藤木昌生の密かな楽しみ Vol.25 ~ ダン・ヴァスクってアメイジングなシンガーじゃないすか?

先日、YouTubeでたまたま見かけたMANOWARの名曲”Battle Hymn”の「歌ってみました」的なカヴァー動画を観てみたら、その超絶素晴らしい歌いっぷりに胸を打たれてしまいました。
このブラジル出身のダン・ヴァスク(本名:ダニエル・ヴァスコンセロス/Daniel Vasconcelos)というシンガーは、他にも山ほどカヴァー動画をアップしているので、たぶんメタル・ファンのあいだではすでに知られた存在なんじゃないかと思うけど、僕は今まで知らなかった。しかし、この”Battle Hymn”の歌いっぷりはどうですか! これをソウルフルと言わずして何と言うのか。まさに魂の熱唱。この気迫には本家のエリック・アダムズも真っ青じゃないの? ただ上手に完璧に歌い上げているだけだったら、こんなにも胸を打たれることはないし、逆に、メタル・ファンでこれを観て胸が熱くならない人がいるんだろうか?と思ってしまう。いや~素晴らしい!

彼は、こういう太い声で暑苦しい歌を聴かせたかと思ったら、他のカヴァー動画ではキレイなハイトーンを披露したりしていて、多彩な歌声を持っていることが判る。これだけの実力者がYouTuberの域にとどまっているのは勿体ない気がするし、それこそロニー・ロメロ並みに引く手あまたのメタル・シンガーになってもおかしくないと思うんだけど…。『Frontiers』はこのダン・ヴァスクの存在をチェックしてるのかな? もしかしたら、ダン・ヴァスクの方でそういうセッションの仕事は断ってたりしてね。「俺は自分のバンド以外でレコードを作る気はない」みたいな崇高なポリシーを持ってたりして。(笑) ちなみに、彼の本業(?)のFEARLESSというバンドのアルバム(路線はエピック/パワー・メタル系)を試聴してみたら、僕はあまりピンと来ませんでした。(苦笑)

とりあえず、この素晴らしいメタル・シンガーの存在を1人でも多くの人に知ってもらいたくて、このコラムで紹介させていただきました。
ANDRÉ MATOS Tribute | "Carry On" Cover - ANGRA
※こちらはANGRAの名曲”Carry On”のカヴァー。彼にとってはアンドレ・マトスは祖国の英雄なんでしょうね。
 
FEARLESS
「CHRONICLES OF ANCIENT WISDOM」

2019年
※こちらは彼の本業バンドの、今のところ唯一のアルバム。
 
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