元LAMB OF GODのクリス・アドラーとインド出身の情熱的ハード・ロック・シンガー、ギリッシュ・プラダンの意外なコラボレーションによるFIRSTBORNEがアルバム「LUCKY」を発表して本格始動！

BURN THE PRIEST～LAMB OF GODの激烈ビートを長らく支えたほかTESTAMENTやMEGADETHの助っ人ドラマーを務めた経験も持つクリス・アドラーがジストニア（音楽演奏家にしばしば起こる神経障害の難病）発症のためLAMB OF GODを遺脱したのち、2020年にメタル界の渡り鳥ベーシスト、ジェイムズ・ロメンゾ（b／元WHITE LION、PRIDE & GLORY、BLACK LABEL SOCIETY、MEGADETHなど）と立ち上げ、欧米のメタル界で引っ張りダコになっているインド出身実力派シンガーのギリッシュ・プラダン（GIRISH & THE CHRONICLES）を迎えてスタートを切ったボーダレスなHM/HRバンド、FIRSTBORNEが米国の野心的な新進気鋭メタル・インディーズ“M-Theory Audio”と契約して初のアルバム（自主制作デビュー作に続く通算２作目）「LUCKY」をリリースした（海外）。

バンドの本格始動にあたってジェイムズ・ロメンゾは正式ラインナップから外れてしまったようだが、ギリッシュ・プラダンのメロディックな歌唱を活かしながらアドラーのこれまでの激烈指向のキャリアからは想像できないような多彩なメタル／ハード・ロックを繰り広げる方向性は貫かれており、すでに公開されているアルバムからのMVも曲ごとにまったく違ったテイストで新時代のメタル・エンターテインメントを実践している。

ちなみにかつてクリス・アドラーと共にLAMB OB GODの前身BURN THE PRIESTを立ち上げ現在もLAMB OB GODのギタリストの座にあるマーク・モートンも、最近ではLAMB OB GODの激烈サウンドからは懸け離れたサザン・ロック／カントリー・ミュージック指向のソロ名義サイド・プロジェクトの活動に熱意を注ぐようになっている現状。LAMB OB GODがアグレッシヴに暴れ回った2000年代からのエクストリーム・メタルの時代を体験したリスナーには時の流れと時代の変化を感じずにはいられない事態かもしれないが、アドラーが「元LAMB OB GOD」の看板からくるリキみから解き放たれて生き生きと歩み始めた第２のメタル人生のカラフルな展開にも是非ともご注目ください。