メロディック・メタルの現場感覚豊かな職人たちによる欧米混成ユニットに進化を遂げたBANGALORE CHOIR、新作「RAPID FIRE SUCCESSION:ON TARGET PART II」より新曲“Driver's Seat”のMVを公開!

デイヴィッド・リース&アンディ・スーゼミール
かのACCEPTが米国市場向けポップ・メタル化した時代にヴォーカルを務めていたことから「ACCEPTを駄目にした男」という不名誉なイメージでその名がメタルの歴史に刻み込まれてしまった米国人シンガー、デイヴィッド・リース。実のところ当時プロ・デビューして間もなかった彼はウド・ダークシュナイダーと決別したACCEPTにオーディションを通過して選ばれただけで「EAT THE HEAT」(89年)における突然の路線変更の責任を彼に押し付けるのはかなり酷なのだが(同作の路線決定はバンドと当時のマネージャーの総意)、ACCEPTに王道メタルが期待されていたあの時代を知る者にとってデイヴィッド・リースの名にはどうしてもそんなネガティヴな記憶が染みついて離れないのも仕方ないのかもしれない。
しかしリースの本領はあっというまに崩壊したポップ指向ACCEPTのあと独り立ちしてから存分に発揮されることになる。彼はそののち適度にメタリックに荒れた声質ながらメロディックな歌い回しに優れている彼のヴォーカル(この特質ゆえACCEPT新展開の鍵として選ばれたのだろう)を活かした「キャッチーだがエッジを失わない」メロディック・メタルのプロジェクトに数多く携わり続け、いまではその感触の愛好者から絶大な信頼を寄せられる存在になっている。
その第一歩となったのがACCEPT崩壊直後に米国のローカル・シーンで活動するハード・ロック人材を集めて91年に立ち上げたBANGALORE CHOIRだった。USメインストリーム・メタルの方向性を明らかにしたことが功を奏してただちにメジャー契約を得た彼らはアルド・ノヴァ&ジョン・ボン・ジョヴィ、スティーヴ・プランケット(AUTOGRAPH)、リッキー・フィリップス(BAD ENGLISH)ら錚々たる外部ソングライターの楽曲を含むマテリアル、マックス・ノーマン・プロデュースという良好な環境で制作したデビュー・アルバム「ON TARGET」を92年に発表するが、移ろいゆくメインストリーム・メタルのトレンドに乗り損ねて確たる成績を残せぬまま1年あまりで一度解散する。
こののちいくつかのプロジェクトを乗り継ぎながら90年代~00年代メロディック・メタル不遇の時代を乗り切ったリースは2010年になってオリジナル・メンバーのカート・ミッチェル(g)の他アンディ・スーゼミール(g/元SINNER~U.D.O.など)らを加えた新編成でBANGALORE CHOIRを再結成。彼の本領であるメロディックかつ元気溌剌な80'sメインストリーム・メタル・サウンドをあらためて追求し始める。再結成後4作目となる今回のアルバム「RAPID FIRE SUCCESSION:ON TARGET PART II」は不運のデビュー・アルバム「ON TARGET」の続編を謳う入魂の原点回帰作だ。
プロデューサーを務めるのは現在“BraveWords Records”のレーベル・メイトでもあるALCAREAZZのシンガー、ジャイルズ・ラヴェリー。現在のバンドのオリジナル・メンバーはリース一人になってしまったが、ギタリスト陣にはスーゼミールに加えてラヴェリーが現在フロントマンを兼務するWARLORDからツイン・ギター・チーム=エリック・ユーリス(元CRYSTAL VIPER)とディエゴ・ピレス、さらには元LIONVILLE~HARDLINEのマリオ・ペルクダーニ(g)が加わった体制に強化されており、やはりALCAREAZZとWARLORDの助っ人を兼務するジミー・ウォルドー(key)やROUGH SILK~AXEL RUDI PELLなど数多のジャーマン・バンドで活躍してきたフェルディ・デルンバーグ(Key)もゲスト参加している。
派手さはないもののメロディック・メタルの現場感覚豊かな職人たちによる欧米混成ユニットに進化を遂げたBANGALORE CHOIRの原点回帰の試み、ぞんぶんに爽快感を味わおう!
デイヴィッド・リース「オープンカーで高速道路を走りながらラジオを爆音で鳴らし、太陽が顔に当たる自分を想像してほしい。すべてが順調さ、ベイビー。シートベルトを締めてくれ!」

BANGALORE CHOIR
「RAPID FIRE SUCCESSION:ON TARGET PART II」(CD)
BraveWords Records
2025年10月24日発売(海外)
01. How Does It Feel
02. Driver's Seat
03. Love And War
04. I Never Meant To
05. I' m Headed For
06. Bullet Train
07. Swimming With The Shark
08. The Light
Act 2
09. Prisoner
10. The Beauty
11. Sail On
12. Trouble With The Truth
13. Still The Same
14. Blinded By Fire In The Sky
15. Rock Of Ages
16. Mending Fences



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