トニー・マーティンBLACK SABBATHの再発はアルバム単位ではなくボックスセットになる可能性が濃厚!
1989~1990年頃のBLACK SABBATH。左からニール・マーレイ<b>、トニー・マーティン<vo>、トニー・アイオミ<g>、コージー・パウエル<ds>。
トニー・マーティン時代のBLACK SABBATH作品が再発される可能性が高まってきたことをトニー自身がSNSで報告した件は、1月21日のニュースでお届けしたが、さらに最新のインタビューでトニーは、その再発がアルバム毎ではなく、ボックスセットになるであろうと語った。
先日公開された『The Ron Keel Podcast』のインタビューで、トニーは次のように語っている。
「昨日判明したんだ。全然知らなかったよ。SABBATH陣営はあまり情報をくれないし、内密にしておこうという姿勢だからね。でも、レコード契約が成立した。具体的なリリース日は知らないけど、今年だよ。そして、アルバムごとの再発ではなく、トニー・マーティン時代のボックスセットになるみたいだ。いずれにしても、今はレコード契約がある。以前はそれが問題だったんだ。アルバムが販売されてないから売り上げもないし、印税も支払われない。俺も全然印税を受け取ってないよ。レコードが売られてないんだからね。だから、何で再発してくれないんだ?って思ってた。でも、あらゆる状況が変わって、彼らが再発に漕ぎ着けることができれば、今年はトニー・マーティンの音源がたくさん出回ることになるよ」
さらにトニーは、BLACK SABBATHと過ごした時代について、こう振り返った。
「別に悩みの種じゃないよ。悪くなかったし、感謝もしてる。SABBATHによって世界中の人々が俺の声を知ったわけだからね。だから、ありがたく思ってる部分はある。でも、難しい仕事だったな。俺は他のメンバーより12歳も若かったから、交流関係からして違っていた。彼らはイアン・ギランやブライアン・メイと飲みに出かけていたけど、俺の親友はデイヴという奴だった。だからギャップはあったね。そして経験の差も。少なくとも彼らは俺より12年も長く生きてきたわけだから、経験値の差は大きかったし、俺は全然追いつくことができなかった。だから、難しい仕事ではあったよ」
「最初に仕事をもらったのは1986年だった。彼らがグレン・ヒューズと一緒に『SEVENTH STAR』を作っていたときに、スタンバイしておくように言われてね。何が問題だったのかは知らないけど、彼らはグレンと上手くいってなかったらしく、俺をスタンバイさせたんだ。俺は死ぬほどビビってたよ。だってグレン・ヒューズだぜ? 俺はグレンのようには歌えない。いや、グレンのように歌えるヤツなんて誰もいないさ。だから、本当に怖かったよ。その後、彼らはレイ・ギランを入れたけど、ほどなく脱退した。脱退してジョン・サイクスのBLUE MURDERに入ったんだ。そこで、彼らから『スタジオに来て、この曲を試しに歌ってくれ』と言われて、”The Shining”を渡されたんだ。『THE ETERNAL IDOL』に収録される曲だよ。その2日後、『よし、君に決まりだ。1週間でアルバムを仕上げてくれ』と言われたんだ。というわけで、最初からビビってたんだ。途方もないことだよ。突然BLACK SABBATHのフロントマンになるなんてバカげた話だろ。そして、そこから彼らとの関係は11年ほど続いた」
トニー・マーティンはBLACK SABBTH時代に、「THE ETERNAL IDOL」(1987年)、「HEADLESS CROSS」(1989年)、「TYR」(1990年)、「CROSS PURPOSES」(1994年)、「CROSS PURPOSES LIVE」(1995年)、「FORBIDDEN」(1995年)という6枚のアルバムを残している。
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