オジー時代のBLACK SABBATH歴代ジャケット・アート人気投票、結果発表!

2月13日に実施したアンケート企画『オジー時代BLACK SABBATHのジャケット・アートで一番好きなのはどれ?』。たくさんのご投票をいただきありがとうございました! お待たせしました、その集計結果をお伝えします!

9位

「13」

得票率:0.873%

・「すべての作品が大好きだが、アートワークとなると1作目か5作目か『13』です!」
・「シンプルに、13が燃えてるのが良いなあと思った!」

 
残念ながら最下位は2013年のオジー参加最終作。これは仕方ない。BLACK SABBATHとしては18年ぶり、オジーが歌ったアルバムとしては35年ぶり。‘70年代作品ほどリスナーに浸透していないハンデがありました。
 
タイトルの “13” が燃えているという、ストレートにオカルティックなデザイン。これがダメだったらどういうレイアウトなら良いいんだ?というぐらいに単刀直入です。

8位

「TECHNICAL ECSTACY」

得票率:0.873%

・「ヒプノシス!」
・「当時の近未来的な印象を残すイラストが格好良い」
・「まず何だこれ?と思ったアートワークでした」


一般的評価が微妙で、BLACK SABBATHを最初に聴くならコレという感じで勧める人もいない作品ですが、今となっては多彩な曲作りを評価する声も多く、オジーの歌はこの頃がキャリア中で最も上手いと言っても言い過ぎではないでしょう。
 
デザインは’70年代ブリティッシュ・ロックにこのチームありのヒプノシス。ロボットらしき無機物で性的なメタファーを表現するという、タイトルの語感そのまんまで、倒錯的なムードが当時のSFニューウェイヴらしいとも言えます。中学生時分の筆者も「なんかやらしい」と感じたものです。故ストーム・ソーガソンにとってもお気に入りだったそう。

7位

「SABOTAGE」

得票率:3.057%

・「ビル・ワードの赤パンツ!」
・「何よりビルのモッコリ赤タイツにつきます。一周まわって名画のようです」
・「なんじゃこりゃ?と思いましたが、オジーが飛び抜けてカッコいいので、いまではお気に入りのジャケットです!」
・「今でも部屋の壁に掛けて眺めております」


サボタージュという言葉を聞くとビル・ワードのピッチリしたタイツが反射的に頭に浮かぶほど、ビル・ワードのピッチリしたタイツのアピアランスが強いアルバムですが、なんでも撮影用の服が用意されていなかっただの、テスト撮影だと思っていたら本番だっただの、かなりズンドコな現場だった様子。史上最悪のダサジャケと言われることもあるようですが、ドラム・テクニシャンのグレアム・ライトが考案した「反転した鏡」というコンセプトは悪くないし、 ジワッとくる不気味さこそ初期SABBATH屈指の凶悪音像作品にフィットしています。これよりダサいジャケなんて世の中にいくらでも…って余計なことは言わなくてよろしい。

6位

「NEVER SAY DIE!」

得票率:5.677%

・「なんかかっこいい
・「不気味なアートワークが目を引き、町のCD屋さんで購入
・「マスクを被った男2人の不気味さが良い味出してると思います
・「HRを聴き始めた最初期にこのアルバムに出会い、“不気味だけど綺麗だな” と思いました」


「TECHNICAL ECSTACY」から2作連続でヒプノシス。当時の評価が微妙だったというのも連続していますが、とかくバンド内部がゴタゴタを極める中で作られたアルバムというのは、音にもその混乱の匂いが出がち。リスナーもそれを感じ取って否定的になりがちですが、’80年代HR/HMのムードに橋渡ししていくかのように意欲的な楽曲群は侮れず、そしてジャケットがいい。いいというか、怖い。パイロットは顔が見えず何を考えているかわからないので怖い。

ちなみにヒプノシスが提示した医者の写真を使ったデザイン案はメンバーにボツにされ、後年RAINBOWの「DIFFICULT TO CURE」で採用されたとか。「DIFFICULT TO CURE」と「NEVER SAY DIE!」…タイトルの意味を考えるとどっちでも使えそうですが、メンバーの判断は正しかった気がします。

続きまして、2枚のアルバムが同率で4位!

4位(同率)

「SABBATH BLOODY SABBATH」

得票率:9.6%

・「BLACK SABBATHの持つ凶々しさと芸術性のバランスが最も絶妙なアートワークだと思います」
・「絵としての完成度が高い。リアリティを追求したタッチの画も良いと思う」
・「一番美的」
・「額に入れて部屋に飾りたいくらい」
・「アルバムジャケットとしては1番芸術を感じる」


まずは「血まみれの安息日」。今回の9作品の中ではある意味、現代人の考えるメタルらしいジャケのイメージに一番近いかもしれません。どことなくサイコでサイケなホラー感のあった前4作から打って変わって、直接的に悪魔を描いた精密なアートを採用しているというところ、実験的性格を強めていくバンドの変化をどことなく示しているようにも見えます。この見事なグラフィックを描いたのはドリュー・ストルーザン。後にアリス・クーパーの「WELCOME TO MY NIGHTMARE」を手掛け、『スターウォーズ』『ブレードランナー』『遊星からの物体X』など映画ポスターの世界でも傑作を描き続けた才人でありました。

4位(同率)

「PARANOID」

得票率:9.6%

・「動きのあるジャケットが気に入っています」
・「やっぱり、ジャケットのインパクトがある
・「サバスの不安定感が、見事に表現されていると思う
・「ダサいけど不気味で何か好き
・「“War Pigs” を表していると後に知った


写真を手掛けたのは “Vertigo” 所属バンドのアートワークを多数手掛けていたキーフ。モデルになっているのはアシスタントのロジャー・ブラウン。ただ、同率の「血まみれの安息日」に比べて世間的な評価が低い(あくまでアートワークに関して)のは否めないですね。最近ギーザー・バトラーもこきおろしていたし。まあ確かに、毒々しくも美しい独特の加工写真で名を馳せたキーフにしては妙な出来というか、躍動感が謎というか…。しかし「なんか変」なのになんとも言えない怪しい魅力がある。上のコメントにもある通り、当時のバンドの混沌とした存在そのものがここにある感じ。

3位

「MASTER OF REALITY」

得票率:11.79%

・「シンプルでレトロな書体がカッコいい!」
・「文字だけでアルバムの世界観が醸し出されている」
・「でかでかとバンドロゴってのがカッコいい!」
・「タイトルを全面に模したジャケットの構図がカッコいい!」


コメントの大半が「カッコいい!」でした。バンド名と作品タイトルだけという、シンプルだからこそいいレイアウト。このロゴのデザイン自体が後世の人間が考えるドゥームらしさそのものとなり、正方形の中に文字が収まる具合も絶妙にベスト。タイトルの文字がエンボス加工されていたのはアナログ時代ならでは。CD時代はただの平面で済まされていましたが、紙ジャケ再発などでそこまで再現してくれるようになったのも嬉しかったですね。

2位

「BLACK SABBATH VOL 4」

得票率:16.594%

・「オジーがまさにオジーっていうポーズを決めている」
・「オジーと言えばピースサイン。はっきり映し出されていないオジーが逆にオジーっぽさを醸し出してます」
・「シンプルなデザイン。タイポグラフィ、少ないカラーリング」
・「あのシルエットがサウンドを物語っている」
・「音、アートワーク、どれをとっても最高」


もうこれはドゥーム・メタルのシンボルでしょう。バーミンガム・タウン・ホール公演でキーフが撮影したオジーがピースサインを高々と掲げる写真がど真ん中を占め、タイトルが左右と上に配されたレイアウト。このシンプルさで衝撃的にかっこいいんだから後続バンドがマネしたくなるのも当然で、“ヴォリュームなんとか” という作品も多数世に送り出されました。オムニバス「PEACEVILLE VOL 4」、CHURCH OF MISERYの「VOL 1」、SLEEPの「VOL 2」に至ってはインスパイアどころかモロそのまんま。どう凄いデザインなのか論理的に説明するのはデザインの素人には無理ですが、当時のサバス、ことオジーの持っていた魔力が凄かったとしか考えられません。

1位

「BLACK SABBATH」

得票率:40.611%

・「アルバムジャケットを芸術の域まで引き上げた、美しさと妖しさが素晴らしい傑作です!」
・「怖い、とにかく怖い、その印象が最初にくる。自身の奏でる音楽と見事なまでのマッチング」
・「子供の時に父親が持っていた音源を見て、軽くトラウマになりました」
・「このアルバムにブラックサバスのすべてが集約されてると言っていい」
・「ぞくっとしませんか? ぞくっと…」
・「これぞHMの起源」
・「このアートワークを見てるだけで音楽が聞こえてくる!」
・「全ロック史で見ても最高レベルだと思います」


元祖ヘヴィ・メタルのデビュー作にふさわしい禍々しさ。絵なのか彫刻なのか実在の人間なのかよくわからない人物が佇んでいて、いきなり「グアッ」と動き出しそうな不穏な質感と空気感はキーフの得意技ですが、この背徳的な美は彼の諸作品の中でも出色の出来でしょう。
 
撮影場所はオックスフォード州メイプルダラムにある水車小屋。歴史的建造物ということで映画やドラマのロケにも使われており、映画『鷲は舞い降りた』のクライマックスもここです。筆者にはこの映画を観ていて「水車小屋が原作小説のイメージにピッタリだな。でもどっかで見たことあるな」と思ったらサバスだった、という経験があります。

謎の女性は素性が不明で、2020年にキーフによってこのモデルがルイザ・リヴィングストンという方であることが明かされました。かつてSABBATHのライヴのバックステージに本人を名乗る女性が現れたことがあったそうですが、リヴィングストンさんではないとのこと。じゃあ誰だったんだ…(怖)。

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というわけで、1stか4thのどっちかだろうなとは予想していましたが、結果は1stの圧勝。ロックとオカルトの親和性が高い時代ではありましたが、その常識を凌駕するヘヴィなサウンドと精神をジワジワ侵食してくるようなアートワーク──このデビュー作の “怖さ” が当時いかに凄まじかったかを容易に想起させるジャケットです。

そんな1st以外のアートワークも、今回のアンケートのおかげで改めて全部不気味それぞれに争い難い魅力を備えていることを噛みしめさせてもらえる機会となりました。

別に1位になったらトロフィーが贈られるとかのスペシャルな催しがあるわけでもなんでもないのですが、今後もこういったアンケートを随時実施していきたいと思います。

ご投票いただいた皆様、ありがとうございました!

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