藤木昌生の密かな楽しみ Vol.6 ~ メロディアス系ファンにおすすめのプチ・スーパー・プロジェクトCIRCLE OF FRIENDS
英国のメロディック・ロック系レーベル『Escape Music』から間もなくリリースされるアルバムで、メロハー愛好家に是非チェックしてもらいたいと思う作品があったので、今回はそれを紹介したいと思う。
その作品とは、CIRCLE OF FRIENDSの「THE GARDEN」というアルバム。ジェフ・スコット・ソート、ジェイムズ・クリスチャン、ロビン・ベック、ロビン・マッコーリーというシンガー陣の名前を見てさっそくポチる態勢に入った人も多いと思うけど(笑)、この作品はそもそもあのブルース・ミーが企画したプロジェクト。「あの」と言っても「どの?」という人も多いだろうから、ブルース・ミーのことを簡単に説明しておこう。
ブルース・ミー(Bruce Mee)は1992年にマーク・アシュトンらと共に『Now & Then Records』を設立。TEN、マーク・フリー、EYEWITNESS、SHOTGUN SYMPHONYなど数多くのメロディック・ロック作品を世に送り出し、また、それらのアーティストを集めた伝説の『THE GODS』フェスティヴァルを開催してシーンを盛り上げた。2000年代に入ると『FIREWORKS』誌を創刊して紙媒体でアーティストをサポートし、『THE GODS』に代わる『FIREFEST』をスタートさせて、様々なメロディック・ロック・バンドの”夢の再結成”(その多くが復活アルバムのリリースへも繋がった)も実現させてきた。
つまり、ブルース・ミーは90年代以降のメロディック・ロック・シーンの(裏)立役者の1人で、彼が先頭に立ってシーンを盛り上げてくれたからこそ、我々日本のファンもその恩恵にあずかることができたのだ。
そんなブルース・ミーが、2020年に亡くなった最愛の母親に捧げるトリビュート・プロジェクトとして立ち上げたのがこのCIRCLE OF FRIENDSで、彼の呼びかけに応じて、昔から彼に散々お世話になってきたアーティストたちが集結し、この「THE GARDEN」というアルバムが完成した。
プロジェクト発足の理由や経緯はさておき、この手のスーパー・プロジェクトの場合、「メンツに比べて音楽内容が冴えない」というパターンはマニアの皆さんなら山ほど体験してきたと思う。(苦笑) でも、このCIRCLE OF FRIENDSに関しては、僕は予想を大きく上回る出来栄えに嬉しい驚きを感じた。
メロハーの美味しいツボを押さえた王道路線の曲が多くて、13曲中9曲のオリジナル曲はほとんどがCONSTANCIAやHEARTWINDで知られるスウェーデン人ソングライターのミカエル・ローゼングレンが中心となって書いているという。
4曲あるカヴァー曲も程よく意表をついた選曲になっているけど、個人的にはやはりABBAの”Knowing Me, Knowing You”が嬉しい。僕がABBAのファンであることはBURRN!でも何度か書いたことがあったと思うけど、この”Knowing Me, Knowing You”なんかもサビ後のハーモニー・フレーズが出てくるといつも心がとろけそうになるし、魔法のようなアレンジだと思う。ABBAのベニー・アンダーソン<key>は”スウェーデンのジム・ピートリック”と言えるような…いや逆だな、”アメリカのベニー・アンダーソン”がジム・ピートリックと言えるような…いやいや次元が違いすぎるか。僕に与えてくれた感動は同次元だけど、世界的な影響力は別次元だろうから…。
とにかく、ABBAは素晴らしいし、あらゆる北欧ハード・ポップ作品はもちろん、それ以外のメロディック・ロック/メタルにも少なからず影響を与えていると思うので、メロハー愛好家でABBAをちゃんと聴いたことがない人はベスト盤でいいから一度聴いてみてください。
ということで、今回のおすすめはCIRCLE OF FRIENDSの「THE GARDEN」でした。
その作品とは、CIRCLE OF FRIENDSの「THE GARDEN」というアルバム。ジェフ・スコット・ソート、ジェイムズ・クリスチャン、ロビン・ベック、ロビン・マッコーリーというシンガー陣の名前を見てさっそくポチる態勢に入った人も多いと思うけど(笑)、この作品はそもそもあのブルース・ミーが企画したプロジェクト。「あの」と言っても「どの?」という人も多いだろうから、ブルース・ミーのことを簡単に説明しておこう。
ブルース・ミー(Bruce Mee)は1992年にマーク・アシュトンらと共に『Now & Then Records』を設立。TEN、マーク・フリー、EYEWITNESS、SHOTGUN SYMPHONYなど数多くのメロディック・ロック作品を世に送り出し、また、それらのアーティストを集めた伝説の『THE GODS』フェスティヴァルを開催してシーンを盛り上げた。2000年代に入ると『FIREWORKS』誌を創刊して紙媒体でアーティストをサポートし、『THE GODS』に代わる『FIREFEST』をスタートさせて、様々なメロディック・ロック・バンドの”夢の再結成”(その多くが復活アルバムのリリースへも繋がった)も実現させてきた。
つまり、ブルース・ミーは90年代以降のメロディック・ロック・シーンの(裏)立役者の1人で、彼が先頭に立ってシーンを盛り上げてくれたからこそ、我々日本のファンもその恩恵にあずかることができたのだ。
そんなブルース・ミーが、2020年に亡くなった最愛の母親に捧げるトリビュート・プロジェクトとして立ち上げたのがこのCIRCLE OF FRIENDSで、彼の呼びかけに応じて、昔から彼に散々お世話になってきたアーティストたちが集結し、この「THE GARDEN」というアルバムが完成した。
プロジェクト発足の理由や経緯はさておき、この手のスーパー・プロジェクトの場合、「メンツに比べて音楽内容が冴えない」というパターンはマニアの皆さんなら山ほど体験してきたと思う。(苦笑) でも、このCIRCLE OF FRIENDSに関しては、僕は予想を大きく上回る出来栄えに嬉しい驚きを感じた。
メロハーの美味しいツボを押さえた王道路線の曲が多くて、13曲中9曲のオリジナル曲はほとんどがCONSTANCIAやHEARTWINDで知られるスウェーデン人ソングライターのミカエル・ローゼングレンが中心となって書いているという。
4曲あるカヴァー曲も程よく意表をついた選曲になっているけど、個人的にはやはりABBAの”Knowing Me, Knowing You”が嬉しい。僕がABBAのファンであることはBURRN!でも何度か書いたことがあったと思うけど、この”Knowing Me, Knowing You”なんかもサビ後のハーモニー・フレーズが出てくるといつも心がとろけそうになるし、魔法のようなアレンジだと思う。ABBAのベニー・アンダーソン<key>は”スウェーデンのジム・ピートリック”と言えるような…いや逆だな、”アメリカのベニー・アンダーソン”がジム・ピートリックと言えるような…いやいや次元が違いすぎるか。僕に与えてくれた感動は同次元だけど、世界的な影響力は別次元だろうから…。
とにかく、ABBAは素晴らしいし、あらゆる北欧ハード・ポップ作品はもちろん、それ以外のメロディック・ロック/メタルにも少なからず影響を与えていると思うので、メロハー愛好家でABBAをちゃんと聴いたことがない人はベスト盤でいいから一度聴いてみてください。
ということで、今回のおすすめはCIRCLE OF FRIENDSの「THE GARDEN」でした。
CIRCLE OF FRIENDS
「THE GARDEN」
2022年4月1日発売
<収録曲>
01 LITTLE PIECE OF HEAVEN (Doro) 4:48
02 TAKE MY LOVE TO HEART (Jaime Kyle) 3:22
03 NEVER GONNA MAKE ME CRY (James Christian) (FIERCE HEART cover)4:16
04 BAD BLOOD (Jeff Scott Soto) 4:42
05 KNOWING ME, KNOWING YOU (Robin Beck) (ABBA cover) 4:33
06 TRUTH OR DARE (Karen Fell) 3:33
07 ALONE (Robin McAuley) 3:50
08 TRICK OF THE LIGHT (Darby Mills) 3:59
09 11:59 (Ellinor Asp) (BLONDIE cover) 3:19
10 TIME HAS COME (Cheri Lyn) 3:36
11 WHEN HE'S GONE (Gabrielle De Val) 3:04
12 LOVE IS TOUGH (Tanya Rizkala) 3:29
13 DON'T FEAR THE REAPER (Robin McAuley) (BLUE ÖYSTER CULT cover) 5:33
Vocalists are:
Doro
Robin Beck
Darby Mills (HEADPINS)
Jaime Kyle
Robin McAuley (MSG, BLACK SWAN)
Jeff Scott Soto (W.E.T., SONS OF APOLLO, TALISMAN, YNGWIE MALMSTEEN)
James Christian (HOUSE OF LORDS)
Tanya Rizkala (EPIC)
Karen Fell (TAO)
Ellinor Asp (HELLINOR)
Cheri Lyn
Gabrielle De Val (THE VAL)
Backing vocals:
Mick Devine (SEVEN)
Gary Hughes (TEN)
Kevin Chalfant (STORM)
Musicians are:
Joel Hoekstra : Guitars (WHITESNAKE)
Steve Mann: Keys / Lead guitar (MSG, LIONHEART)
Steve Morris: Guitars / Keys (IAN GILLAN, HEARTLAND, SHADOWMAN)
Fredrik Folkare: Guitars (NORDIC UNION, ECLIPSE)
Martin Hall: Guitar (HEARTWIND)
Göran Engvall: Guitars (HEARTWIND)
Peter Östros: Guitars (JADED HEART)
Tommy Denander: Guitars / Keys (RADIOACTIVE)
Mikael Rosengren: Keyboards (HEARTWIND)
Josh Devine: Drums (ONE DIRECTION, LEVARA)
Wayne Banks: Bass (SAXON, BRAZEN ABBOT)
Eric Ragno: Keys/B3
「THE GARDEN」
2022年4月1日発売
<収録曲>
01 LITTLE PIECE OF HEAVEN (Doro) 4:48
02 TAKE MY LOVE TO HEART (Jaime Kyle) 3:22
03 NEVER GONNA MAKE ME CRY (James Christian) (FIERCE HEART cover)4:16
04 BAD BLOOD (Jeff Scott Soto) 4:42
05 KNOWING ME, KNOWING YOU (Robin Beck) (ABBA cover) 4:33
06 TRUTH OR DARE (Karen Fell) 3:33
07 ALONE (Robin McAuley) 3:50
08 TRICK OF THE LIGHT (Darby Mills) 3:59
09 11:59 (Ellinor Asp) (BLONDIE cover) 3:19
10 TIME HAS COME (Cheri Lyn) 3:36
11 WHEN HE'S GONE (Gabrielle De Val) 3:04
12 LOVE IS TOUGH (Tanya Rizkala) 3:29
13 DON'T FEAR THE REAPER (Robin McAuley) (BLUE ÖYSTER CULT cover) 5:33
Vocalists are:
Doro
Robin Beck
Darby Mills (HEADPINS)
Jaime Kyle
Robin McAuley (MSG, BLACK SWAN)
Jeff Scott Soto (W.E.T., SONS OF APOLLO, TALISMAN, YNGWIE MALMSTEEN)
James Christian (HOUSE OF LORDS)
Tanya Rizkala (EPIC)
Karen Fell (TAO)
Ellinor Asp (HELLINOR)
Cheri Lyn
Gabrielle De Val (THE VAL)
Backing vocals:
Mick Devine (SEVEN)
Gary Hughes (TEN)
Kevin Chalfant (STORM)
Musicians are:
Joel Hoekstra : Guitars (WHITESNAKE)
Steve Mann: Keys / Lead guitar (MSG, LIONHEART)
Steve Morris: Guitars / Keys (IAN GILLAN, HEARTLAND, SHADOWMAN)
Fredrik Folkare: Guitars (NORDIC UNION, ECLIPSE)
Martin Hall: Guitar (HEARTWIND)
Göran Engvall: Guitars (HEARTWIND)
Peter Östros: Guitars (JADED HEART)
Tommy Denander: Guitars / Keys (RADIOACTIVE)
Mikael Rosengren: Keyboards (HEARTWIND)
Josh Devine: Drums (ONE DIRECTION, LEVARA)
Wayne Banks: Bass (SAXON, BRAZEN ABBOT)
Eric Ragno: Keys/B3
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