藤木昌生の密かな楽しみ Vol.17 ~ 気まぐれプレイリスト 8

故・安倍晋三氏の国葬ってフザケてますよね。いくつもの疑惑にまみれた(推定有罪案件多数?)まま他界した政治家を、我々庶民から搾り取った税金を何億円も投入して祭り上げて、あたかも偉人であったかのように仕立て上げようなんて…。疑惑はあくまでも疑惑かもしれないけど、現実として日本をこんな状況にしたのはあのお方、および自民党でしょう。欧米の大学の授業では日本の貧困問題について、こう説明されているらしい。「日本の貧困者は薬物もやらず、犯罪者の家族でもなく、移民でもない。教育水準が低いわけでもなく、怠惰でもなく、勤勉で労働時間も長く、スキルが低いわけでもない。世界的にも例の無い完全な”政策ミス”による貧困だ」 まさに的確な指摘でじゃないでしょうか。

さて、ウザい前置きはこのくらいにして、気まぐれプレイリストの8回目に行ってみましょう。今回のプレイリストを作ってみて気づいたのは、結局まだSHALの他界を引きずってるな、ということで…。

SIDE A
1.FAIR WARNING ”Out On The Run”→ Spotifyで聴く
言わずと知れたメロハー史上に残る名曲ですね。この曲を聴くと、やはりFAIR WARNINGの初来日公演を思い出してしまうけど、その半年前に彼らのアルバムが日本発売された時、まだネットもメールもない時代だったので、僕はバンド宛てに手紙を出したんです。「あなた達の音楽は素晴らしい。アルバムは日本で大評判ですよ」と。ほどなくトミー・ハートがバンドのTシャツと共にお礼の返事をくれてね。その後、10年経っても20年経っても事あるごとにトミーは「あの時、君からの手紙にどれほど励まされたことか」と言ってくれた。彼らはデビューしてから長いこと本国ドイツでもヨーロッパでも鳴かず飛ばずだったから、余計にそういう心境になったのかもしれないけど。
2. THE UNCROWNED ”REVIVE” → Spotifyで聴く
この曲のイントロを聴いた時、僕は「まるでマルセル・ヤコブじゃないか」と思ったし、皆さんもそう思ったでしょ? それもそのはず、Naoki<b>はマルセルおよびTALISMANを崇拝していたし、Takeshi<g>も同様にTALISMANの大ファンだったのだ。後でNaokiに聞いた話では、Takeshiのベース・パートへのこだわりは相当なもので、「何度弾いても兄からOKが出ず、本当に苦労した」とのこと。この曲のMV撮影では、SHAL<vo>はクチパクでいいということを知らず、カメラが回るたびに何度も全力で歌って汗だくになっていたという。(笑)
3. TALISMAN ”Tempation” → Spotifyで聴く
ということで、そのTALISMAN。このバンドは最初のアルバムで美しい北欧メタルを聴かせたが、その後、徐々に類型的なスタイルから脱却して、5th「LIFE」で独自のグルーヴ・メタル・サウンドを確立したと思う。その「LIFE」の中でも屈指のナンバーだと思うのがこの曲。マルセルのベース・プレイを聴いているだけで思わず体が動いてしまうし、これがグルーヴというものなんだなと思い知らされる。それは単に正しいテンポで演奏することとも違うし、タイミングを合わせることとも違うんだろうなと思う。
4. RAGE ”Down”→ Spotifyで聴く
RAGEに関しては、リスナーによって好きな時期が違うだろうし、様々な思い入れもあるだろうけど、僕にとってはヴィクター・スモールスキ<g>のいた時代がベストかな。単純に、アルバムを聴くと良い曲が多かったし、ライヴ・パフォーマンスのクオリティも素晴らしかった。ジャーマン・メタル系で彼らよりも人気のあるバンドはいくつもいるけど、正直、ライヴはレベチでRAGEの勝ちだった。ヴィクターも、音源を聴くとかなりトリッキーなプレイもする人だから、ステージでは奥で固まって弾く人なのかなと思っていたら、めちゃくちゃアクティヴで、しかもプレイの精度は高い。圧倒されましたね。
5. RICHARD MARX ”Now And Forever” → Spotifyで聴く
リチャード・マークスは後追いでした。1987年のデビュー当時から次々とヒット曲を飛ばしてたので存在は知ってたけど、ポップスの人だと思ってまともに聴いてなかったのが、90年代に入って自分がポップス系もあれこれ手を出して聴くようになって、彼の4th「PAID VACATION」を中古で安く手に入れた時、この曲を聴いて「うわ、たまらん!」と思ったんです。以前この気まぐれプレイリストで取り上げた彼の”One More Time”とは対照的なハートウォーミングなバラードですね。

SIDE B

1. AMARANTHE ”The Nexus” → Spotifyで聴く
AMARANTHEのデビュー時、日本のレコード会社から「今度こういうバンド出しますんで」と音源が送られてきたんだけど、チラッと資料を見て、そのまま聴かずに数週間放置していた。当時は女性ヴォーカルのシンフォニック系が次から次へと出てきていたので、「またか」と思ってしまったのだ。しかし、取材をしてくれと言われてるし、そろそろ聴いてみるか、と思って再生ボタンを押したら、その素晴らしさにぶっ飛びましたよ。パワーメタルとEDMとデス・メタルとABBAを混ぜ合わせたような音楽は斬新だった。それで、普通なら新人バンドにはモノクロ2~3ページの記事が妥当なところ、編集長に「このバンドにカラー5~6ページください」と訴えたのを覚えている。
2. 中森明菜 ”銀河伝説” → Spotifyで聴く
すみません、また歌謡曲です。中森明菜は『スター誕生』の決勝大会の時から見ていて、単にルックスが「カワイイな~」と注目していた。(笑) でも、デビューしたからと言ってすぐにレコードを買ったわけではなく、1stアルバムが出るのを待って、それをレンタル・レコードで借りてきて聴いた。そしたら、それが思いのほか良くてね。売り手側の販売戦略上、ハッピーな感じの曲ではなくマイナー調の曲ばかりだったのも好みに合っていたし、シングル曲以外にも良い曲がいくつもあったのが嬉しかった。中でもこの曲は中森明菜史上、いや歌謡曲史上に残る名曲だと思う、個人的には。このメロディ展開は神じゃないかと。(笑) 誰かメタル・アレンジでカヴァーしてよ。
3. BON JOVI ”She Don't Know Me”→ Spotifyで聴く
BON JOVIのアルバムで一番好きなのは1stアルバムかもしれない。客観的に見てクオリティの高いアルバムは他にもたくさんあるけどね。1984年当時、この曲を聴いた瞬間に僕は「これ、ジョン・ファノンの曲じゃないの!?」と1人で色めき立ってしまった。それくらいNEW ENGLANDの匂いを感じたのだ。でも、実際にはそうじゃなく、何年も経ってからアメリカのFAIR WARNINGというバンドのカヴァー曲だということを知った。いずれにしても、郷愁溢れるメロディを持った素晴らしい曲だ。ジョン・ボン・ジョヴィは昔から”自作曲”にこだわらず、上手く外部ライターの才能を取り入れていたと思う。
4. W.A.S.P. ”Chainsaw Charlie'” → Spotifyで聴く
このバンドに関しては、デビュー作には(えげつないイメージとは裏腹に)キャッチーな曲がたくさんあったし、2作目、3作目にも優れた曲がいくつかあったけど、4th「HEADLESS CHILDREN」には聴くべきものがなくて、「もう終わったか」と思っていた。ところが、5作目「THE CRIMSON IDOL」がよもやの傑作で驚いた。中でも、見事な展開美を誇るこの曲は圧倒的な出来栄え。このアルバムで来日した時に取材で会ったブラッキー・ローレスの第一印象は「でけー!」でした。(笑) 193~194cmくらいあったかと。
5. チューリップ ”青春の影” → Spotifyで聴く
これも昭和歌謡です。いや、フォーク/ロック・バンドなんですけどね。彼らはこの曲の前に”心の旅”という、これまた昭和歌謡史に残るヒット曲を放ってるんだけど、とにかく財津和夫<vo,key>という人の才能は凄いと思う。こんな美しいメロディが書けるんだから。他にも素晴らしい曲がもっとあるんじゃないかと思って、いつか財津和夫の作品群をチェックしてみようと思ってるんですが、なかなか踏み出せず…。

★上記10曲がまとまったプレイリストは → Spotifyで聴く

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