キー・マルセロが自身の楽曲を盗まれたとしてPOISONのことを「クソ野郎ども」と非難!

元EUROPEのメンバーで、最近はFAIR WARNINGのトミー・ハート<vo>と組んだKEE OF HEARTSやOUT OF THIS WORLDでアルバムをリリースしているキー・マルセロ<g>が、先頃受けたポッドキャスト『White Line Fever』のインタビューの中で、あのブレット・マイケルズ率いるPOISONのことを「クソ野郎ども」と非難した。

キーによれば、彼がEUROPE加入前の1982~86年にやっていたEASY ACTIONでリリースした”We Go Rocking”のサビをPOISONが盗用し、”I Want Action”という曲で使用したとのこと。”I Want Action”は、全米チャート3位まで上昇したPOISONのデビュー・アルバム「LOOK WHAT THE CAT DRAGGED IN」からの3枚目のシングルとしてリリースされ、全米チャート50位を記録した。

その盗作問題は結局、”We Go Rocking”の出版権を所有する『Warner Chapell Music』がPOISON側と協議し、和解金を受け取ることで解決したのだという。

キーは『White Line Fever』のインタビューで次のように語っている。
「POISONのデビュー作のプロデューサーだったリック・ブラウデと連絡を取ったんだけど、彼はPOISONのアルバムを作った時にEASY ACTIONのアルバムとHANOI ROCKSのアルバムをスタジオに持ち込んで、”We Go Rocking”をかけて、曲をカヴァーすることを提案したんだってさ。すると彼らは『しょーもないスウェーデンのグラム・バンドだろ。誰が気づくんだよ?」と言って、曲をそののままパクったんだ。これはリック・ブラウデ自身が裏で言っていたことだから、そういう事実があったことは間違いない」

「もし俺がそういう過ちを犯したら、『本当に申し訳ない』と謝るだろうね。『君の曲をパクってしまった。本当にごめん。埋め合わせをしたいんだけど』って。でも、今日に至るまで、信じられないかもしれないけど、彼らは完全にそのことを否定してるんだ。POISONが『SWEDEN ROCK FESTIVAL』に出た時、記者会見で色々な人が質問したんだよ。『キー・マルセロについて言うことは?』『EASY ACTIONの件を聞かせてください』『”We Go Rocking”については?』ってね。でも彼らは『そんな名前、どれも聞いたことがないな』と言って終わりにしたんだ。記者たちは続けようとしたけど、ヤツらはいけしゃあしゃあと否定しやがった。愚かだよ。たまには自分の過ちを認めろっての。だから、俺はあのクソ野郎どもには会いたくもないね」


EASY ACTIONがこの件で和解金を受け取ることになった経緯について、キーはこう説明した。
「”We Go Rocking”のパブリッシャーは『Warner Chapell Music』で、曲の著作権は俺が100パーセント、歌詞の権利は俺とシンガーとベーシストの3人が共同で所有している。問題は、この件が発覚したとき、俺はすごく忙しくてね。俺は訴えなかった。訴えたのは『Warner Chapell』で、ヤツらに対して裁判を起こすと脅したんだけど、あれは本当に馬鹿げた取引だった。どうして本当に裁判に持ち込まなかったのか…。その代わりに、和解したんだからね。知ってるだろうけど、和解をすれば、ヤツらは自分たちの非を(公的に)認める必要はないんだ。もし裁判を起こしていたら、俺はヤツらの曲の共同作曲者になっていただろうし、それはそれでフェアだったと思う。そうすることで、自分たちが悪いことをしていたことを認めることになる。俺が”I Want Action”の共作者としてクレジットされれば、この曲がPOISONのベスト盤に収録されたりするたびに、いくらかの金が俺のところにも入ることになるわけだからね。でも、結局いくらかの和解金を手にしただけ。もし俺がもっと本気で取り組んでいたらなぁ…。1つ後悔していることがあるとすれば、ヤツらを法廷に引っ張り出さなかったことだ 」
Easy Action
- We Go Rocking


※こちらがキー・マルセロが作曲したEASY ACTIONの曲。
 
Poison
- I Want Action


※そしてパクり疑惑がかけられているPOISONの曲。
 

さて、そんなモヤモヤしているキーだが、今年4月に日本でリリースされたOUT OF THIS WORLDのセルフ・タイトルのデビュー・アルバムが、海外でもようやく来年1月14日に『Atomic Fire Records』からリリースされることになった。海外盤には新たなボーナス・トラックとして3曲のデモ音源が追加されるという。

OUT OF THIS WORLD
「OUT OF THIS WORLD」

2022年1月14日発売

<収録曲>
01. Twilight
02. Hanging On
03. In A Million Years
04. Lighting Up My Dark
05. Staring At The Sun
06. The Warrior
07. Up To You
08. Ain’t Gonna Let You Go
09. Only You Can Teach Me How To Love Again
10. Not Tonight
<bonus tracks>
11. Twilight (Demo Version)
12. In A Million Years (Demo Version)
13. Lighting Up My Dark (Demo Version)

<bonus live CD>
01. Let The Good Times Rock
02. Burning Heart
03. Save Me
04. Open Your Heart
05. Momentum (Instrumental)
06. Superstitious
07. Ready Or Not

※先行発売された日本盤には未収録のボーナス・デモ3曲が収録されているが、ボーナス・ディスクの収録曲は日本盤よりも少ない。
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