2つのヴァージョンが存在するROUGH CUTT、互いを批判し合い、酷似した曲をそれぞれにリリース!

今年3月、クリス・ヘイガー<g>とデイヴ・アルフォード<ds>の2人のオリジナル・メンバーを中心にスティーヴン・セント・ジェイムズ<vo>、ダレン・ハウスホルダー<g>、ジェフ・ビューナー<b>というラインナップのROUGH CUTTが、ニュー・シングル”Black Rose”のMVを公開したところ、それから3ヵ月も経たないうちに、ポール・ショーティノ<vo>、アミア・デラク<g>、マット・ソーア<b>という3人のオリジナル・メンバーを擁するもう1つのROUCH CUTTが、突然「ROUGH CUTT 3」というアルバムをリリースした。

「ROUGH CUTT」には"Bed Of Black Roses"という曲が収録されているが、同曲は前述の”Black Rose”と音楽的にも歌詞的にもよく似ているため、この曲のソングライティングに関わったメンバーが現在は2つのROUGH CUTTに分裂して在籍しているものと考えられている。
Rough Cutt
- Black Rose

※こちらはクリス・ヘイガーのいるROUGH CUTTのヴァージョン。
Rough Cutt
- Bed Of Black Roses (III) DDR MUSIC GROUP

※そしてポール・ショーティノがいるROUGH CUTTのヴァージョン。

ヘイガーとアルフォードは6月10日に公開されたインタビューでこの件について語り、ヘイガーは次のように語った。
「この曲は俺が作曲して、マットはコーラス、歌詞、メロディの一部を書いたんだ。彼らのヴァージョンでは、彼がヴァースのメロディの一部も書いているけど、先にリリースした俺達のヴァージョンではスティーブンがヴァースの歌詞を変えている。ヴァースのメロディやフレーズに明らかな違いがあるよ」
「彼らはオリジナルの状態からわざわざやり直すこともしなかった。あれはここ(ヘイガーのスタジオ)でやったんだ。あれは俺のギターで、彼らはそこにいくつかのものを加えて装飾した。解散する前に作った他の曲でも彼らはそうしていた」


アルフォードは自分達が”Black Rose”を公開した直後にもう1つのROUGH CUTTがアルバムをリリースしたことについて、「顔に泥を塗った」と言いつつも、「悪感情はないよ。俺達の方が数ヵ月前にシングルを出していたし、実際にバンドでライヴもやっているからね」と語った。

さらにヘーガーは、もう1つのROUGH CUTTについて「チープなやり口だね」と批判。「俺達はROUGH CUTTを成功させるためにオリジナル・メンバーであらゆる努力をしたのに、彼らはそれをしなかった。そして、ROUGH RIOT(2019年に始動したカルロス・カヴァーゾとポール・ショーティノのプロジェクト)なんてものが登場したけど、上手くいかなかった。だから俺はこっちのプロジェクトをやることにしたんだ」と続けた。

アルフォードによれば、「ROUGH CUTT 3」に収録されている音楽の半分以上は「俺がドラムを叩き、クリスがギターを弾いている古い曲 」とのこと。また、ヘイガーはポール・ショーティノ、マット・ソーア、アミア・デラクの3人が「ロイヤルティの面でも俺達を騙した」と主張。「俺は寛大な形で”Black Rose”を登録したのにね。つまり、彼らは腹いせにあれをやったんだ。彼らは俺達が新しいROUCH CUTTをやるにあたって事前に彼らにお伺いを立てるべきだったと考えてるのさ」と語った。

一方、ポール・ショーティノはこの2人のインタビューが公開されたその日に、2019年10月に彼とデラクとソーアがヘイガーとアルフォード宛てに送った手紙を自身のSNSで披露。そこでは、ヘイガーとアルフォードがROUGH CUTTとしてツアーを行なうことは "欺瞞的 "だとし、「間違いなくファンに完全オリジナル・ラインナップを見ているかのような誤解を与えるだろう 」「君達が活動する際にはDave Alford's & Chris Hager's ROUGH CUTTとして宣伝してもらいたい」といった文言が記されていた。

ショーティノ側の3人は、ヘイガーとアルフォードがマーチャンダイズにROUGH CUTTの名前を独占的に使用する権利を求めている商標出願に反対する計画を発表している。

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