デイヴィッド・カヴァデール静かなる引退宣言

デイヴィッド・カヴァデール。1951年9月22日生まれ、74歳。すでに2022年にWHITESNAKEのフェアウェル・ツアーを行なった彼だが、このたびYouTubeの公式チャンネルで“大事なお知らせ”と題した自身の引退宣言を公開した。

「皆さん、SNAKEの兄弟姉妹たち、特別な発表があります。DEEP PURPLE、WHITESNAKE、ジミー・ペイジ……そして皆さんと共に歩んだ50年以上の信じられないほど遙かな旅路を経て、ここ数年の私はロックンロール用の厚底靴とスキニー・ジーンズを脱ぐ時が本当にきたと痛感していました。ご覧のとおりライオンのウィッグ(注:ヘアスタイルのこと?)の処理も済ませました。そろそろ引退するときがきたのです」

次いでデイヴィッド・カヴァデール公式Xアカウントにはこんなポストも。

(左上)ジョン・サイクス (右上)ジョン・ロード、メル・ギャレイ、コージー・パウエル (左下)バーニー・マースデン (右下)トミー・ボーリン。

カヴァデールに“brothers(兄弟)”と呼びかけられたこの先に逝ってしまったクリエイティヴ・パートナーたちが実際のところどう思っていたか(あちらでどう思っているのか)は判らない。しかし残酷で目まぐるしい音楽業界を強気に戦い抜いてきたカヴァデールが鎧を脱ぐときが本当に訪れたことをしみじみ感じずにはいられない。

カヴァデールがキラキラ・ギラギラのロック・スターであったのと同時にロマンティックなアーティストでもあったことは、ファンなら十二分に承知していることだろう。

え? ここに取り上げられていない他のパートナーへのカヴァデールの思いが気になる?

まあまあ……。いまなお(そして今後に向けて)音楽と、音楽業界と、リアルで対峙しているひとたちも大勢いるわけなので。

英国人らしいユーモアのセンスも栄光の歴史も苦難の人生経験も備えているカヴァデール氏には、肩肘張ったロック・スターのほかにもきっとぴったりの道があるはず。これからも応援してますよ!

最後に、2023年に旅立ってしまったバーニー・マースデンが晩年2015年にアコースティック演奏している“We Wish You Well”の映像でカヴァデール氏の引退後生活の多幸を祈りましょう。ちなみにマースデンの隣でアコギを弾いているのはFMのジム・カークパトリックです。

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