スウェーデンのシンフォニック・メタル大御所THERIONの頭脳クリストファー・ヨンソンのサイド・プロジェクトLUCIFERIAN LIGHT ORCHESTRAが11年ぶりとなるセカンド・アルバムを変則的手法で発表開始! アルバム・オープニング曲“The Fourth Way”のデジタル・リリース&MV公開
いまやシンフォニック・メタル究極形として世界にその名を轟かせるスウェーデンの大御所THERIONの頭脳クリストファー・ヨンソン(g, keys, vo)が長年書き溜めてきたマテリアルから“レトロすぎてTHERIONに向かない”と判断した楽曲を公開するため2014年に立ち上げた“70年代版THERION”なるコンセプトのサイド・プロジェクト、LUCIFERIAN LIGHT ORCHESTRA。2015年にアルバム「LUCIFERIAN LIGHT ORCHESTRA」を発表したのちもEPをリリースするなど継続的に活動を見せてきたこのプロジェクトが11年ぶりとなるフル・アルバム「LUCIFERIAN LIGHT ORCHESTRA II」リリース発表を明らかにしたが、策士ヨンソンがSNSに公表したところによれば同作品のリリースは6週間に1曲ずつバラバラに公開し続けて最終的にアルバムを完成させるという奇抜な方法でリリースされるのだという。
・クリストファー・ヨンソン公式フェイスブック
その公開第一弾となる“The Fourth Way”がデジタル・リリースされ、同時に早速MVが公開された。
クリストファー・ヨンソン「これは従来の意味でのLUCIFERIAN LIGHT ORCHESTRAのニュー・アルバムからのシングルではなく、飽くまでアルバムのオープニング・トラックなんだ。今回は6週間おきに1曲ずつアルバムをリリースしていく予定。この曲はアルバムのサウンドを象徴しているか? ――YESでもありNOでもある。他のどの曲もこれとは全く異なるサウンドだから。今回初めてリズム・ギターにストラトキャスターのブリッジ・ピックアップを使用した。これによってより明るくクリアなサウンドが得られている。通常使われるネック・ピックアップはより暗くて重々しいサウンドだが、今回はそれとは対照的だ。そのため、サウンドの面ではこの曲が特別な仕上がりになっている。アルバムにはさまざまなスタイルの楽曲があり、デビュー作よりもはるかに多様性に富んでいる」
1曲目の公開にしてこのこだわり発言。それもプレイヤー専門誌のインタビューではなく、SNSへの投稿だ。自身で音楽を創り仕上げて送り出すミュージシャンならばきっとヨンソンの創作にかける徹底的な熱意もよく理解できることだろう。
LUCIFERIAN LIGHT ORCHESTRA
“The Fourth Way”(Amazon Mp3)
Solturn Trading And Marketing
2026年
フェイスブックの投稿はレコーディングの人選、ミックスの逸話といったさらに細かいところまで詳細な説明が続きヨンソンの今作にかける意気込みが伝わってくるのでTHERIONのワン&オンリーなシンフォニック・スタイルを発案し磨き続ける彼の至高の芸術性と職人気質に興味ある方は是非とも細かいところまで読み込んでいただきたいのだが、この“70年代の映画や音楽に共通するオカルト的な雰囲気やテーマからインスピレーションを得ている”とのコンセプトに基づくプロジェクトにはミュージシャンとしてのこだわりだけではなく、創作の源となった彼のプライヴェートな趣味・感性も色濃く反映されているようだ。
クリストファー・ヨンソン「最後のナレーションはわたしが担当しているが、当初は70年代の古い催眠テープのようなカセットテープの女性ボイスにするつもりだったんだ。幼いころ、祖母が禁煙のために使っていたテープを聴いたことがあって、当時はとても不気味に感じていたのでその雰囲気を再現したかった。でもそのうちそれをすっかり忘れてしまってミックス用のファイルをまとめている時にようやく思い出して自分で録音した。まるで夢のなかで声を聞いているような感じで。結果的には同じくらい良い仕上がりになったと思う」
きょうびひらめき一発から生成AIで作成した高品質な音楽がネット上にあふれている時代でそれはそれで面白い可能性もあるだろうが、こんなふうにこだわりと職人気質をこらすだけ凝らしてじっくり作り上げた音楽をバックグラウンドを覗き位ながら味わう楽しみも、どうかお忘れなく。
なおLUCIFERIAN LIGHT ORCHESTRAは決してスタジオ・ワーク専門のプロジェクトではなく、2015~16年にはツアーも行なっている。新作への反応が良ければ再度のツアー活動も期待できるだろう。2016年の欧州ツアーのステージはこちら(オーディエンス撮影)。ヨンソン師匠、THERIONの重厚誇大な音楽を追究する一方でこんなムーディな幻想感覚も持っているんですねえ。
ファースト・アルバム(2015年)に収録されていた同曲のMVはこちら。
これから時間をかけて次第に明らかになっていく「LUCIFERIAN LIGHT ORCHESTRA II」の世界観の展開に注目していこう。
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