【BURRN! 3月号ちょい読み】

KREATOR──ミレ・ペトロッツァが語る最新アルバム「KRUSHERS OF THE WORLD」

BY TIMO ISOAHO

ジャーマン・スラッシュ・メタルのレジェンド、KREATORは40年以上にも亘って後続に影響を及ぼしてきたが、今なお減速の兆しが見えない。ミレ・ペトロッツァ〈vo, g〉とバンドのメンバー達の努力は、集中して取り組んできたニュー・アルバム「KRUSHERS OF THE WORLD」に明らかな成果をもたらした。KREATOR史上、これほどパワフルなアルバムは久しぶりではないだろうか。この新作について、また過去の傑作やその他様々な話題について、ミレが語ってくれた。

──ミレ、2026年はどんな年にしたいですか?

ミレ・ペトロッツァ(以下M):
そうだな……俺は流れに身を任せることにしている。長期的な計画を立てるのは得意じゃない。ツアーは数年先まで決まっているが、個人的なことで把握しているのは今日、あるいは来週ぐらいまで。基本的には流れに身を任せて様子を見ることにしているんだ。

KREATORの曲にはダークで陰鬱なところもあるが、俺は悲観的な人間じゃない。確かにこの地球上では様々な混乱や困難な事態が起こっているが、同時に、音楽、芸術、文学といった美しいものも沢山ある。俺は、2026年はKREATORにとって、また世界にとって、素晴らしい年になるだろうと素直に信じている。そう思っていなけりゃ、かなり陰鬱な世界になってしまうだろう。毎年、大晦日には俺は「よし、また1年乗り切った。世界はまだここにある」と思うんだ。

──スラッシュ・メタルの2026年は豊作ですよ。EXODUS、ANTHRAX、MEGADETH、そしてKREATORが新作を出すんですから。

M:
まったくだ。今年の後半、俺達はEXODUSと一緒にツアーするし、彼らの新作をとても楽しみにしている。MEGADETHの新曲も幾つか聴いたが、悪くない。あのバンドが終焉を迎えるというのは悲しいが、デイヴ・ムステインは自分の幸せを考えるべきだ。決断するのは彼自身で、我々はその決断に順応しなきゃならないんだよ。

──KREATORはペースを落とす気はないようですね。あなたは最近のインタビューで、アルバムはあと5枚は作れると語っていましたし。

M:
そのとおり。俺は10代の頃からKREATORスタイルのスラッシュ・メタルをやってきて、今もそれを愛している。止めるとしたら、体が動かなくなった時だけだ。今は体の痛みもないし、全く老いを感じない。酒も飲まないし、ヴィーガンだ。これがいいんだと思う。若い頃は酒も飲んだし、何でもやったけど、今の体に同じことをしたら悲劇だよ。悪い習慣で衰えて死んでいく人は大勢見てきたが、俺はそうはなりたくない。だからこの先も正気を保ち、健康を維持しようと思っている。KREA­TORは「もうこんなことはやれない」と言い出すバンドとは正反対だ。まだ始まったばかりとさえ思える……というのは冗談だけど!(笑) 年を重ねているのは事実だ。だが、年齢は関係ない。俺が今すぐ死なないのであれば、KREATORにはまだまだ未来があるってことさ。

──新作の話をする前に、他のことも幾つか訊かせてください。『YOUR HEAVEN, MY HELL - MEIN LEBEN, HEAVY METAL UND WIE DAS ALLES PASSIEREN KONNTE』という本を出されましたね。今はドイツ語版のみですが、英語版も近々出ると聞いています。この本のために思い出を辿る作業はいかがでしたか?

M:
興味深い旅路だったよ。ドイツの大手出版社から声が掛かってね。俺はずっと小説を書いているんだが、彼らはまず、俺の物語を聞きたがった。それでドイツ版の『ROLLING STONE』誌で仕事をしている友人のトーステン・グロスと2024年の夏に何度も話をし、彼は総てを録音した。この本の目的の1つは、読者に楽しんでもらうことだ。そして何より、人々を鼓舞したかった。まだバンドをやっていない? じゃあ、今、始めろよ!とね。あの本を作るのは楽しかった。仕事という感覚はなかったな。俺の子供時代に遡り、80年代に90年代──多くの人にとってのメタルの黄金時代を辿っていった。俺は “昔はよかった” という類の本にはしたくなかった。昔の方がよかったわけじゃない。今とは違っていただけだ。勿論、若い頃は総てがエキサイティングに感じられるものだ。“初めて” が沢山あるからな。あのアルバムを初めて聴いたのはあの時だった、とかさ。それが特別でノスタルジックな感覚を生むんだ。


続きはBURRN! 2025年3月号で!

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KREATOR
「KRUSHERS OF THE WORLD

2026年

通常盤CD
CD+ボーナスライヴCD
Disc 1
1. Seven Serpents    
2. Satanic Anarchy    
3. Krushers Of The World    
4. Tranenpalast    
5. Barbarian    
6. Blood Of Our Blood    
7. Combatants    
8. Psychotic Inperator    
9. Deathscream    
10. Loyal To The Grave

Disc 2
ボーナスライヴCD [KRUSHING CLASSICS: 1985-1990 LIVE AT 70000 TONS OF METAL 2023】
1. Extreme Aggression    
2. Riot Of Violence    
3. Terrible Certainty    
4. Toxic Trace / Endless Pain    
5. Awakening Of The Gods    
6. People Of The Lie    
7. When The Sun Burns Red    
8. Some Pain Will Last    
9. The Pestilence    
10. Under The Guillotine    
11. Terror Zone    
12. Tormentor    
13. Apocalypticon

────────────────

THE WORLD'S HEAVIEST HEAVY METAL MAGAZINE

BURRN! 2026年3月号
 

<EXCLUSIVE COVER STORY:巻頭特集>
◆LOVEBITES
日本武道館公演を前に最新作「OUTSTANDING POWER」リリース! メンバー全員個別インタビューで制作の裏側に迫る全28ページの大特集!!


<EXCLUSIVE INTERVIEW:インタビュー記事>

◆SCORPIONS
60周年を迎えたバンドのスペシャルな歴史をクラウス・マイネが振り返る!

◆BEYOND THE BLACK
ドイツのシンフォニック・メタル・バンドが約3年ぶりのアルバムをリリース!

◆KREATOR
ジャーマン・スラッシュの帝王、3年半ぶり通算16作目の制作の裏側とは!?

◆CIGARS SODA
天才・戸城憲夫が気心の知れた仲間達と組んだ新バンドでデビュー作発表!

◆PARADOXX
結成5周年、ますます意気軒昂なガールズ・メロディック・メタル・バンド!

◆CORONER
スイスが生んだエクストリーム・メタルの先駆者が32年ぶりの新作で復活!

◆ASTERISM
デビュー10年目を迎えた超絶トリオの原点更新と飛躍的進化の背景を探る!

◆Crystal Lake
日本が誇るべき百戦錬磨の5人組、現体制での第1作がついに登場!

◆DOOM
老舗トリオが前作から9年を経て新体制での初の新作をリリース!

◆KNIGHTS OF ROUND
ジャパニーズ・メロディック・スピード・メタルの雄、6年ぶりのアルバム!


<SPECIAL EDITION:特別企画>

◆2001~2025年の名盤100
ライター陣と本誌編集部員が選ぶ、21世紀初の四半世紀の重要アルバム

◆特別連載『All Aboard!:Memories of Ozzy Osbourne』
シャリー・フォグリオ記者によるオジー・オズボーン追想コラム第3回!

◆特別連載『Remembering Ronnie James Dio : Brother, Father, Teacher, Friend』
シャリー・フォグリオ記者が周辺の人々に取材して綴るロニー回想録、第66回!

◆特別連載『TALES FROM THE FRONTLINE』
英国人記者ハワード・ジョンソンの回顧録:MANOWAR


<SPECIAL LIVE REPORT IN JAPAN:ライヴ・リポート>

◆ERIC MARTIN
ソロ来日したエリック・マーティン、アコースティック・ショウで魅力全開!

◆VOW WOW
1年ぶりに集結、成熟度を増した高い完成度で“魅せた”最高峰のハード・ロック!

◆TOOL
アートとエンターテインメントがせめぎ合う空間で繰り広げられたもの

◆人間椅子
最新作「まほろば」発表に伴う全国ツアー最終公演をリポート!

◆SEX MACHINEGUNS
爆音と炎に包まれて繰り広げられた、熱く激しく楽しいメタル・ショウ!

◆CRYPTOPSY
超絶技巧を誇るカナダのデス・メタル・モンスター、2年ぶりに来日!

◆『リッチー・ブラックモア・トリビュート・コンサート』
DEEP PURPLEの全盛期を再現した、圧倒的なクオリティのライヴ!


<POSTER:ポスター>
◆Michael Monroe


※ウイリアム・ヘイムス氏の撮影裏話『Man Of Two Lands』、元BURRN!編集部員の奥野高久氏がHM/HRの歴史について綴る『WAKE UP AND SMELL THE RECORD』といった新コラムも好評連載中!増田勇一氏のコラム『MUSIC LIFE』、喜国雅彦氏の『ROCKOMANGA!』、落語家・立川談四楼師匠の『そこでだ、若旦那!』、オーディオ専門店『ザ・ステレオ屋』店長・黒江昌之氏の『THE STEREO XXCKING』、梶原崇画伯の部屋、書評(古屋美登里氏)・映画評(岩沢房代氏)やアーティスト(ARCH ENEMY/SPIRITUAL BEGGARS他のマイケル・アモット、元CATHEDRAL/『Rise Above Records』主宰のリー・ドリアン、BE THE WOLF/FROZEN CROWN他のフェデリコ・モンデッリ)によるコラムなど、読みものコーナー充実!!

ニュースやアルバム・レビューほか情報も満載です!



BURRN! 2026年3月号

A4判/144頁/定価1,200円(税込)/2026年2月5日発売

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