パワー/スピード・メタルの始祖EXCITERの創設ギタリスト:ジョン・リッチがPOWERRAGEデビュー作収録曲を公開! 激烈メタル元祖の意地がここに!

EXCITERといえばカナダから1980年代初頭に出現し、まだスラッシュ・メタルという言葉がない時代にひたすらやかましく猥雑でパワーとスピードこそ正義なサウンドを確立し、同郷のANVILと並んで過激メタル界の始祖の1つに数えられる偉大な先駆者。あまりよく知らなくても「メタルなのにドラム叩きながら歌うバンドいたよね」という物珍しさで話題に挙がることも少なくない。
 
そのEXCITERのオリジナル・ギタリストであるジョン・リッチが、新たに結成したPOWERRAGEのデビュー作「BEAST」を4月24日にリリースする。去る2月に新曲 “Dark Wings” を公開して再始動の狼煙を上げた。

EXCITERはスクリームしまくるドラマー:ダン・ビーラーと鋼鉄リフの創造者リッチという、ほぼほぼ二枚看板で始まりつつも、リッチがいない状態でアルバムを作って解散、2人が揃って90年代に再結成したと思えば今度はビーラーが抜け、ヴォーカリストが抜けては入りを繰り返した後の2010年代にオリジナル・ラインナップが復活したと思えばリッチがまた抜け、となかなかwな歴史を繰り返してきた。色々ありつつも40年以上EXCITER以外のバンドで音源を出していないリッチがPOWERRAGEで遂にアルバムを出すことにしたのだから、EXCITERへの本気の訣別宣言とも取れる。
 
POWERRAGEはリッチ以下、ドラマーはルーカス・デリー、ベースは’84年にEP「DAY OF THE SAXONS」をリリースしたWITCHKILLERのメンバーだったトッド・ピロン、そしてビーラー不在の90年代後半〜2000年代中盤までEXCITERのフロントを務めたジャック・ベランジェという面々。

どうやらリッチの脱退には方向性やビジネスのトラブルがあったようだし、ビーラーとアラン・ジョンソン〈b〉が残ったオリジナル2/3の現行EXCITERが新しい音源を何も出していないのを尻目に、POWERRAGEは「こっちが本物のEXCITERですのでお間違いなきよう」というサウンドを堂々と作るに違いないと考えるのが人情というもの。しかし、「もう一つのEXCITERを作る気はない」「過去に頼らずすべてをイチから作る」と新たな一歩を踏み出す宣言をしているだけに、もしや我々の想像し得ないサウンドが聴けるのかしれない。と思いきや、今回突きつけられたPOWERRAGEのサウンドは、ベランジェが歌った「THE DARK COMMAND」('97)と「BLOOD OF TYRANTS」('00)をそのまんま持ってきたかのような猪突猛進、引きはなく押しだけでひたすら攻め立てるロードウォリアーズ的パワー・メタル(喩えが古いですが)。やっぱりこうですか、いや、これでこそジョン・リッチ。常に「今の時代の若い世代によるメタル」はチェックしているらしく、ベランジェ期からずっと後続のデス/ブラックを通過した時代なりの音は模索していたがわかるものだが、そこはオリジネイターの意地、軸に置く持ち味は絶対捨てないメタル頑固親父イズム全開だ。ギター・ソロにも大事なのはテクニックより気合だと気づかせてくれる。
 
ということで、先頃新たに発表された “Dragon Man”を聴きながら、アルバムの全貌を聴ける日を楽しみに待ちましょう。

POWERRAGE
「BEAST」

2026年4月24日発売(海外)
1. Dark Wings
2. Cremation Damnation
3. Dragon Man
4. Haunted Hell
5. I Torture I Kill
6. The Devil is Screaming
7. Damned and Cursed
8.The Black Mass

EXCITERといえばヘヴィ・メタル・メィィニィアッック。

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