【BURRN! 2月号ちょい読み】

THE HALO EFFECT──イエテボリの先駆者たちによる来日公演をリポート

2nd「MARCH OF THE UNHEARD」を引っ提げて二度目の来日!

by TAKA OKUNO

IN FLAMESの元メンバーである楽器陣とDARK TRANQUILLITYのシンガーによって構成されるスウェーデンはイエテボリ出身のバンド、THE HALO EFFECTが、2022年の『DOWN­LOAD JAPAN』出演以来となる二度目の来日を果たした。2025年発表の2ndアルバム「MARCH OF THE UNHEARD」に伴う世界ツアーの一環としての来日であり、日本公演直前にはカヴァー5曲を収録した企画EP「WE ARE SHADOWS」も発表された。2025年は彼らにとって多忙を極めつつ予想外の充実を享受した1年となったようだ。

東京公演にはサポート・アクトとして東京拠点のSABLE HILLSが登場、音楽面でもMC面でもイエテボリ・デス・メタルへの敬意と愛情が全開のパフォーマンスを披露してみせた。筆者が彼らのショウを目撃するのは今回が初めてだったが、聞きしに勝る強力なライヴ・バンドである。いずれ彼らの単独ショウにも出向きたいと思わせてくれるものがあった。そのSABLE HILLSのショウの後、20分程経過してからTHE HALO EFFECTの面々が、イントロとして流された“This Curse Of Silence”を背に受けて登場。やはり闘病中のイエスパー・ストロムブラード<g>は今回も新作に伴うツアーには不参加であり、代打として前作「DAYS OF THE LOST」に伴うツアーに同行したTHE HAUNTEDのパトリック・ヤンセンが加わっている。

1曲目は「MARCH OF THE UNHEARD」の表題曲であり、ニクラス・エンゲリン<g>が弾く単音による叙情旋律をパトリックが引き継ぎ、やがて両者によるハーモニーに展開。THE HAUN­TEDではリフ・カッティングに専念しており、単音メロディを弾くことが殆ど皆無なパトリックが、THE HALO EFFECTでは単音メロディ/ハーモニーを担当しているのを観るのはやはり新鮮である。ミカエル・スタンネ<vo>は手足の長い全身を大きく使ったパフォーマンスを披露、悲哀と絶望を滲ませる、芸術的との描写も相応しい咆哮を繰り出している。ピーター・イワース<b>とダニエル・スヴェンソン<ds>によるリズム・セクションはやはりIN FLAMES時代と変わらぬ堅牢強固な土台と鉄壁を築き上げるという印象であり、その音の壁があるからこそ2人のギタリストがフロア内で縦横無尽に跳躍/飛翔/滑空するかのような旋律を鮮やかに表情豊かに奏でられているのだろう。

それにメドレーで続いたのは「DAYS OF THE LOST」収録の“Feel What I Believe”。音響は抜群の素晴らしさであり、各パートの演奏がきっちりと分離して、且つそれらが束になってこちらに伝わってくる。各楽器の音が団子状になって何を弾いているのか判らないことも少なくなかった『DOWNLOAD JAPAN』出演時とは大違いだ。“Feel What I Believe”の後、ミカエルが挨拶、前回来日時はフェスティヴァル出演だったため朝早い時間のステージだったことも振り返っていた。3曲目は「DAYS OF THE LOST」からの“In Broken Trust”。スローでムーディーでメロディアスなコーラス・パートが一服の清涼剤ならぬ、禁断の陰鬱剤といった趣を呈している。ニクラスの中東音楽由来の音階を交えたギター・ソロは彼の敬愛するリッチー・ブラックモアのそれを彷彿、RA­IN­BOWの「RISING」が彼の一番のお気に入りの1つであることを思い出した。「速く弾かない時のブラックモア」も彼にとって大きなインスピレーションとなっている。

その曲の後、ミカエルは「今回で二度目の来日、前回は早朝の出番だった」と再度話していたが、「早朝」というのが記憶として相当深く彼の脳裏に刻まれているのだろうか。そして演奏されたのは前作収録の“The Needless End”であり、ケルト音楽由来のメロディが場内に涼やかな空気を吹き込むような印象だった。来日記念EPとなった「WE ARE SHADOWS」でも取り上げられたPHENOMENAの“Dance With The Devil”から影響を受けた曲であり、作者のニクラスは原曲でグレン・ヒューズが歌った主旋律をギター・メロディに置換・翻案するような形でこの曲を編み上げてみせた。そのニクラスとパトリックが並んでハーモニー・リフを奏でる光景はIRON MAIDENのライヴを想起させる。曲の終盤、そのメロディ/ハーモニーを観客が半ば自然発生的な流れで大合唱、バンドの演奏が終わってもそれが続き、その盛大な反応にバンドのメンバー達は感極まったような面持ちであり、ミカエルの両目は潤んでいた。



続きはBURRN! 2025年2月号で!

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we are shadows
1. I Wanna Be Somebody
2. Dance With The Devil
3. If You Were Here
4. Shoreline
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