【BURRN! 1月号ちょい読み】

【BURRN! 1月号ちょい読み】THE HELLA­COP­TERS──久々の来日で見せた勇姿

2016年にライヴ限定で再結成、2022年に復活アルバム「EYES OF OB­LIVION」を発表したことを機にその活動を再び本格化させたHELLA­COP­TERSが、再結成後としては初の日本公演を行なった。2025年発表の復活第2弾「OVERDRIVER」の世界ツアーの一環としての来日だったが、日本公演そのものとしては2000年発表の4thアルバム「HIGH VISIBILITY」発表時以来、実に約25年振り。5th「BY THE GRACE OF GOD」(2002年)、6th「ROCK & ROLL IS DEAD」(2005年)、カヴァー・アルバムにして解散作「HEAD OFF」(2008年)の3枚のリリースに伴うツアーでは来日せず、2008年の欧米でのツアーを最後に一旦その活動に終止符を打つことになったが、既述のとおり彼らは2016年に再結成、その後、「EYES OF OBLIVION」と「OVERDRIVER」という2枚のアルバムを発表している。

首魁であるニッケ・アンダーソン<vo,g>はHELLACOPTERS解散後の2010年にIMPERIAL STATE ELECTRICを結成、2017年にはLUCIFERにドラマーとして加入、その前年の2016年にはやはり彼がドラマーを務めるENTOMBEDを再結成している。その活動は滞っているが彼はDEATH BREATHでもドラムを担当している。2016年、2017年の段階では彼の中で存続しているバンドについての優先順位は特に考えていなかったようだが、今現在においては創造面、実務面、商業面というあらゆる側面においてHELLACOPTERSとしての活動を最優先と認識しており、2026年のスケジュールは現時点で何もアナウンスされておらず今回の東京公演をもって2025年の一連の活動は終わりを迎えたが、「OVERDRIVER」に伴うツアー活動はあと数年続くことになるだろう。

その「OVERDRIVER」の冒頭を飾る “Token Apologies” を皮切りに東京公演は始まった。ニッケ、アンダース “ボバ” リンドストロム<key>、ロバート “ロバン” エリクソン<ds>の3人は御馴染みの古参メンバーだが、ニッケと同じくIMPERIALの一員でもあるドルフ・デ・ボースト<b,vo>、そして2024年に怪我の治療のため離脱したドレゲン<g,vo>の代役を務めているLG・ヴァレータ<g,vo>という2人もすっかりバンド編成に溶け込んでおり、フロントの3人は序盤から激しく動き廻りながら各自の演奏に取り組んでいる。もはや誰かの不在を嘆く声はなさそうであり、ハイエナジーなロックン・ロールにホンキートンク調のピアノ/キーボードを配したHELLACOPTERSサウンドがライヴにおいても往時と一切不変であることが日本の聴衆に数秒で伝わった。“Token Apologies” にメドレーで続いたのは「BY THE GRACE OF GOD」収録の “It’s Good But It Just Ain’t Right” と “Carry Me Home” の2曲だった。ニッケはIMPERIALとLUCIFERでこれまで何度も来日しており、彼個人に対する飢餓感や渇望感はそれほど高まっていたとは思わないが、やはり彼が歌とギターを担当するIMPERIALでHELLA­COPTERSの曲を演奏するということはあり得ないので、それらの旧曲の実演に対して熱狂と感慨が綯い交ぜとなったような反応が寄せられた。


続きはBURRN! 2025年1月号で!

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Overdriver
1. Token Apologies
2. Don’t Let Me Bring You Down
3.  (I Don’t Wanna Be) Just A Memory
4. Wrong Face On
5. Soldier On
6. Doomsday Daydreams
7. Faraway Looks
8. Coming Down
9. Do You Feel Normal
10. The Stench
11. Leave A Mark
12. Wild Night (bonus tracks)
13. What’s Going On? (bonus tracks)

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THE WORLD'S HEAVIEST HEAVY METAL MAGAZINE

BURRN! 2026年1月号

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◆聖飢魔II
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◆Unlucky Morpheus
シーン最高峰の女性シンガーFukiを擁するバンドが待望の新作をリリース!

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地獄の軍団KISSのオリジナル・ギタリストの生涯と功績を振り返る緊急企画!

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アメリカン・ハード・ロックの雄が“最後の来日”で見せたものとは…!?

◆DAMIANO DAVID
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◆THE HELLACOPTERS
約25年ぶりの来日が実現、2時間に及んだ疾風怒濤ライヴをリポート!

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※ウイリアム・ヘイムス氏の撮影裏話『Man Of Two Lands』、元BURRN!編集部員の奥野高久氏がHM/HRの歴史について綴る『WAKE UP AND SMELL THE RECORD』といった新コラムも好評連載中!増田勇一氏のコラム『MUSIC LIFE』、喜国雅彦氏の『ROCKOMANGA!』、落語家・立川談四楼師匠の『そこでだ、若旦那!』、オーディオ専門店『ザ・ステレオ屋』店長・黒江昌之氏の『THE STEREO XXCKING』、梶原崇画伯の部屋、書評(古屋美登里氏)・映画評(岩沢房代氏)やアーティスト(ARCH ENEMY/SPIRITUAL BEGGARS他のマイケル・アモット、元CATHEDRAL/『Rise Above Records』主宰のリー・ドリアン、BE THE WOLF/FROZEN CROWN他のフェデリコ・モンデッリ)によるコラムなど、読みものコーナー充実!!

ニュースやアルバム・レビューほか情報も満載です!

 

BURRN! 2026年1月号

A4判/144頁/定価1,200円(税込)/2025年12月5日発売

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