ARCH ENEMY:ニュー・アルバム「BLOOD DYNASTY」のリリースに合わせてプロモーション来日したARCH ENEMYの首謀者マイケル・アモットに本誌編集長が行なったロング・インタビューをノーカットで一挙掲載!

ARCH ENEMYというバンドが持つポテンシャルを解放し、さらなる高みへと到達したニュー・アルバム「BLOOD DYNASTY」、遂にリリース!
プロモーション来日したマイケル・アモットに本誌編集長が行ったロング・インタビューをノーカットで掲載!!
その、ARCH ENEMYが巻頭を飾った本誌4月号が発売される直前の2月末、マイケル・アモットが単身プロモーション来日を果たした。これまで本誌でARCH ENEMYが表紙を飾る際には必ずアンジェラ・ゴソウ<vo>やアリッサといったフロントウーマンがフィーチュアされており、バンドの首謀者たるマイケル・アモットが単独で表紙に登場することはなかったが、アリッサ不在ということもあり、今回はマイケル1人の表紙となった。そういう“記念すべきタイミング”ということもあって、このプロモ来日のタイミングでは僕が対面取材を行なうことにした。4月号の時点では取材担当の奥野高久氏のみが音源を聴くことを許されており、僕はアルバム未聴だったが、この取材時には既に全曲を聴き、これまで以上にバンドの可能性を広げた意欲的なアルバムであると感じていた。僕がマイケルを(というかARCH ENEMYを)インタビューするのは初めてだが、有意義な会話が出来たという手応えを覚えている。
──これまでARCH ENEMYは何度となくBURRN!の表紙を飾ってきましたが、あなた1人というのは先月号が初めてでした。
マイケル・アモット(以下M):うん、とても光栄なことだよ。大きな名誉だ。
──もっと早く1人で表紙に出ていただくべきだったとは思うのですが、やはりバンドにとってはフロントパーソンも重要なので…。
M:勿論だ。(笑) 俺1人の表紙でも、皆が買ってくれるといいんだけど。(笑)
──今回のアルバム「BLOOD DYNASTY」はアリッサがアンジェラの後任として加入して4枚目のアルバムになりますが、ここまでアリッサと活動してきて、あなた自身の音楽に対するアプローチは変わってきたと思いますか? それとも、シンガーが誰であろうと、あなたのアプローチ自体は変わらないのでしょうか?
M:俺達は一緒に成長していると思う。俺は、例えば10年前とまったく同じ人間ではないしね。今もまだ発展中だと思いたい。(笑)
──先週マイケル・シェンカーにインタビューしたのですが、彼も“成長”について語っていました。UFOをやっていた時期が自分にとって重要なのは“成長”の時期だったからだ、と。
M:なるほど。そして言うまでもなく彼の旅は俺よりずっと長い。(笑)
──(笑) ミュージシャンは誰しも決して同じままではなく、変化し、進化する。だからアプローチもごく自然に変わるわけですね。
M:そのとおり。ファンとしてはある時点のバンドやアーティストに恋をして、彼らが永遠に同じでいることを望むと思うんだ、多分。(笑) しかし、同じままでいるというのは凄く難しいことだよ。何故ならアーティストというのは進化するものだからね。じっと立ち止まってはいない。動いてるんだ。それほど先のことを考えてはいないかもしれないけれど、常に新しい影響を受け入れ、取り入れている。
──あなたにとって音楽を創造するのは自然なことだと思いますが、一方で、どんなバンドにとっても、ファンの期待に応えることがかなり重要だと思えます。あなたの場合はいかがですか? 音楽を作るのは純粋にあなた自身を満足させるための行為ですか? ファンの期待に応えることも同じように大事だと思いますか?
M:それは興味深い質問だ。良い質問だよ。音楽を書いている時の俺は、凄く利己的なはずだ。毎日ギターを弾いて、リフやメロディを書いている時点ではね。それから俺達はデモを作ってアレンジをする段階に入るんだが、その時点でもかなり利己的だよ。俺達自身をハッピーにさせることをやっている。それは…例えばこんな感じだ。自分が詩人だったとして、詩を書いているんだが、途中で止まって、皆はこれを気に入るだろうかと考える。俺は、それは間違ったアプローチだと思うんだ。ただ自分自身の道…創造の道、そしてフィーリングに従うべきだと思う。そして、それを発表した時に人々は判断出来る。後になればなるほど、俺は、あるいは俺達は、「ファンはもしかしたら…」と考え始めると思う。アルバムか何かを作っていて、少し経ってからファンからの感触が得られるわけだが、通常は…どう言えばいいか判らないけれど、俺達が良いと感じる時は、通常ファンも良いと感じてくれるよ、その音楽について。これまでのところはね。(笑) 俺達の場合、自分達自身に正直であり続けて、それについて自分自身で良い感触があれば、大抵ファンの反応も良い。だが、同時に、俺達はARCH ENEMYがどういうバンドかを知っているし、その外で実験し過ぎたりはしない。エレクトロニックな曲は作らないよ。(笑) ニュー・メタルの曲も、ラップ・メタルも、シンフォニック・メタルもね。俺達には俺達のサウンドがある。バンドの核のサウンドを確立しているんだ。俺達はそれを、細かい部分ではある程度飾るけれど…幾らかの実験はあるけれどね。一般的な話として、ファンの反応を心配し過ぎるのは不健全だと俺は思う。
──今回のアルバムで驚いたのは、カヴァー曲の“Vivre Libre”です。カヴァー曲が本編に入っているだけでなく、曲自体、ARCH ENEMYの基本的な音楽と人々に思われているものとは違います。この曲を入れることをファンはどう受け止めるだろうかということは考えましたか?
M:多少のサプライズを含めるのは良いことだよ。特に12枚目のアルバムともなるとね。(笑) 難しいことではあるけれど。特に日本では、このバンドの歴史はとてもよく知られている。メタルのコミュニティでは、人々は俺達の歴史の多くを知っているから、ファンを驚かせるのは楽しいことだと俺は思うんだ。そういう意味では、俺達はファンのリアクションについて考えたのかもしれない。(笑) だが、これは本来ボーナス・トラックか何かになるはずのカヴァー曲だったんだ。しかし、これを聴いてミックスして、これはとても良い、メインのトラックリストに入れておくべきだと感じたんだよ。違ったダイナミクスをこのアルバムに与えてくれる。異なる雰囲気をね。山と谷のようなものだよ。アルバムを通しての旅のような感じだ。いつも速いテンポでどの曲もとてもハードだったら、少し退屈になると俺は思う。何かを創り出そうとしたんだ。
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BURRN! 2025年5月号
A4判 144頁
2025年3月5日発売
定価1,200円(税込)

Blood Dynasty
<収録曲>
1.Dream Stealer
2.Illuminate The Path
3.March Of The Miscreants
4.A Million Suns
5.Don’t Look Down
6.Presage
7.Blood Dynasty
8.Paper Tiger
9.Vivre Libre
10.The Pendulum
11.Liars & Thieves
12.Break the Spell (日本盤ボーナス・トラック)
13.Moths (日本盤ボーナス・トラック)
14.Evil Dead (日本盤ボーナス・トラック)



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