70'sブリティッシュ・プログレの生んだエモーショナル&テクニカル・ギターの達人スティーヴ・ハケットが80'sネオ・プログレの旗手MARILLIONのスティーヴ・ロザリーとの初コラボレーション・アルバム「THE ROARING WAVES」を“Inside Out Music”より8月にリリース。リリカルなインスト曲“The Black Sea”のMVを先行公開!

“ザ・英国”なプログレッシヴ・ロックの至宝70年代GENESISのリード・ギタリストとして一世を風靡したのちは基本飽くまで自身を主役として続けてきたソロ・アーティスト活動もすでにおよそ50年の長きに達しようとしているギターのヴェテラン魔術師スティーヴ・ハケット。ビッグ・ヒットのような世俗の事象にはほとんど縁のないキャリアだったにもかかわらず昨年2025年の来日公演も盛況・好評でプログレッシヴ・ロック時代から不変の“エモーショナル&テクニカル・ギターの達人”ぶりを静かに、しかし強烈に世に示し続けているが、彼の次なるプロジェクトはMARILLIONの結成以来不動のギタリスト、スティーヴ・ロザリーとのコラボレーション・アルバムだ。“スティーヴ・ハケット&スティーヴ・ロザリー”名義で制作されたアルバム「THE ROARING WAVES」は“Inside Out Music”より、8月28日にリリースされる(海外)。

同作より、2人のエモーショナルなギター遣いがその腕を競いながら共鳴させていくようなインストゥルメンタル曲“The Black Sea”のMVが先行公開された。

ハケットの長きにわたるソロ活動が“飽くまで自身を主役とする”ものだったとは先述したが、同時に他の優れたミュージシャンからのインプットを歓迎してきたのも彼の特性。これまでも2010年代にはハンガリーのジャズ・ロック・バンドDJABEとのコラボレーション活動をしばらく続けていたし、ツイン・ギターの体制に関してもそもそもGENESIS時代はギターも達者なベーシスト:マイク・ラザフォードとコンビを組んでおり、自らのライヴ・バンドでは常にサイド・ギタリストを置いている。80年代に立ち上げたバンドGTRなど短命に終わっているがYESスティーヴ・ハウとのプログレ・ギター偉人二枚看板がバンド・コンセプトであった。と思い返せばMARILLIONの叙情ソングライティングの要ロザリーとのコラボレーションはごく自然な流れでもあろう。

一方のスティーヴ・ロザリーは明らかにハケット影響下のギタリスト。80年代“ネオ・プログレ”の旗手とも呼ばれたデビュー当時のMARILLIONはピーター・ゲイブリエル風のフィッシュ(vo)のパフォーマンス・スタイルも相俟ってさんざん“GENESISフォロワー”と呼ばれ続けそれがバンドの成長にとって得にも損にもなっていたが、ロザリーのギターの英国的叙情・詩情センスはGENESIS的ドラマティック作曲マナーを抜きにしても秀逸なもので、むしろその点こそがハケットとの共通点にほかならない。ロザリーはすでにハケットが近年続けてきたGENESISナンバー再現コンサート“Genesis Revisited”のシリーズにもゲスト参加の経験があり、センスや方向性の摺り合わせは充分だったと思われる。

2024年のライヴ共演はこちら。曲は「THE LAMB LIES DOWN ON BROADWAY(眩惑のブロードウェイ)」からの“Fly On A Windshield”。2人の白熱のソロ合戦で曲はかなりストレッチされている。

というわけで叙情ギターの洪水が期待できそうな今回の2人の初コラボレーション・アルバム。近年MARILLIONの音楽的変化もあって耳にする機会が減っていたスティーヴ・ロザリーの激情エモーショナル・プレイもぞんぶんに堪能できるかもしれない。

THE ROARING WAVES
01. The Storm
02. Sandsend
03. Red Dragon
04. The Roaring Waves
05. K-129
06. The Black Sea
07. Pacific Coast Highway
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