【BURRN! 10月号ちょい読み】
Zilqy──Anna〈vo〉が語る1stフル・アルバム「Birth of Riot」に込めた想い
BY KAZ HIROSE/BURRN!
昨年11月にデビューEP「Vacant Throne」を発表した女性4人組メタル・バンド、Zilqy。そのデビューに際しては、当然のように「元AldiousのToki<g>と元LOVEBITESのMiho<b>がニュー・バンドを結成!」という話題性で注目されたが、標榜する “ポスト・メロディック・ニューメタル” という音楽性の斬新さは、ポジティヴな意味で2人の過去のキャリアとは一線を画するものであり、そのサウンドの素晴らしさは本誌読者にも高く評価されて、昨年度の読者人気投票においてZilqyは『ブライテスト・ホープ』部門のチャンピオンに選ばれている。
昨年12月10日、東京・代官山SPACE ODDでお披露目ライヴ『Start The Fire』を行なって以来、今年3月から5月に掛けて横浜・名古屋・大阪・東京で行なわれた『Rise to Liberation』ツアー、7月に東京・Veats Shibuyaで行なわれたライヴ『From Zero To One』等を経て明らかになっていったのは、TokiとMihoが “同志” として選んだAnna<vo>とKano<ds>の卓越した実力、そして存在感だ。とりわけフロントでバンドを牽引するAnnaのライヴ・パフォーマンスは妖艶な魅力を放ち、その完璧な英語力と抜群の歌唱力と相まって、このシーンに類を見ない独特の輝きを放っている。まさに唯一無二の存在、「新たなスター誕生!」と言っていいだろう。
10月7日に発売されるZilqy待望の1stフル・アルバム「Birth of Riot」は、EP以上にAnnaという逸材のポテンシャルが解放された傑作に仕上がっている。楽曲の方向性とサウンド作り、そしてそれを表現するメンバー達のミュージシャンシップと、あらゆる意味において我が国のヘヴィ・メタル・シーンに新たな扉を開く画期的な作品といえるだろう。全曲において作詞を手掛け、世界観を見事な歌唱で表現しているAnnaに、この作品について、そしてZilqyというバンドへの思いについて語ってもらった。
──いよいよフル・アルバム「Birth of Riot」のリリースが近づいてきました。昨年のデビューEP「Vacant Throne」とデビュー・ライヴ、今年のツアー等を経て今に至っているわけですが、改めて、Zilqyに加入して今に至るまでの、ご自分の意識の変化や現時点でのバンドに対する思いを語っていただけますか?
Anna(以下A):やっとここまで来れたなっていう気持が、まず凄くあって。スタート・ラインにやっと立てたなぁっていう…発信する側にやっと来れたなっていう気持に、今、なってます。
──バンドをやるということ、しかもヘヴィ・メタル・バンドという、それ自体がAnnaさんにとって新しい体験だったわけですよね。なので当初は躊躇したという話を以前お聞きしましたが、加入するという決断をしてから実際にここまで歩んでくる中で、バンドに対する自分の取り組み方は変わってきましたか? あるいは「ロック・バンドってこういうものなんだ」みたいな気付きとか…。まだデビューから1年も経っていないとはいえ、かなり濃密に過ごしてきたと思うので。
A:凄くいいご質問をありがとうございます。最初はメタルっていう大きい枠でのジャンルに躊躇はあったんですけど、実際に入ってこの音楽をやってみて、自分のキャラクターとしての真髄というか、自分の中で凄く共鳴するものがあると感じています。元々ハード・ロックは好きだったんですけど、それ以上に振り切ったメタルっていう音楽が、実は自分の中で凄くフィットしてるなっていうのを感じて。友達や両親からも「凄く合ってるね」って言われるんです。そして、もう1つあるとするならば、元々メタルだったりハード・ロックのミュージシャンにちょっと怖いイメージを持ってたんですけど、実際にお会いしてみると、マジで優しい人しかいなかった。人に対する気遣いだったり…。あれだけステージで発散している人達が、実は傷付いた過去もある分、人への優しさや深さがあるような気がして。そこに凄く、メタル・アーティストへのリスペクトが大きいです。そういった面でも、本当にあの時メタル・バンドに入ることを決断して良かったなって思ってます。
──レコーディングで歌うのとは違い、ライヴだとステージ・アクションというか、ライヴならではの振る舞い方があるじゃないですか。その部分でAnnaさんはとても個性的だし、魅力的だと思うんですけど、御自身ではライヴにおけるパフォーマンスに関して、どういう意識で取り組んでいるんでしょうか?
A:ツアーの最初の頃に気付いたんですけど、ステージにいる時が一番自分らしく自由でいられる場所だなって。社会で働いている中で隠していた自分が自由になれるというか、解き放たれるような気持でステージでパフォーマンスしています。
──バンドのヴォーカルの典型とは異なる佇まいは、むしろミュージカル的というか演劇的というか、そういうものを感じるんです。それは、自然に自分の中から突き動かされる衝動に従って動いているからなんでしょうか?
A:そうかもしれません。今までは自分の感情を表に出し過ぎないように生活をしていたけれども、メタル・バンドのヴォーカルとして活動させていただくうえで、もっと自分の感情と向き合って素直になっていいんだなっていうことを学んだ気がしています。なので、ライヴのステージ・パフォーマンスで凄く意識しているのは、その曲の1つの節ごとに何が言いたかったのかっていうのを、内面から出している感じはあると思います。
──まさに、歌詞の世界を表現するという姿勢が全身から表現されている感じがします。そこが本当に個性的だと思うし、Zilqyの最も魅力的な部分の1つだと思います。
A:ありがとうございます。
──今回フル・アルバムが完成したわけですけれども、歌詞の世界観において、前回のEP「Vacant Throne」から今回の「Birth of Riot」へと連続しているように思えます。収録曲は総てAnnaさんの作詞ということで、各楽曲の歌詞に込めた意味合いやそこに乗っている感情を、1曲ずつ聞かせていただければと思います。特に、Annaさんの書く英語の歌詞は、よくある英詞よりも単語がかなり詰まっていて、そこにいろんな思いが込められている歌い方をされているので、その辺を御本人から解き明かしていただきたい、と…。
A:初めて広瀬さんとインタビューでお話ししたのはEPの時で、その時話していて精神が浄化されたような気持になったので、今回、歌詞と再び向き合うこの日を待ちわびていました。(笑)
まずは “World's End”。殆どの歌詞の形は昨年12月のファースト・ライヴの直前に書いたものだったんですね。それで、その時から、世界情勢的に戦争が始まるかもしれないとか、もしかしたらそれは日本にもやってくるかもしれない、みたいな、飛び火がいろんなところに散っているような状態だったと思っていて。さらに地球温暖化も加速しているというのもあり…人類滅亡までの残り時間を示す終末時計(ドゥームズデイ・クロック)というのがあるじゃないですか。それの秒数が世紀末に最も近い状態になったっていうニュースを今年の初めに読んで、完成されていった曲です。なので、歌詞に(世紀末まで)「Counting down」っていうところもあるんですけど、ただこれは決してネガティヴ過ぎない曲にしたいっていうのはありました。ポジティヴなところは、一番最後のアウトロ。「新しい夜明けのために(the dawn of brand new kind)」も、もし仮に今の時代が何かしらの終わりを迎えるとしても、終わりというのは新しい始まりだとも思っているので、今はまさにその時に近付いているんじゃないかっていう、自分なりのセオリーをちりばめた曲です。
続きはBURRN! 2026年10月号で!
Zilqy
「Birth of Riot 」
MAVERICK
2026年10月7日発売
DCCA-182 ¥8,800 (税込)
・LPサイズジャケット仕様
・24Pブックレット付き
※完全限定盤はMAVERICK STOREのみにて購入可能
【一般流通盤】
DCCA-183 ¥3,630 (税込)
店舗別特典.MAVERICK STORE限定ステッカー付
期間限定特典.オンライントークイベント参加権
THE WORLD'S HEAVIEST HEAVY METAL MAGAZINE
BURRN! 2026年10月号
<EXCLUSIVE COVER STORY:巻頭特集>
◆Zilqy
4人の個性が合体したモダン・メタル・バンドが初のフル・アルバムをリリース!
世界への飛翔を前にした彼女達の現在を解き明かす個別インタビュー4本立て!!
<EXCLUSIVE LIVE REPORT:海外ライヴ・リポート>
◆BON JOVI
ジョン・ボン・ジョヴィの復活宣言――NY9回公演の千秋楽を伊藤政則氏がリポート!
◆RUSH
カナダのプログレッシヴ・ロックの伝説が新ドラマーを迎えて11年ぶりにツアー再開!
◆ACCEPT
結成50周年を迎えたドイツの鋼鉄神が提供する、今なお最強のライヴをリポート!
未来を見据えて過去を振り返るウルフ・ホフマンのインタビューPART 1も必読!!
<EXCLUSIVE INTERVIEW:インタビュー記事>
◆FROZEN CROWN
イタリアのパワー・メタル・バンドが通算6作目を完成、“6人の王の伝説”が今始まる!
◆浜田麻里
自らプロデュースした「INCLINATION IV」の全貌を語る独占インタビュー第2弾!
◆HIBRIA
結成30周年を迎え、新体制で新作「ON THE SHORTNESS OF LIFE」発表!
◆VELVETEEN QUEEN
期待の若手ロックン・ロール・バンドが2ndを引っ提げて次なるステージへ!
◆GRAVE TO THE HOPE
元SERPENTの2人が立ち上げたデス・メタル・プロジェクト、5年半ぶりのEP発表!
◆NEKOMESHI (222)
ハードコアでコマーシャルで、モダンでオールドスクールなメタル・バンド、2ndリリース!
<SPECIAL EDITION:特別企画>
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今から40年前、様々な分岐点が交差していた1986年のシーンを増田勇一氏が再考!
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◆特別連載『TALES FROM THKISS E FRONTLINE』
英国人記者ハワード・ジョンソンの回顧録:RUSH
◆特別連載『All Aboard!:Memories of Ozzy Osbourne』
シャリー・フォグリオ記者によるオジー・オズボーン追想コラム第10回!
<SPECIAL LIVE REPORT IN JAPAN:ライヴ・リポート>
◆DIR EN GREY
最新作「MORTAL DOWNER」の世界観が体現された二夜公演をリポート!
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SEX MACHINGUNS×THE冠、日本のメタルを背負って立つ2組の激突ツアー!
<POSTER:ポスター>
◆YNGWIE MALMSTEEN
※今月の『そこでだ、若旦那!』も立川談四楼師匠の病欠により、“落語評論家:広瀬和生”が代打で執筆! ウイリアム・ヘイムス氏の撮影裏話『Man Of Two Lands』、元BURRN!編集部員の奥野高久氏がHM/HRの歴史について綴る『WAKE UP AND SMELL THE RECORD』といった新コラムも好評連載中! 増田勇一氏のコラム『MUSIC LIFE』、喜国雅彦氏の『ROCKOMANGA!』、オーディオ専門店『ザ・ステレオ屋』店長・黒江昌之氏の『THE STEREO XXCKING』、梶原崇画伯の部屋、書評(古屋美登里氏)・映画評(岩沢房代氏)やアーティスト(ARCH ENEMY/SPIRITUAL BEGGARS他のマイケル・アモット、元CATHEDRAL/『Rise Above Records』主宰のリー・ドリアン、BE THE WOLF/FROZEN CROWN他のフェデリコ・モンデッリ)によるコラムなど、読みものコーナー充実!!
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BURRN! 2026年10月号
A4判/144頁/定価1,200円(税込)/2026年9月4日発売
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