【BURRN! 6月号ちょい読み】

ERIC MARTIN──「HEY MAN」再現ライヴ目前にリリース当時を振り返る

BY YUMIKO HABA/BURRN!

間もなく来日するエリック・マーティン〈vo〉が披露するのはリリース30周年を迎えたMR.BIGの1996年作「HEY MAN」完全再現ライヴだ。MR.BIGの音楽を演奏するのは途轍もなく難易度が高いが、バックを務めるLi-sa-X〈g〉、わかざえもん〈b〉、佐藤 奏〈ds〉の実力の程は2024年12月18日に一夜限りで行なわれた『BIG Night』で証明済み。文字どおりの “完全再現” を楽しませてくれることだろう。ちょうど香港のレーベル『Evo­lu­tion』から「HEY MAN」30周年記念エディションも発売されるということで、あの頃を振り返ってもらおうとエリックを掴まえたところ(いつもの如く)しゃべるわしゃべるわ、気づいたら3時間が過ぎ、締め括ろうとするのを振り切って話は続き……という具合で3時間37分の(本人が「あと3時間は話せる」というのに切り上げてしまって申し訳なかったが/笑)超ロング・インタビューとなった。風にまかせて話が進むうちに色んなことをぶっちゃけてくれたエリックの自由なおしゃべりをお楽しみいただきたい。


エリック・マーティン(以下E):
まず僕から君に訊きたいのはこれだ。ゲンキデスカ?

──はい、ゲンキです。(笑)

E:
それはよかった! 僕は1週間後にドイツに(『ROCK MEETS CLASSIC』)ツアーをやりに行くんだけどさ、まだ着られる古いTシャツはないかな、なんて大きなゴミ箱みたいな箱をひっくり返してたら、MR.BIGの時の衣装なんかも出てきて……黒いヴェルヴェットのシャツで、袖に赤いハートと緑の蔦みたいな模様が付いてる特注のやつなんだ。ツアーブックにそれを着た写真があったのを憶えてる。あと、これ。(と案山子の柄のスカーフを広げてみせる) 確か「HEY MAN」のツアーで売ってたグッズで、可愛いスカーフだろ? こんなのも出てきたよ、日本のファンが作ってくれたスクラップブック。BURRN!を真似して作ってるんだと思う。記事の切り抜きや写真を貼ったり、ほら、ここは黒板みたいになっててメッセージが書かれていたり。1996年の「HEY MAN」ツアーの時にもらったんだ。MR.BIGが初めて武道館でプレイしたのもこの「HEY MAN」のアルバムが出た時で……

──いえ、それより前ですよ。1994年です。

E:
あれっ、そうだったっけ? AIに確認したんだけど、AIはまだまだ完璧じゃないな。

──AIは信用しちゃいけませんよ。(笑)

E:
ちょっと恥ずかしい話だけど、つい先日、「日本でビッグな西洋のバンドは?」と訊いてみたんだよ。QUEEN、BON JOVI、AEROSMITH、VAN HALEN、忘れちゃいけないVENTURES。(笑)  あのバンドはしょっちゅう日本にいるからね。でもMR.BIGの名前は出てこなかった。(苦笑) 2ヵ月ほど前だったか、Facebookに僕の写真を載せたんだ。髪はくるくる巻き毛で膨らんでいて、僕は眼鏡を掛けていた。パートナーのデイヴィッド・コットレルと2人並んで、東南アジアのどこかでアコースティック・ショウをやっている時の写真だ。それを見た人のコメントが、「JOURNEYのニール・ショーンがいるぞ! 横にいるのはおそらく彼のファンだろう」だって。(笑)

あ、そうだ、これも君に訊きたかったんだけど……話があちこち飛ぶけど、もう夕方だから許してよ。(笑) A-O-I、これって“blue”の日本語だよね? 色のブルー。日本語だとどう言うの?

──青(アオ)ですね。

E:
A-O-I、アオイは?

──アオが名詞で、アオイが形容詞です。

E:
形容詞? どういう気分かを表わすような? ブルーなフィーリングとか?

──あ〜、それは悲しい気持だから、「青」じゃなくて「憂鬱」とか「落ち込んでる」とか……。

E:
そっか、ブルーな気分は「青」じゃないのか。OK、本題に入ろう。あ、その前に(笑)後ろの壁を見て。新しいBEATLES(の額装されたジャケット)を手に入れたんだ。「ABBEY ROAD」と「LET IT BE」。昨日飾ったばかりなんだけど、壁に釘を打ち込みたくなくて、強めの画鋲みたいなもので留めてあるだけなんだよね。話の最中に僕がのけぞって大笑いしたら落ちてくるかもしれないから、その時は「危ない」って教えて。(笑)

来週ツアーに出るって言ったけど、実はちょっと緊張してる。去年の12月に日本に行ってから、企業のイベントとか、アート・ギャラリーでのチャリティ・ショウとか、5回ぐらいしか歌う機会がなくて、それもポップ界の大物とかの間に挟まって3曲か5曲歌うだけだったから、本格的なツアーは久しぶりだ。『ROCK MEETS CLASSIC』でも、歌うのはせいぜい4曲だけどね。それでも、ドイツの大観衆の前で歌うと思うと緊張する。MR.BIGでもAVANTASIAでもソロでも、ドイツの観衆は凄く盛り上がってくれるんだけど、今度のショウは有名シンガーが勢揃いしてそれぞれのヒット曲をオーケストラと一緒にやるもので、いつもとは勝手が違うんだ。EUROPEのジョーイ・テンペストがメインで、マイケル・シェンカーが連れてくるシンガーは誰だったかな……ロニー・ロメロじゃなくて別の人だと思う。(ロベルト・ディミトリ・リアパキス) PRETTY MAIDSのロニー・アトキンスもいるよ。AVANTASIAでは彼と僕とで “Toxic Twins” なんだ。皆が自分のヒット曲を歌ったり、ドイツのちょっと変わった曲を歌ったりする。このショウには10年ぐらい前(2015年)にも出たけど、観衆は微動だにせず聴いていて、通路には制服姿の警備員がいて、まるで80年代の日本かと思った。今度のツアーではもっと盛り上がってくれるといいんだけど。

続きはBURRN! 2026年6月号で!

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MR.BIG写真集

¥22,000

撮影:ウイリアム・ヘイムス

1989年のデビューから、アルバム・リリースやツアーの度にバンドに寄り添って撮影を続けてきたのは、バンドからの信頼も篤い世界的フォトグラファーのウイリアム・ヘイムス氏。MR.BIGのあらゆる時代の貴重な瞬間の数々を鮮やかに切り取った美麗フォトを全295点も収載、本写真集はファン必携の永久保存版です。フルカラー256ページをB4変型判の大迫力でお楽しみいただける豪華愛蔵版。

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THE WORLD'S HEAVIEST HEAVY METAL MAGAZINE

BURRN! 2026年6月号


<EXCLUSIVE COVER STORY:巻頭特集>
◆ERIC MARTIN
MR.BIGの「HEY MAN」を完全再現する30周年記念ライヴで間もなく来日!
エリック・マーティンが“あの時代”への想いを語り尽くす超ロング・インタビュー!!


<EXCLUSIVE INTERVIEW:インタビュー記事>
◆AT THE GATES
アンダース&ヨナス・ビョーラー兄弟がトーマス・リンドバーグ最期の日々を語る!

◆DIMMU BORGIR
ノルウェーのエクストリーム/ブラック・メタルの伝説、8年ぶりの新作が完成!

◆陰陽座
『吟澪』ツアー・ファイナルを収録したライヴ・アルバム「吟澪灑舞」リリース!

◆PaleNeØ
多様で多彩なモダン・メタル・バンド、“新たな旅立ち”となるマキシ・シングル発表!

◆CONFESS
CRASHDIETに新加入したVoが率いるスリーズ・メタル・バンド、新作4th発表!

◆JAY BUCHANAN
RIVAL SONSのフロントマン、ジェイ・ブキャナンが初のソロ作をリリース!

◆FROM ASHES TO NEW
今日的ニュー・メタルの担い手が3年ぶりの第5作で示した進化の背景とは…!?

◆FOR MY PAIN...
フィンランドのゴシック・メタル・バンドが復活、23年ぶりの2ndリリース!

◆CONCERTO MOON
BETWEEN LIFE AND DEATH」10周年の完全再現ライヴを作品化!


<SPECIAL EDITION:特別企画>
◆In memory of ROSS“THE BOSS”FRIEDMAN
MANOWARに創設から関わったギタリスト、ロス・ザ・ボスに捧げる追悼特集

◆華麗なる開拓者たち(パイオニア)の系譜
女性アーティストの活躍が新たな潮流を巻き起こす、日本特有の現象に着目!

◆特別連載『TALES FROM THE FRONTLINE』
英国人記者ハワード・ジョンソンの回顧録:WHITE ZOMBIE

◆特別連載『All Aboard!:Memories of Ozzy Osbourne』
シャリー・フォグリオ記者によるオジー・オズボーン追想コラム第65回!

◆特別連載『Remembering Ronnie James Dio : Brother, Father, Teacher, Friend』シャリー・フォグリオ記者が周辺の人々に取材して綴るロニー回想録、最終回!
 


<来日取材>
◆ANTHRAX
完全ソールドアウトの会場で観衆を熱狂させた、約7年ぶりの来日公演!

◆DEEP PURPLE
衝撃の初来日公演から半世紀余、伝説の凄みと現役の誇りを示した紫の神々!

◆LOVEBITES
ソールドアウトとなった日本武道館で新たな伝説の始まりを告げたライヴ!

◆MICHAEL VESCERA PROJECT
マイケル・ヴェセーラがLOUDNESS「SOLDIER OF FORTUNE」を完全再現!

◆TREAT
スウェーデン産メロディック・メタル・バンド“最後の来日公演”をリポート!

<POSTER:ポスター>
◆Zilqy

※今月の『そこでだ、若旦那!』も立川談四楼師匠の病欠により、“落語評論家:広瀬和生”が代打で執筆! ウイリアム・ヘイムス氏の撮影裏話『Man Of Two Lands』、元BURRN!編集部員の奥野高久氏がHM/HRの歴史について綴る『WAKE UP AND SMELL THE RECORD』といった新コラムも好評連載中! 増田勇一氏のコラム『MUSIC LIFE』、喜国雅彦氏の『ROCKOMANGA!』、オーディオ専門店『ザ・ステレオ屋』店長・黒江昌之氏の『THE STEREO XXCKING』、梶原崇画伯の部屋、書評(古屋美登里氏)・映画評(岩沢房代氏)やアーティスト(ARCH ENEMY/SPIRITUAL BEGGARS他のマイケル・アモット、元CATHEDRAL/『Rise Above Records』主宰のリー・ドリアン、BE THE WOLF/FROZEN CROWN他のフェデリコ・モンデッリ)によるコラムなど、読みものコーナー充実!!

ニュースやアルバム・レビューほか情報も満載です!



BURRN! 2026年6月号

A4判/144頁/定価1,200円(税込)/2026年5月2日発売

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