ジェイムズ・ラブリエがかつてIRON MAIDENのオーディションに誘われた時の様子を述懐! 来年5月には新作ソロ・アルバムを発表!

10月22日にリリースした新作「A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD」が好評のDREAM THEATERだが、フロントマンのジェイムズ・ラブリエ<vo>が、地元カナダの『The Metal Voice』とのインタビューの中で、かつてIRON MAIDENのマネージャーのロッド・スモールウッドからオーディションの誘いを受けた時の状況について語った。

「あの時、俺はとても奇妙な状況にいたんだ。DREAM THEATERはすでに1992年の『IMAGES AND WORDS』をレコーディングを済ませて、マネージメントを探していた。ツアーに出る準備を進めながらね。その場にはDREAM THEATERの他のメンバーもいて、ダーツをしていた。俺達は彼(ロッド・スモールウッド)のことをマネージャー候補に考えていたんだけど、彼が俺を呼び寄せて『IRON MAIDENのシンガーになることについてどう思う?』と言ったんだ。俺は答えたよ。「何だって? 何の話をしようとしてるんですか? 混乱しちゃいますよ。あなたはDREAM THEATERのマネージメントをやるかもしれないから今日ここにいるんじゃないんですか? それとも、俺をIRON MAIDENに…? 俺はすでにDREAM THEATERのアルバムの録音を終えているんですよ。自分の言ってることがどれほど奇妙なことか判りますか?」って。

「とにかく俺は『ダメです、あり得ません』と答えて、『私がその誘いを断る理由を教えましょう』と言って、こう続けたよ。『理由その1、DREAM THEATER。以上です。もっと説明が必要ならこの話をしましょう。俺は22歳のときにCONEY HATCHというバンドで1年間歌ったことがあるんです。カール・ディクソンというシンガーの代役として入ったんですが、基本的には体裁のいいジュークボックスのように感じていました。彼らの曲は問題なく歌うことができたけど、”これが俺だ、俺がクリエイトしたものだ”という感覚にはなりませんでした。”みんな俺という人間を、俺が何者であるかを見てくれているのか?”ということですよ。あれは違った。あなたも俺をそうは見ていないでしょう」

「ブルース(ディッキンソン)と俺は互いにリスペクトし合っている。何度か会ったことがあるし、バンドで共演したこともある。でも、俺はこう思っていたよ。『MAIDENは素晴らしいバンドだし、ブルースは素晴らしいシンガーだと思うけど、毎晩MAIDENの曲を歌うなんて無理だな』って。俺としては『これは自分が一から作ったものだ』と言えるようなものを作る必要があるんだ。そして、ご存知のとおり、俺はDREAM THEATERの最初のアルバム『WHEN DREAM AND DAY UNITE』には参加していない」

「そのオーディションの件は、話が出た瞬間に却下されたわけさ。彼は『すべて完全に理解したよ。問題ない』と言って、その話は終わった。それで俺達はそのまま前に進んだんだ」

というジェイムズだが、我々は彼がIRON MAIDENを歌ったらどんな風になるのかをDREAM THEATERの様々なライヴ・カヴァー音源で確認することができる。

そして、そのジェイムズが2022年5月20日に『InsideOut Music』から新たなソロ・アルバム「BEAUTIFUL SHADE OF GRAY」をリリースすることを発表した。この新作は、過去3作でコラボしてきたマット・ギロリー<key>ではなく、多国籍メロディアス・ハード・バンドEDEN'S CURSEで知られるポール・ローグ<b>と組んで制作を進めたという。

ジェイムズはこう説明する。
「2010年にEDEN'S CURSEの”No Holy Man”という曲にゲスト参加したんだけど、俺はポールの曲作りがとても気に入ったんだ。70年代のようなクラシック・ロック的なアプローチでね。俺もその手のスタイルでは多くのアイディアを持っていた」

「そして、ポールと偶然再会したんだ。DREAM THEATERで2020年2月23日にグラスゴー公演をやった翌日だよ。俺が飛行機を待っていたら、たまたま通りかかったポールが「ジェイムズ!」と声をかけてきて、俺も「何てことだ!」って感じでね。彼は前日の俺達のショウを観てくれていて、「なあ、一緒に組まないか? 曲作りをやろうよ」って言うから、俺は「ぜひやりたいね」と答えて、「この後、ツアーでアジアや南米や北米に行って、10月までは掛かると思うから、それが終わったら曲作りを始めないか? あるいは、その前にアイディアを出し合って、俺が旅先で作業をするのでもいいし」と言ったんだ。でも、その後、突然世界が(新型コロナウイルスの影響で)ストップしてしまった。3月15日にすべてが止まった。だから、俺と彼は3月20日にはもうアイディアを交換し始めていたよ」

アルバムの曲作りについては、ジェイムズはこう語っている。
「最初は 『アコースティックをベースにした生々しい曲にしよう 』と言っていたんだけど、次第にアンサンブルになってきて、キーボードが加わって…。マルコ・スフォーリが全曲リード・ギターを弾いてるんだ。ポールはリズム・アコースティック・ギターとベースを担当している。そして、チャンス(ラブリエ/ジェイムズの息子)がドラムを叩いている。キーボードはクリスチャン・プルキネンで、彼は素晴らしいプレイヤーだよ。歌詞は、1曲を除いて全部俺が書いている」

ポール・ローグが全面的に関わっているということで、今回のソロ・アルバムはかなりメロディック・ロック要素も強くなりそうだが、楽しみに待っていよう。

DREAM THEATER
「A VIEW FROM THE TOP OF THE WORLD」

2021年10月22日発売
 

「ジャパン・リミテッド・エディション」(CD+Blu-ray)

SICP 31492~3 ¥5,800(税込) [日本独自企画・完全生産限定盤]

●5.1サラウンド・ミックスと制作ドキュメンタリー映像収録のBlu-ray Disc付

●高品質Blu-spec CD2仕様 ●歌詞・対訳・解説付 ●日本語字幕付 ●デジパック仕様

 

「通常盤」(1CD)

SICP 31494 ¥2,750(税込)

●高品質Blu-spec CD2仕様 ●歌詞・対訳・解説付 ●初回のみデジパック仕様

 

《以下の商品は輸入盤のみ》

「デラックス・ボックス・セット」
(2CD+Blu-ray+2LP+アートブック、スリップマット、ニット帽、キーチェイン、アートカード、ポスター、証明書入り)

「アートブック仕様」
(2CD+Blu-ray)

「見開きジャケット・アナログLP」
(Black 2LP+CD)

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