【速報リポート】世界最大のメタル・クルーズ『70000 TONS OF METAL 2020』初日
今年も世界中からやって来た多くの熱狂的メタルファンを乗せて出航した『70000 TONS OF METAL』。世界最大のメタルクルーズの名に相応しい狂乱の日々が始まったのだ。そんなメタルクルーズの初日、速報的リポートでお送りする。
Report by 別府 “Veppy” 伸朗
VIO-LENCE
「お前ら大変な航海が始まるぜ」とでも告げる様にディーン・デル〈b〉がファンに煽りを入れてから本日スタジオBのトップバッターVIO-LENCEがステージに姿を現す。ザクザクの切れ味鋭いリフはアルバムで聴く以上に強烈だ。ショーン・キリアン〈vo〉はスキンヘッドに浮かんだ血管が切れるんじゃないかといった感じにシャウトを連発する。“Kill on Command ”、“Serial Killer ”、“Phobophobia ”と持ち時間は短いながらもツボを押さえた選曲に早くも大きく荒々しいモッシュがフロアには発生している。2月の来日公演が本当に楽しみになるようパフォーマンスだった。
この日が初ステージとなったARCHON ANGEL。元SAVATAGE、CIRCLE Ⅱ CIRCLEなどのザッカリー・スティーヴンス〈vo〉やSECRET SPHEREのアルド・ロノビレが在籍するバンドで、この日は初ライブとなっていた。アルバム発売もまだだが、注目度が高くかなりのファンを集めていた。少し陰りあるメロディにほんのりエピック風味の正統派メタルで場内の反応もかなり良く、ラストのSAVATAGEのカバー3連発では多くのファンが歓喜の声を上げていた。
撮影ピットに入るのも一苦労するくらいにファンを集めていたEXODUS。SEが流れメンバーが登場するとフロアのボルテージがグイグイ上がっていく。VIO-LENCEと同じくザクザクでクランチの効いたリフがファンを切り刻み、多くのファンがモッシュにクラウドサーフと楽しんでいた。ステージのメンバーはどこを切り取っても絵になるし、年齢を感じさせないアグレッションに満ちている。ゲイリー・ホルトにお勤めお疲れ様と言うとSLAYERのリフで感謝の言葉。ラストは“Strike of The Beast”で締めた。
SORTILEGE
EXODUS以上に会場にファンが集結。正統派メタルからエクストリームなサウンドまで万華鏡の様なサウンドはやはり天才の名に相応しと唸ってしまう。熱狂的なファンも多く、声をあげクラウドサーフと盛り上がり方も日本で観るのては違う印象も受けた。
EMPEROR
この日は、移動の合間で彼らのショウをチラッとしか見ることがなかったのが残念だったが、威風堂々としたパフォーマンスにクールな感覚をミックスさせたステージは王者の風格タップリ。熱狂的ながらもピリっとした空気になってフロアも印象的だった。
今年の70000 TONS OF METALの毒ガス的な立場と彼らのことは言えるだろう。ラテン語でかなり毒気の強いブラックジョーク的グラインドコアが会場に悪い風を吹き込む。情熱的なラテン系のお客さんが多く、更に酔っ払ってが目立っていたこともあり会場なテンションもボルテージもかなりの高さ。某国大統領のマスクを被った人物をKICK ASSしたステージはいつまでも熱が下がらなかった。
元MANOWARのロス・ザ・ボス率いる彼ら目当てに熱心な信者が早くも会場に集まり、セッティングするメンバーに声をかける。選曲のメインとなったのはMANOWARクラシック、しかも本家がプレイしない曲をプレイしたこともあり盛り上がり方が尋常でなく、誇らしげに歌うファンが多数。そんな会場にファンは集まる一方で、ステージのメンバーの姿が全く見えない状態だった。
複雑怪奇な展開をテクニカルなプレイで魅せていくが、演奏に集中しながらもステージ狭しと暴れ大きく首を振る。既に夜中の2時も回り酔っ払いが目立ち始めた時間帯だったが、彼らのクールなプレイに目を覚ました様に魅せられた者も多かった。チャック・シュルディナーに捧ぐとDEATHのカバー含め全曲パフォーマンスに圧倒された。
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