訃報:英国の老舗ハード・ロック・バンドBUDGIEのバーク・シェリーが死去

(l. to r.)Ray Phillips<ds>, Burke Shelley<vo,b>, Tony Bourge<g>

METALLICAやIRON MAIDENがカヴァーしたことでも知られる英国ウェールズの老舗ハード・ロック・バンドBUDGIEで活躍したバーク・シェリー<vo,b>が、1月10日に亡くなった。71歳だった。

この悲報は、彼の娘のイーラ・シェリーさんがフェイスブックへの投稿で明らかにしたもので、次のように綴っている。
「大きな悲しみと共に父ジョン・バーク・シェリーの他界をお知らせします。彼は今晩、生まれ故郷カーディフのヒース病院で眠りながら息を引き取りました。71歳でした。しばらくは家族への配慮をお願いします。──愛をこめて──彼の4人の子供達:イーラ、オシアン、ディミトリ、ナサニエル」

バーク・シェリーは2年前、大動脈瘤を患っていることを公言しており、2010年に受けた大動脈瘤の手術によって横隔膜を損傷し、まともに歌うことができなくなったと語っていた。

また、視覚や聴覚や関節に深刻な問題を引き起こす可能性のある遺伝子疾患”スティクラー症候群”も患っていたが、手術をすると取り返しのつかない脊髄損傷を引き起こす危険性があるため断ったのだという。

「私は残された人生を生きたいし、不自由になりたくないんだ。私は神を信じているし、自分がどこへ行くのか心配はしていない。だから、神様が連れて行くと決めたら私は去るだろうし、それまでは自分のやりたいことを続けていくつもりだよ。シンプルなことさ」というのが彼の言葉だった。

1967年に前身バンドで活動を開始したバーク・シェリー<vo,b>、トニー・ボージ<g>、レイ・フィリップス<ds>の3人は、1968年にBUDGIEに改名。1971年にアルバム・デビューを果たし、BLACK SABBATHとも比較されるヘヴィなハード・ロック・サウンドでファンを獲得。その後も、メンバー・チェンジを経ながらコンスタントにアルバムを発表していった。80年代初頭にはNWOBHMのブームで再びスポットを浴び、また、METALLICAやIRON MAIDENが彼らの曲をカヴァーしたことで再評価を受けるようになる。1987年から活動休止状態に入ったが、時折リユニオン・ギグをやってファンを歓喜させた。1999年からは正式に再始動し、アルバム・リリースはなかったが、精力的なライヴ活動を続けた。2006年には24年振りの新作を発表。2007年からはクレイグ・ゴールディ<g>もバンドに参加していたが、2010年にバーク・シェリーが手術を受けたことで再び活動休止状態になっていた。

彼の訃報を受けて、METALLICAのラーズ・ウルリッヒ、キング・ダイアモンド、OPETHのミカエル・オーカーフェルトら数多くのミュージシャンが追悼コメントをアップしている。

謹んでご冥福をお祈りいたします。
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