【BURRN! 7月号ちょい読み】

EVANESCENCE──第2の旬を迎えて放つニュー・アルバム「SANCTUARY」

BY SAKUNO SEIKE

5年ぶりの、みずみずしいカムバックだ。1994年に当時ローティーンだった少年少女によって結成され、2003年のデビュー・アルバム「FALLEN」で一躍ニュー・メタル/オルタナティヴ・メタルの新星として名を馳せたEVANESCENCEは、本誌読者にとっては馴染みのある存在だろう。しかし、近年彼女たちが再評価、もしくは再発見されていることを知らぬ向きも多いかもしれない。トラップ・ラップのビートなどを皮切りにニュー・メタルのリヴァイヴァルが起こり、その流れに乗って意欲的にタイアップや新鋭アーティストとのコラボを果たしたことで、バンドは今、第2の旬を迎えていると言っても過言ではない。今作はモダンなアップデートが加えられながらも少しの懐かしみをもって耳に馴染むサウンドで、新しいリスナーから共に歩んできたファンまで取りこぼさない仕上がりだ。唯一のオリジナル・メンバーにしてフロントマンであるエイミー・リーは、ライフスタイルの変化を迎えてもなお、音楽を自由に楽しみ続けている。そこには女性同士の連帯や、尽きせぬ創作意欲があった。20数年の足跡を辿りながら、愛あふれる彼女の語り口が文面から伝われば幸いだ。

──前作から約5年ぶりのアルバムとなりましたが、制作はいつ頃から始められたんでしょうか。

エイミー・リー(以下A):
3〜3年半くらいかかったかしら。もちろん、間にはツアーがたくさんあったし、映画やTV用の音楽もあったわ。去年は、思っていたよりも忙しい年になったの。

──2022年に “Bring Me To Life” がUSのiTunesチャートでトップになり、2023年には「FALLEN」の20周年を記念したデラックス盤のリリースがありました。バンドが注目を浴びているという実感はありますか?

A:
どうしてなんでしょうね? 考えないといけないわ。(「FALLEN」の)20周年もある程度関係していると思うけど、“Bring Me To Life” は私たちにとってリリースされた頃以上のものになったの。長く留まった、美しい活力の源になったのよ。私たちがフェスティヴァルに出ると、一緒に出ているPAPA ROACHやP.O.D.とコラボする瞬間があるの。そうするとさらにすごいことになって、コミュニティが生まれて、ロックを祝うの。どうしてかしら。ひたすら感謝よ。

この時代、私たちの多くは別の時代を切に願っていると思うの。本物を、本格的なものをとても欲しがっているのよ。AIじゃないもの、単なる宣伝じゃないもの、私たちが聴きたいと思われるものを。単に売っているんじゃないものをね。私にとって音楽作りは自分に対して正直なもの、バンドに対して正直なもの、私のアートに対して正直なもので、私自身を表現したい。昔からずっと、それが主な使命だったの。みんなが繰り返し注目してくれる理由の1つはそれじゃないかしら。

──また、昨年は “End Of You” でポピーとコートニー・ラプランテとのコラボも見せてくれましたね。近年、メタル・シーンにおける女性アーティストのパワーが増している気がします。

A:
そうね。そして、自分がその一端を担っていることがとても嬉しいの。私たちが始めた頃は、この世界には女性なんかほとんどいなかった。女性がフロント・パーソンを務める数少ないバンドのうちの1つが、今このバンドにいるエマ(アンザイ/b)のバンド、SICK PUPPIESだったの。当時は、別の女性を見つけるのがとっても稀なことだったんで、友達になったのよ!(笑) 「やった!  また見つけたわ! ハ〜イ!  私に話しかけて!  私を助けて!」って。

でも本当に、あれから随分と増えたわ。ヘヴィ・ミュージックにおいて、女性であることが受け入れられるようになったの。なんて素敵なことなんでしょう! 私は、私の人生に関わっている女性たちが大好き! 私には女友達や姉妹が必要なの! そして、私は女性をサポートするのが大好きなの。他の女性を元気づけたい。それはこの業界の女性というよりは、このジャンルの女性をよ。音楽業界には常に女性がいたし、ポップ・ミュージックにも女性がいたけど、「私たち、アグレッシヴになっていいの?」「ほぼ男性しかいなかったところに私たちがいていいの?」「そこで幅をきかせて実力を発揮していいの?」「それは私たちが作っている曲やアートワークがモノを言っているんであって、ギミックじゃない」「私たちはちゃんと存在しているのよ、ハハハ!」「女性だって怒れるのよ、信じて!」って。

そういう人たちにインスパイアされて、そういう人たちと一緒に音楽を作るし、当然そういう人たちと一緒にツアーにも出るの。だから、去年のあのコラボはとっても楽しかったわ。ポピーから連絡があった時は、とってもエキサイトした。そしてコートニーを迎えると、新たな展開になった。あの曲がすごく好評だったのも嬉しかった。仲間が増えれば増えるほど、私たちの存在はより一層確固たるものになるの。

──子供を育てながらヘヴィ・ミュージックのミュージシャンとしてのキャリアを諦めないことも、簡単ではなかったと思います。

A:
両立させるのは大変よ。息子は今年12歳になるけど、ロック・フェーズに突入したの。去年の秋にやったMETALLICAのスタジアム・ツアーに息子を連れていったけど、そこで息子は圧倒されたのね。突然、「METALLICAにハマったんだ。他に、どんなロック・バンドを教えてくれる?」って感じよ。私のレコードにも夢中で、アルバムが出ることにエキサイトしている。

続きはBURRN! 2026年7月号で!

SANCTUARY
〈NEW ALBUM〉
EVANESCENCE
「SANCTUARY」

ソニー・ミュージックレーベルズ      
2026年6月5日発売

 【通常盤CD】
BSCD2仕様 SICX-30277 ¥2,970(税込)
解説・歌詞・対訳付
日本盤のみ、ボーナス・トラック2曲収録

 <日本限定発売>
【完全生産限定盤(デラックス・エディション) CD+BD】
BSCD2仕様 SICX-30275~6 ¥5,940(税込)
解説・歌詞・対訳付
日本盤のみ、ボーナス・トラック2曲収録
〈CD〉
1. ビューティフル・ライ
2. テル・ミー・ウェン・ユーヴ・ハド・イナフ
3. フー・ウィル・ユー・フォロー
4. ラプチャー
5. アフターライフ
6. サンクチュアリ
7. ハウ・ドゥ・アイ・ヒール
8. アバウト・アス
9. カーム・ダウン
10. セルフ・デストラクト
11. フォーエヴァー・ウィズアウト・ユー
12. ワイド・オープン・ハート
13. フォーエヴァー・ウィズアウト・ユー(ソロ・パフォーマンス・ミックス)*
14. ファイト・ライク・ア・ガール(feat.ケイ・フレイ)**

*日本盤のみボーナス・トラック
**ボーナス・トラック

 
〈BD(ライヴ・イン・アムステルダム)〉
1. ブロークン・ピーシズ・シャイン
2. メイド・オブ・ストーン
3. テイク・カヴァー
4. ゴーイング・アンダー
5. ウェイステッド・オン・ユー
6. ルーズ・コントロール/パート・オブ・ミー/ネヴァー・ゴー・バック
7. ファー・フロム・ヘヴン
8. ユア・スター
9. エンド・オブ・ザ・ドリーム
10. ベター・ウィズアウト・ユー
11. コール・ミー・ウェン・ユーアー・ソバー
12. イマジナリー
13. ユーズ・マイ・ヴォイス
14. ブラインド・ビリーフ
15. マイ・イモータル
16. ブリング・ミー・トゥ・ライフ

2022年11月30日にアムステルダムで行われた72分のライヴ映像。

THE WORLD'S HEAVIEST HEAVY METAL MAGAZINE

BURRN! 2026年7月号

<EXCLUSIVE COVER STORY:巻頭特集>
◆ARCH ENEMY
ニュー・シンガーと共に4月緊急来日、東京で迎えた世界ツアーの千穐楽をリポート! ローレン・ハートとマイケル・アモットとの個別インタビューで占う彼らの“新時代”

<EXCLUSIVE INTERVIEW:インタビュー記事>
◆EVANESCENCE

華麗なるモンスター・バンド、約5年ぶりの新作「SANCTUARY」リリース!
◆CRASHDÏET
北欧スリーズ・メタル・シーンを牽引するバンドが貫く“混沌の美学”とは…!?
◆VOÏVOD
カナダのプログレ/スラッシュ・メタル・バンドがオーケストラ共演ライヴ作発表!
◆Unlucky Morpheus
前作「Gate of Heaven」と対を成す新作「Gate of Hell」の裏側を紫煉が語る!
◆THE FIREBALL MONKEYS
HELLOWEENのマーカス・グロスコフ<b>がロックン・ロール・バンドを結成!
◆GAEREA
新作「LOSS」を引っ提げて7月に初来日を果たすポルトガルの覆面バンドに迫る!
◆PETER CRISS
昨年12月に6thソロを発表した元KISSのピーター・クリス、独占会見10ページ!
◆ANGERS
日本ならではのヘヴィ・ロック作を完成させた東京のゴシック・メタル・バンドを直撃!

<SPECIAL EDITION:特別企画>
◆METALLICA「RELOAD」リマスター新装盤リリース記念企画

「RELOAD」でMETALLICAが見せた変貌とその意義を増田勇一氏が再検証!
◆特別連載『TALES FROM THE FRONTLINE』
英国人記者ハワード・ジョンソンの回顧録:PANTERA
◆特別連載『All Aboard!:Memories of Ozzy Osbourne』
シャリー・フォグリオ記者によるオジー・オズボーン追想コラム第7回!

<SPECIAL LIVE REPORT IN JAPAN:ライヴ・リポート>
◆HELLOWEEN

40周年ツアーで来日したPUMPKINS UNITED、圧巻のショウを徹底リポート!
◆THE BLACK CROWES
2夜連続公演で見せたライヴ・バンドの真髄…3年半ぶりの極上R&Rパーティー!
◆DIR EN GREY
「MORTAL DOWNER」リリース直後に開幕したツアーで5人が証明したもの
◆HOT MILK
英国の男女混成エモ・パワー・ポップ・バンド、9ヵ月ぶりの単独来日が実現!
◆Zilqy
注目の “ブライテスト・ホープ” が今後の躍進を予感させたツアー・ファイナル!
◆MAYHEM
北欧ブラック・メタルの象徴的存在による約3年ぶりの来日公演をリポート!

<METAL FOCUS:メタル・フォーカス>
◆Mardelas
『Bounty Hunt Tour 2026』ファイナルを迎えたメンバー達のコメントを紹介!

<ポスター>
◆THE BLACK CROWES

※今月の『そこでだ、若旦那!』も立川談四楼師匠の病欠により、“落語評論家:広瀬和生”が代打で執筆! ウイリアム・ヘイムス氏の撮影裏話『Man Of Two Lands』、元BURRN!編集部員の奥野高久氏がHM/HRの歴史について綴る『WAKE UP AND SMELL THE RECORD』といった新コラムも好評連載中! 増田勇一氏のコラム『MUSIC LIFE』、喜国雅彦氏の『ROCKOMANGA!』、オーディオ専門店『ザ・ステレオ屋』店長・黒江昌之氏の『THE STEREO XXCKING』、梶原崇画伯の部屋、書評(古屋美登里氏)・映画評(岩沢房代氏)やアーティスト(ARCH ENEMY/SPIRITUAL BEGGARS他のマイケル・アモット、元CATHEDRAL/『Rise Above Records』主宰のリー・ドリアン、BE THE WOLF/FROZEN CROWN他のフェデリコ・モンデッリ)によるコラムなど、読みものコーナー充実!!

ニュースやアルバム・レビューほか情報も満載です!

BURRN! 2026年7月号

A4判/144頁/定価1,200円(税込)/2026年6月5日発売

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