ARCH ENEMY:ニュー・アルバム「BLOOD DYNASTY」のリリースに合わせてプロモーション来日したARCH ENEMYの首謀者マイケル・アモットに本誌編集長が行なったロング・インタビューをノーカットで一挙掲載!

ARCH ENEMYというバンドが持つポテンシャルを解放し、さらなる高みへと到達したニュー・アルバム「BLOOD DYNASTY」、遂にリリース!
プロモーション来日したマイケル・アモットに本誌編集長が行ったロング・インタビューをノーカットで掲載!!

前作「DECEIVERS」(2022年)から2年半ぶりとなるARCH ENEMYのニュー・アルバム「BLOOD DYNASTY」が遂にリリースされた。ご承知のとおり本誌では先月号の巻頭特集でARCH ENEMYを取り上げ、マイケル・アモット<g>、ジョーイ・コンセプシオン<g>、シャーリー・ダンジェロ<b>、ダニエル・アーランドソン<ds>の個別独占インタビューを一挙掲載した。実は、アリッサ・ホワイト=グラズ<vo>が体調不良で今回のアルバムのプロモーション稼働は不可能ということは早い段階で知らされており、それに関しては残念ではあったものの、アルバムの全貌を解明するという点において先月号の巻頭特集は充分な読み応えがあったと自負している。
その、ARCH ENEMYが巻頭を飾った本誌4月号が発売される直前の2月末、マイケル・アモットが単身プロモーション来日を果たした。これまで本誌でARCH ENEMYが表紙を飾る際には必ずアンジェラ・ゴソウ<vo>やアリッサといったフロントウーマンがフィーチュアされており、バンドの首謀者たるマイケル・アモットが単独で表紙に登場することはなかったが、アリッサ不在ということもあり、今回はマイケル1人の表紙となった。そういう“記念すべきタイミング”ということもあって、このプロモ来日のタイミングでは僕が対面取材を行なうことにした。4月号の時点では取材担当の奥野高久氏のみが音源を聴くことを許されており、僕はアルバム未聴だったが、この取材時には既に全曲を聴き、これまで以上にバンドの可能性を広げた意欲的なアルバムであると感じていた。僕がマイケルを(というかARCH ENEMYを)インタビューするのは初めてだが、有意義な会話が出来たという手応えを覚えている。

──これまでARCH ENEMYは何度となくBU­RRN!の表紙を飾ってきましたが、あなた1人というのは先月号が初めてでした。
マイケル・アモット(以下M):うん、とても光栄なことだよ。大きな名誉だ。
──もっと早く1人で表紙に出ていただくべきだったとは思うのですが、やはりバンドにとってはフロントパーソンも重要なので…。
M:勿論だ。(笑) 俺1人の表紙でも、皆が買ってくれるといいんだけど。(笑)
──今回のアルバム「BLOOD DYNASTY」はアリッサがアンジェラの後任として加入して4枚目のアルバムになりますが、ここまでアリッサと活動してきて、あなた自身の音楽に対するアプローチは変わってきたと思いますか? それとも、シンガーが誰であろうと、あなたのアプローチ自体は変わらないのでしょうか?
M:俺達は一緒に成長していると思う。俺は、例えば10年前とまったく同じ人間ではないしね。今もまだ発展中だと思いたい。(笑)
──先週マイケル・シェンカーにインタビューしたのですが、彼も“成長”について語っていました。UFOをやっていた時期が自分にとって重要なのは“成長”の時期だったからだ、と。
M:なるほど。そして言うまでもなく彼の旅は俺よりずっと長い。(笑)
──(笑) ミュージシャンは誰しも決して同じままではなく、変化し、進化する。だからアプローチもごく自然に変わるわけですね。
M:そのとおり。ファンとしてはある時点のバンドやアーティストに恋をして、彼らが永遠に同じでいることを望むと思うんだ、多分。(笑) しかし、同じままでいるというのは凄く難しいことだよ。何故ならアーティストというのは進化するものだからね。じっと立ち止まってはいない。動いてるんだ。それほど先のことを考えてはいないかもしれないけれど、常に新しい影響を受け入れ、取り入れている。
──あなたにとって音楽を創造するのは自然なことだと思いますが、一方で、どんなバンドにとっても、ファンの期待に応えることがかなり重要だと思えます。あなたの場合はいかがですか? 音楽を作るのは純粋にあなた自身を満足させるための行為ですか? ファンの期待に応えることも同じように大事だと思いますか?
M:それは興味深い質問だ。良い質問だよ。音楽を書いている時の俺は、凄く利己的なはずだ。毎日ギターを弾いて、リフやメロディを書いている時点ではね。それから俺達はデモを作ってアレンジをする段階に入るんだが、その時点でもかなり利己的だよ。俺達自身をハッピーにさせることをやっている。それは…例えばこんな感じだ。自分が詩人だったとして、詩を書いているんだが、途中で止まって、皆はこれを気に入るだろうかと考える。俺は、それは間違ったアプローチだと思うんだ。ただ自分自身の道…創造の道、そしてフィーリングに従うべきだと思う。そして、それを発表した時に人々は判断出来る。後になればなるほど、俺は、あるいは俺達は、「ファンはもしかしたら…」と考え始めると思う。アルバムか何かを作っていて、少し経ってからファンからの感触が得られるわけだが、通常は…どう言えばいいか判らないけれど、俺達が良いと感じる時は、通常ファンも良いと感じてくれるよ、その音楽について。これまでのところはね。(笑) 俺達の場合、自分達自身に正直であり続けて、それについて自分自身で良い感触があれば、大抵ファンの反応も良い。だが、同時に、俺達はARCH ENEMYがどういうバンドかを知っているし、その外で実験し過ぎたりはしない。エレクトロニックな曲は作らないよ。(笑) ニュー・メタルの曲も、ラップ・メタルも、シンフォニック・メタルもね。俺達には俺達のサウンドがある。バンドの核のサウンドを確立しているんだ。俺達はそれを、細かい部分ではある程度飾るけれど…幾らかの実験はあるけれどね。一般的な話として、ファンの反応を心配し過ぎるのは不健全だと俺は思う。
──今回のアルバムで驚いたのは、カヴァー曲の“Vivre Libre”です。カヴァー曲が本編に入っているだけでなく、曲自体、ARCH ENEMYの基本的な音楽と人々に思われているものとは違います。この曲を入れることをファンはどう受け止めるだろうかということは考えましたか?
M:多少のサプライズを含めるのは良いことだよ。特に12枚目のアルバムともなるとね。(笑) 難しいことではあるけれど。特に日本では、このバンドの歴史はとてもよく知られている。メタルのコミュニティでは、人々は俺達の歴史の多くを知っているから、ファンを驚かせるのは楽しいことだと俺は思うんだ。そういう意味では、俺達はファンのリアクションについて考えたのかもしれない。(笑) だが、これは本来ボーナス・トラックか何かになるはずのカヴァー曲だったんだ。しかし、これを聴いてミックスして、これはとても良い、メインのトラックリストに入れておくべきだと感じたんだよ。違ったダイナミクスをこのアルバムに与えてくれる。異なる雰囲気をね。山と谷のようなものだよ。アルバムを通しての旅のような感じだ。いつも速いテンポでどの曲もとてもハードだったら、少し退屈になると俺は思う。何かを創り出そうとしたんだ。
 

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11月来日が決定したメロデス界スーパー・バンドのフィンランド公演をリポート!

 

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4年ぶりの新作「DREAMS ON TOAST」制作秘話をジャスティン・ホーキンスが語る!

◆DESTRUCTION

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記念のワンマン・ライヴも決定、メジャー・デビュー10周年の節目を迎えた心境を激白!

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どん底から這い上がり、自分の居場所を見出すまでの旅路を綴った新作を携えて復活!

◆BLOODYWOOD

インドから登場した規格外バンド、全世界待望の第2作「NU DELHI」の全貌を明かす!

◆VALKYRIE ZERO

大阪のスラッシュ・メタル4人組がバンド存亡の危機を乗り越えてミニ・アルバム発表!

◆SPIRITBOX

新時代の顔役が本誌初登場、コートニー・ラプランテが明かした新作の制作背景とは!?

◆Boris

多彩な音楽性の中に“Heavy Rocks”を貫く日本屈指のバンド、名盤「PINK」20周年!

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幅広いスタイルでドラマティックなHM/HRを聴かせる大阪のバンドが2ndを発表!

 

<SPECIAL EDITION:特別企画>

◆現地報告:LA山火事リポート

LAを襲った恐るべき大火事の実態をジョン・ハーレル本誌特派員が現地からリポート!

◆短期集中連載『Dream Weaver:夢を編む人~ミスター・ウドー物語』

多くのアーティストに敬愛された伝説のプロモーターの実像に迫る特別連載、第4回!

◆特別連載『Remembering Ronnie James Dio : Brother, Father, Teacher, Friend』

シャリー・フォグリオ記者が周辺の人々に取材して綴るロニー回想録、第56回!

◆特別連載『TALES FROM THE FRONTLINE』

英国人記者ハワード・ジョンソンの回顧録:WAYSTED

 

<SPECIAL LIVE REPORT IN JAPAN:ライヴ・リポート>

◆MR.BIG

奇跡のアンコール2公演、特別なセットリストで繰り広げたフィナーレ……カラー10P!

◆IMPELLITTERI

クリス・インペリテリ率いるバンドがポール・ボスタフを迎えた布陣で6年ぶりに来日!

◆DARK TRANQUILLITY

約10年ぶりに来日し、満員の会場を熱狂させたメロディック・デスのオリジネイター!

◆LOVEBITES

ヘヴィ・メタル・バンドとしてのコアの部分を見せ付けたライヴを熱血リポート!

◆LORNA SHORE

ニュージャージー出身の5人組が一夜限りの東京公演で体現してみせたメタルの“今”

 

<SPECIAL INTERVIEW IN JAPAN:来日インタビュー>

◆MICHAEL AMOTT [ARCH ENEMY]

プロモーション来日したマイケル・アモットに本誌編集長がロング・インタビュー敢行!

◆MICHAEL SCHENKER

本誌編集長がマイケル・シェンカーから訊き出した若き日の“UFOでの体験”とは!?

◆CJ WILDHEART

元THE WILDHEARTSのCJワイルドハートが自らのバンドを率いて日本上陸!

◆JINJER

最新作を引っ提げて日本への帰還を果たしたウクライナの至宝、本誌初登場!

 

<POSTER:ポスター>

◆NIGHT RANGER

 

※ウイリアム・ヘイムス氏の撮影裏話『Man Of Two Lands』、元BURRN!編集部員の奥野高久氏がHM/HRの歴史について綴る『WAKE UP AND SMELL THE RECORD』といった新コラムも好評連載中! 増田勇一氏のコラム『MUSIC LIFE』、喜国雅彦氏の『ROCKOMANGA!』、落語家・立川談四楼師匠の『そこでだ、若旦那!』、オーディオ専門店『ザ・ステレオ屋』店長・黒江昌之氏の『THE STEREO XXCKING』、梶原崇画伯の部屋、書評(古屋美登里氏)・映画評(岩沢房代氏)やアーティスト(ARCH ENEMY/SPIRITUAL BEGGARS他のマイケル・アモット、元CATHEDRAL/『Rise Above Records』主宰のリー・ドリアン、BE THE WOLF/FROZEN CROWN他のフェデリコ・モンデッリ)によるコラムなど、読みものコーナーが充実!!

ニュースやアルバム・レビューほか情報も満載です!

 

 

BURRN! 2025年5月号
A4判 144頁
2025年3月5日発売 
定価1,200円(税込)

Arch Enemy
Blood Dynasty


<収録曲>
1.Dream Stealer
2.Illuminate The Path
3.March Of The Miscreants
4.A Million Suns
5.Don’t Look Down
6.Presage
7.Blood Dynasty
8.Paper Tiger
9.Vivre Libre
10.The Pendulum
11.Liars & Thieves
12.Break the Spell (日本盤ボーナス・トラック)
13.Moths (日本盤ボーナス・トラック)
14.Evil Dead (日本盤ボーナス・トラック)
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