヴも含まれていたんですが、この中のAkiがSHALの大ファンということもあって、司会進行役も担当。Takeshiは自分でも公言しているとおり喋りが苦手なので、淀みなくスラスラと喋ってイベントを進行してくれるAkiの存在は本当にありがたかったと思います。(笑)
ステージ左手にはSHALの衣装を着たマネキンが立ち、イベント中は後方のスクリーンにSHALのお兄様が作成したSHALのフォト・アルバムがスライド・ショーの形でずっと映し出されていて(プライヴェートな写真も多数あってファンは嬉しかったと思います)、それをバックに様々なトークが繰り広げられ、その合間にアコースティック・ライヴが挿入されるという構成でした。
ステージ左手にはSHALの衣装を着たマネキンが立ち、イベント中は後方のスクリーンにSHALのお兄様が作成したSHALのフォト・アルバムがスライド・ショーの形でずっと映し出されていて(プライヴェートな写真も多数あってファンは嬉しかったと思います)、それをバックに様々なトークが繰り広げられ、その合間にアコースティック・ライヴが挿入されるという構成でした。
アコースティック・ライヴは、シンプルなリズム・トラックをバックに流しながら、Takeshiがアコースティック・ギターを弾き、各シンガーが歌うというもの。最初に歌ったのはinoyuiで、明るく元気な人柄そのままのイメージで2ndアルバム「WITNESS」(2022年)のタイトル曲を躍動感のあるパワフルな歌唱で披露してくれました。2番目に歌ったのはAkiで、彼女はイベント中ずっと自分がいかにSHALに大きな影響を受けたかを熱く語っていたんですが、歌ではEP「TEARS」(2017年)からの”LOST TEARS”をしっとりとした世界観で聴かせてくれました。最後に歌ったのはHARUKAで、彼女の歌声はTEARS OF TRAGEDYでよく聴いていた人も多かったと思いますが、自身がMVにも出演した「WITNESS」収録の”LAST MEMORY~4月の風~”を披露。透明感たっぷりなんだけど、とてもエモーショナルな彼女の歌に、思わず涙があふれそうになってしまいました。
トーク・コーナーでは、スペシャル・ゲストとしてSHALのお母様とお兄様が登場。SHALの子供時代の意外なエピソードも披露されて、とても興味深かったです。Takeshi自身も今回初めて知った事実がいくつかあったようで、お母様が「マネキンが着ているこの衣装はSHALが地元のショップでオーダーメイドしたもので…」と話すと、「え!? そうだったんですか!? 楽天かどっかの通販で買ったのかと思ってましたよ」とのたまい、たぶん天国から見ていたSHALをムッとさせたと思います。(笑)
そういったトークの中で、お母様が「TEARS」のタイトル曲でもある”TEARS~42589~”の歌詞のことを話していました。この曲の歌詞が、SHALのお祖父様の戦争体験(第二次世界大戦)を題材にして書かれたことはSHAL自身が説明していたので、知っているファンも多いと思いますが、それがどんな壮絶な体験だったのかを今回お母様が改めて語り、この曲を聴く時にはそういった戦争の恐ろしさや兵士の家族への思いを少しでも想起してもらえたらと訴えていました。
そういったトークの中で、お母様が「TEARS」のタイトル曲でもある”TEARS~42589~”の歌詞のことを話していました。この曲の歌詞が、SHALのお祖父様の戦争体験(第二次世界大戦)を題材にして書かれたことはSHAL自身が説明していたので、知っているファンも多いと思いますが、それがどんな壮絶な体験だったのかを今回お母様が改めて語り、この曲を聴く時にはそういった戦争の恐ろしさや兵士の家族への思いを少しでも想起してもらえたらと訴えていました。
お母様の話によれば、フィリピンで戦っていたお祖父様も「日本からの食糧や弾薬の補給が途絶え、部隊の全員が日に日に栄養失調に陥り、次々と餓死・衰弱死していく中、何度も手榴弾で自決することを考えた」らしいのですが、そうなのです。これは僕もほんの数年前に知ったことなんですが、第二次世界大戦中に世界各地で亡くなった日本兵約240万人のうち、餓死・病死で命を落としたのが半分以上の約140万人だというんですよ。つまり、敵と戦って死んだのではなく、日本政府や日本軍の上層部に見捨てられて死んだということ。食料も武器も与えないけど気合で戦えと。ただし最悪の状況でも降伏はするなよと。捕虜になる前に自殺しろと。国家上層部の戦略も何もない無能さと病的精神性のせいで、140万もの命が奪われたのです。ゲームの捨て駒の如く、虫けらの如く…。
こういった国民の命を屁とも思わない大日本帝国の性質が、今現在の自民党政権の姿に共通しているという声も多いですが、まったくそのとおりだと思います。先日の能登半島地震でも、岸田首相は初動が遅い・甘い…というか、災害対応は後回しにして、金づるである財界の新年会をハシゴしていたり、被災者を助けるため現地に行こうとする人々を制限したり(政府の対応の遅れや志賀原発のトラブルがバレないように、との説が有力)で、まったく血が通っていない。海外の国に対しては支援という名目で、我々国民から搾り取った税金を何千億円、何兆円と次々と大盤振る舞いで与え続け、アメリカからは使い物になりそうもない軍事兵器を巨額で購入しているのに、被災した国民に対しては微々たる額しか補助しない。笑っちゃうような微々たる額ですよ。他にも、マイナンバーカード(+保険証廃止)、インボイス制度、東京五輪、大阪万博など、多くの国民が「デメリットが大きいからやめてくれ」と訴えているのに、それを無視して強行し、税金を湯水の如く注ぎ込んでいるし、昨今話題の裏金問題は言わずもがな。政府が引き起こしたあらゆる問題について、「丁寧に説明していく」と言いながら何も説明せず、「責任を重く受け止める」と言いながら一切責任を取らない。結局のところ、困窮する国民など眼中になく、自分達とお仲間企業の儲けと利権だけをひたすら追い求めているのが自民党政権なのです。
そして、そんな自民党は何年も前から憲法改正を推し進めようとしていて、日本を「戦争ができる国」に変えようとしています。戦争ができるだけに止まらず、憲法改正によって合法的に独裁国家に移行できるような体制にすることを目論んでいます。憲法改正の大きなポイントである「緊急事態条項」は、皆さんお馴染みの「緊急事態宣言」とはまったく違うもので、本当にヤバいものなんですよ。そのヤバさを知らない方は、是非こちらの動画を。
そんな今だからこそ、この”TEARS~42589~”に込められたメッセージは一層重みを増すんじゃないかと思います。SHALがそんな国の姿勢のことまで考えていたかどうかは判らないけど、聴き手には書き手が考えていた以上のものを音楽に加味して、その音楽の価値を自分にとってより高いものにする自由があります。
おっと、脱線話が長くなってしまいました。イベントの話に戻ると、トークの途中にお兄様が、SHALが愛用していたストライプの衣装と、ご自身のメモリアル・ペンダントを客席に回し、この日に訪れたすべてのお客さんが実際にSHALに触れることができたのは、素晴らしい計らいでした。
こういった国民の命を屁とも思わない大日本帝国の性質が、今現在の自民党政権の姿に共通しているという声も多いですが、まったくそのとおりだと思います。先日の能登半島地震でも、岸田首相は初動が遅い・甘い…というか、災害対応は後回しにして、金づるである財界の新年会をハシゴしていたり、被災者を助けるため現地に行こうとする人々を制限したり(政府の対応の遅れや志賀原発のトラブルがバレないように、との説が有力)で、まったく血が通っていない。海外の国に対しては支援という名目で、我々国民から搾り取った税金を何千億円、何兆円と次々と大盤振る舞いで与え続け、アメリカからは使い物になりそうもない軍事兵器を巨額で購入しているのに、被災した国民に対しては微々たる額しか補助しない。笑っちゃうような微々たる額ですよ。他にも、マイナンバーカード(+保険証廃止)、インボイス制度、東京五輪、大阪万博など、多くの国民が「デメリットが大きいからやめてくれ」と訴えているのに、それを無視して強行し、税金を湯水の如く注ぎ込んでいるし、昨今話題の裏金問題は言わずもがな。政府が引き起こしたあらゆる問題について、「丁寧に説明していく」と言いながら何も説明せず、「責任を重く受け止める」と言いながら一切責任を取らない。結局のところ、困窮する国民など眼中になく、自分達とお仲間企業の儲けと利権だけをひたすら追い求めているのが自民党政権なのです。
そして、そんな自民党は何年も前から憲法改正を推し進めようとしていて、日本を「戦争ができる国」に変えようとしています。戦争ができるだけに止まらず、憲法改正によって合法的に独裁国家に移行できるような体制にすることを目論んでいます。憲法改正の大きなポイントである「緊急事態条項」は、皆さんお馴染みの「緊急事態宣言」とはまったく違うもので、本当にヤバいものなんですよ。そのヤバさを知らない方は、是非こちらの動画を。
そんな今だからこそ、この”TEARS~42589~”に込められたメッセージは一層重みを増すんじゃないかと思います。SHALがそんな国の姿勢のことまで考えていたかどうかは判らないけど、聴き手には書き手が考えていた以上のものを音楽に加味して、その音楽の価値を自分にとってより高いものにする自由があります。
おっと、脱線話が長くなってしまいました。イベントの話に戻ると、トークの途中にお兄様が、SHALが愛用していたストライプの衣装と、ご自身のメモリアル・ペンダントを客席に回し、この日に訪れたすべてのお客さんが実際にSHALに触れることができたのは、素晴らしい計らいでした。
そして、最後にはTakeshiがエレクトリック・ギターを手にし、SHALに捧げる曲として書いたインストゥルメンタル・ナンバー”SONG FOR「S」Ⅰ ~To Live~”をプレイ。曲を演奏する前にTakeshiが、SHALと一緒に作った曲をこれからも1人でも多くの人に聴いてもらえるよう歌い続けていきたい、そのためにも新しいシンガーを迎えてTHE UNCROWNEDを続けていこうと思う(シンガーは未定)、と正式な活動続行宣言をしたことは、ファンにとってとても嬉しいことだったと思います。THE UNCROWNEDの作品を聴いてきた人ならよくご存知だと思いますが、Takeshiの音楽作りの才能・センスは並のレヴェルじゃないので、これからもたくさんの作品を世に出してもらわないと困るわけですよ。(笑) THE UNCROWNED以外の形でそれをやってくれても勿論いいんですが、THE UNCROWNEDを名乗ってやってくれれば、「REVIVE」や「WITNESS」に入っている素晴らしい曲の数々もライヴで心置きなくプレイできるだろうから、そっちのほうがありがたい。これからのTHE UNCROWNEDに期待しましょう。
以下は、今回のイベントで演奏された曲ですので、改めて聴いてみていただければと。
THE UNCROWNED
「STOPOVER -Dedicated to SHAL-」
発売日: 2023年11月22日(水)
レ-ベル: Walküre Records (ワルキューレ・レコード)
規格番号:WLKR-0076
税抜価格3,000円 / 税込価格3,300円
<収録曲>
01. ITOMAGOI
02. RESONATE
03. U.K.R.
04. TEARS ~42589~ (type.R)
05. KYUBI
06. SHINING DREAM
07. SONG FOR 「S」.Ⅰ ~To Live~
08. LAST RAIN
09. SONG FOR 「S」.Ⅱ ~Memories~
THE UNCROWNED are
・SHAL - Vocal
・Takeshi - Guitar,Keyboards,Bass
Guest Musicians:
・Naoki (ex.THE UNCROWNED) - Bass solo on track 2
・Konta Kudoh - Drums,Percussion
THE UNCROWNED official website https://uncrownedband.wixsite.com/uncrowned
Walküre Records officialsite http://www.walkurerecords.com
「STOPOVER -Dedicated to SHAL-」
発売日: 2023年11月22日(水)
レ-ベル: Walküre Records (ワルキューレ・レコード)
規格番号:WLKR-0076
税抜価格3,000円 / 税込価格3,300円
<収録曲>
01. ITOMAGOI
02. RESONATE
03. U.K.R.
04. TEARS ~42589~ (type.R)
05. KYUBI
06. SHINING DREAM
07. SONG FOR 「S」.Ⅰ ~To Live~
08. LAST RAIN
09. SONG FOR 「S」.Ⅱ ~Memories~
THE UNCROWNED are
・SHAL - Vocal
・Takeshi - Guitar,Keyboards,Bass
Guest Musicians:
・Naoki (ex.THE UNCROWNED) - Bass solo on track 2
・Konta Kudoh - Drums,Percussion
THE UNCROWNED official website https://uncrownedband.wixsite.com/uncrowned
Walküre Records officialsite http://www.walkurerecords.com
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