リッチー・ブラックモア、33年ぶりにDEEP PURPLEのステージへ。「飽くまで昔を懐かしむためだけ。わたしももう81歳だからね」
めまいや関節炎などの持病による健康不安もあって最近は米ニューヨーク州ロングアイランドの自宅に籠もり気味のリッチー・ブラックモア御大が、8月12日、新作「SPLAT!」リリースに伴う全米ツアーを展開中でリッチーの住まい近辺のニューヨーク州ワンタウ公演を行なったDEEP PURPLEのステージに飛び入り参加、わずか“Smoke On The Water”1曲のみとはいえ、リッチーのPURPLE脱退(93年)以来33年ぶりとなるサプライズ再結成に世界中のPURPLEファンが色めき立った。
“サプライズ”と言っても実際はリッチーが公演前日に自身のインスタグラムで公開したライヴ配信(音声のみ)のなかで「誰にも知られたくない秘密」と言いながらもこの計画を明かしており、この奇跡的瞬間を待ち受けていたファンの撮影による素材がすでにSNSやYouTubeに山ほど投稿されている。
なにはさておき、まずはそんなオーディエンス撮影動画のひとつで、かつての確執がすっかり消え去った様子のリッチーとイアンのやりとり、和みきった共演の瞬間をご覧ください。
予告のインスタグラム・ライヴ配信は35分にも及ぶリッチーとキャンディスの砕けた会話で、世間話や昔話がメイン。このなかでリッチーからイアン・ギランに出演を打診した様子が明かされている。
「アンコールのときだけステージに上がってもいいかな? 1曲だけ。邪魔はしたくない。プレッシャーはかけないよ。飽くまで昔を懐かしむためだけ。わたしももう81歳だからね。彼はそのアイディアを気に入ってくれたようで、バンドに提案してOKをもらった。どうやら実現しそうだ」
・リッチー・ブラックモア公式インスタグラム
音声ライヴ配信のフル音源はこちら。
今回の共演のなにが「奇跡」なのかと言えば、リッチーのPURPLEとの決別の原因がPURPLEの方向性に関するイアン・ギランとの意見対立だったから。振り返っておこう。
84年に鳴り物入りでスタートした第2期ラインナップによる再結成DEEP PURPLEは、80年代終盤にはメロディック指向強化を意図するリッチーとイアン・ギランの音楽的指向性の衝突から89年にイアン解雇というかたちで終わりを告げた。しかしそのわずか3年後、結成25周年に当たる記念の年93年を控えたPURPLEはリッチーが呼び込んだジョー・リン・ターナーを解雇してリッチー以外のメンバーの総意でイアンを呼び戻し14作目「THE BATTLE RAGES ON...」を制作。リッチーのフラストレーションは極に達し、93年のツアー日程終了を待たずしてPURPLEを脱退してしまう。リッチーの代役を急きょジョー・サトリアーニが務めた93年12月の来日公演をご記憶の方も多いだろう。
このリッチーとイアンの確執が最高潮に達していた93年ツアーの模様は皮肉なことにライヴ・アルバム/ビデオ「COME HELL OR HIGH WATER」(94年発表)にしっかり記録されている。
このときのツアーのオープニング曲“Highway Star”はこちら。リッチーの無気力プレイ(ソロ入りまでステージに出てきさえしない)はファンの間でも語り草となっている。
いまも昔も変わらぬステージのハイライト定番“Smoke On The Water”のこのツアーでのパフォーマンスはこちら。
今回のリッチー客演の空気感と比べると感慨深いものがありますね。時が総てを洗い流したのでしょうか。……にしてもロジャー・グローヴァーとイアン・ペイスの変わらなさには驚くしかないが。
DEEP PURPLEの現ギタリストのサイモン・マクブライドが公式フェイスブックに投稿したリッチーとのツー・ショット写真はこちら。
最後に、インスタグラムでのライヴ配信でも御大を優しくリードしていたキャンディスの公式Xより、パートナーへの愛に満ちあふれたポストでライヴ当日の御大の姿を見ておきましょう。
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