世界最大にして最強のメタル・クルーズ『70000TONS OF METAL』体験記 3日目
今年で9年目となる世界最大にして最強のメタル・クルーズ『70000TONS OF METAL』。2019年は1月31日から2月4日にかけて中南米のリゾート地ハイチへ向けて満員のメタルヘッズを乗せて出港した。3日目!
目が覚めると、そこは南の楽園ハイチだった。
気持ち良く目が覚め、窓を開けると天国の様な美しい景色。
着いちゃったよ、ハイチ!
どこにあるの、ハイチ?
多分南の島なんでしょ、ハイチ!
それでいいでしょ、ハイチ!
余計なことばっか言ってないでここは写真多めが楽しいでしょ。
決して手抜きで原稿書きたくないわけではありませんので。
簡単に昼食を済ませて下船準備。
乗船時に渡されたカードとパスポートが必要なので忘れないように&下船してから紛失しないように。
特にカードにて船の出入りが厳しくチェックされているので、特に注意が必要。
パスポートは飛行機に乗る時みたいに厳しくないし、チェックもあったりなかったり...ゴホゴホ。
RAVENのジョン・ギャラガーと出るタイミングが一緒で、彼は麦わら帽を被りながら「タオルはどこだ?」なんて頑固おやじ風な表情で言っている。
降りると、RIOTのドン・ヴァン・スタヴァンが陽気に声をかけてきて、ウキウキ気分を隠しきれない様子である。
ということで、その時の写真。
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ハイチにやってきてご機嫌なドン・ヴァン・スタヴァンさん。職業、RIOTのベーシスト。
今回のクルーズで寄港したのはハイチのラバディという場所。
「The Independence of the Seas」号をバックに記念写真を撮っている人も多い。
大事なのは船に戻る時間で、これをオーバーしてしまうと有無を言わず船は出港してしまう。
時間を忘れてオーバーしてしまった人には死が待ち受けている…...わけではないけど、色々と大変なので時間は厳守での行動を心がけたい。
現地の人が寄ってきて何か買ってよと言ってくることがあるので、そこも注意だ。
現地のお土産なら問題ないけど、「変なモノ」を売ってくる場合があるかも。
南の島で「変なモノ」でハイになり過ぎちゃっても、持ち込もうとして後ろに手が回っても全部自己責任となります。
ハネ伸ばし過ぎちゃってつまらないことでこの世界一のメタル・クルーズを楽しめなくなるのもイヤでしょ?
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島の入り口。島を出る時に右の建物で荷物とボディチェックされる。確かパスポートもチェックしていたような...、ゴメン忘れた。
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ハイチに到着の「The Independence of the Seas」号。改めてその大きさに驚き、記念写真を撮っている人が多い。
『70000TONS OF METAL』ハイチに上陸!
上陸出来たのは7時30分頃だったらしいが私はその時間まだ夢の中。
出発時間は16時30分、昼から上陸してもたっぷり4時間は島でゆっくり出来ることになる。
ビーチでは日光浴に海水浴と既に楽しんでいる人が多い。
休憩スペースや食事スペースもあり、現地の人が経営しているところでなければそれも無料。
無料かどうかは人が集まっているかどうかで判断が出来るかと思う。
またオプションで申し込めば寄港地でのアトラクションも楽しむことが出来る。
今回は、小型船での島のクルーズ、カヤック、ターザン・ロープにスキューバ・ダイビングの4アトラクションが用意されていた。
それぞれのアトラクションにはホストとなるバンドが付いてくれて、ファンと一緒になって楽しんでくれる。
例えば、スキューバ・ダイビングはSODOMのメンバーがホストとなっていた。
彼らがスキューバ・ダイビングを楽しんでいる姿を想像するとちょっと面白い。
ビーチでは普通にアーティストの皆さんもやってきて日光浴や海水浴を楽しんでいる。
ステージとは違った素の彼らに触れられるのも貴重だろう。
但し、隠し撮りしたり楽しんでいるところを邪魔をするのは暗黙の了解で厳禁である。
一緒に写真を撮りたかったら、一言あれば彼らも喜んでOKを出してくれると思う。
そんな感じで写真と色々と撮ってきたのでどうぞ。
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ビールを求めて並ぶ人たち。ピーカン照りの下、南の島で飲む冷えたビールは美味しいでしょう!
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お出迎えしてくれた現地の皆さま お土産も売っていたけど、“変なモノ”は売っていない。
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ビュッフェ形式の食事&休憩スペース 食事もアルコール以外の飲み物も船と一緒で無料
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アトラクション待ちの皆さま カメラ向けるとメロイックサインでポーズはお約束
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のんびりと日光浴
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巨大なチェアでパチリ
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南国ハイチでノホホンと
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こんなビーチにいると日本は寒い1月だというのを忘れてしまう
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ビーチが似合う美女二人
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宙を駆けるメタラー
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日光浴や海水浴を楽しむ人々 貸し切りなので全員メタラー
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メタルに征服された南の島666
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ハイチなのでヴードゥーの呪い人形も忘れちゃいけない! THE CURSE
さようなら南の楽園 ハイチ
この南の島でのバカンスもそろそろ終了。
ビーチで小一時間位ゴロっと横になっていただけだったけど、楽しい時間でした。
「24時間メタル漬けの時間からリフレッシュ!」といってもどっちも夢の時間には変わりないけど。
こんな非日常的な時間やイベントを盛り込んでいるのも『70000TONS』ならではの楽しみ。
ありがとう、ハイチ!
さようなら、ハイチ!!
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船に戻ったら何を観ようかとワイワイやりながら船へ
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さらば、ハイチ!船をバックに最後の記念撮影
『70000TONS OF METAL』3日目のライブが始まる!
さて、部屋に戻って再びタイムテーブルを見て睨めっこ。
チェックしたい/観たいバンドがいくつか被っていて悲し!
食事の時間をどこにするかとか少し悩む。
ということでこれがこの日のタイムテーブル。
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3日目 2月2日のタイムテーブル
最高の臨場感 『STAR LOUNGE』
3日目最初に向かったのは『STAR LOUNGE』でデッキ5の船首部分にある。
普段はその名の通りラウンジとして使用されているようだが、『70000TONS』ではライブ会場となっている。
今回設営された4つのステージの中では一番小さく、ホールというよりはライブハウスに近い。
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『STAR LOUNGE』のある場所
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『STAR LOUNGE』の様子
鋼鉄魂は再び VICIOUS RUMORS
この日『STAR LOUNGE』のオープニングを飾ったのはVICIOUS RUMORS。
前日のステージがあまりにも素晴らしかったので、この日も彼らのパフォーマンスをチェックするために会場に足を運ぶ。
セットもガラっと変えると言っていたのはVICIOUS RUMORSのブレインであるジェフ・ソープ<g>であり、楽しみにしていた。
“Worlds and Machines”、“The Crest”、“Rock Like Hell”、“Condemned”と続き、昨日のセットと合わせて変則的に名盤「DIGITAL DICTATOR」を完全再現している。
パフォーマンスは前日と同じく最高の一言しかない。
小さな会場と言うこともあってフレンドリーかつアツイ空間が作られている。
その分、写真を撮るのは超大変だったが。
その後私の好きなアルバム『WELCOME TO THE BALL』から“Six Stepsisters”をプレイして次の会場へ向かおうかと思った時に刻まれたリフ...。
1stアルバムタイトル曲の“Soldiers of the Night”には嬉しい驚きがあった。
他のファンと一緒になって腕上げてサビを歌った。
残り2曲だったが、被っていたバンドも観たかったのでそちらに移動。
VICIOUS RUMORSは圧巻の演奏を繰り広げた。
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VICIOUS RUMORSセットリスト
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雄々しく高らかに TÝR
『STAR LOUNGE』からTÝRがプレイ中の『ROYAL THEATER』へ。
この2会場の移動はかなり楽で階段で一階分下りればよいだけ。
なのであっという間に『ROYAL THEATER』に到着。
会場ではTÝRが終盤に突入していた。
彼らがプレイされる楽曲に合わせてファンは声高らかに歌い、首を振っている。
クラウドサーファーも多め。
ヴァイキング/ペイガン的な勇壮さとキャッチーさがパワー・メタル的楽曲と上手く融合している。
VICIOUS RUMORSのタイムテーブルが丸被りだったのが残念でならない。
最後の2曲しか観ることが出来なかったが、素晴らしいステージだった。
初日にもTÝRはプレイしていたのだが、チェック出来なかったことが悔やまれる。
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ヘヴィで荘厳な世界 PARADISE LOST
TÝRが終わって知った顔の人と情報交換含めメタル談義で話し込んでいたらPARADISE LOSTの開演時間がすっかり過ぎてしまい、大急ぎで『ROYAL THEATER』へ。
ショウは終盤戦に突入で撮影ピットに向かおうとしたらセキュリティからNGだと。
どうやらアーティストの意向で撮影ピットからの撮影はオフィシャルのカメラマンだけであった模様。
世界観を大事にしているPARADISE LOSTだから仕方ない。
「ゴシック・メタル」の先駆者と言われる貫禄を漂わせるPARADISE LOST。
ファンを煽ったり、ステージを走り回ったり、フォーメーションを決めたりということはほとんどない。
淡々とした感じで退廃感を漂わせている。
ステージの空気感とバンドの雰囲気、ヘヴィで荘厳な美メロが重なり合っていく。
ファンもゆったりと彼らの音楽に身を任せ楽しんでいる。
この会場の独特な雰囲気は、ゴシック文化がしっかり根付いている英国ならではのものなのだろうなと思う。
冷めた美しさ漂う“The Longest Winter”と“The Last Time”の2曲でシメ。
後から耳にしたが、中盤には“Gothic”をプレイしたとか。
遅れた私が悪いがこれは悔やまれる。
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『POOL DECK STAGE』を完膚なきまでに破壊 SODOM
『POOL DECK STAGE』に向かうとSODOMのショウが始まっており、かなりの盛り上がりをみせていた。
モッシュピットの後ろにはあの悪魔のジャグジーで大騒ぎしている悪い大人たち。
モッシャーたちにジャバジャバと水を浴びせる様にはしゃいでいる。
ステージではトム・エンジェルリッパー<b,vo>がどっしり構え、フランク・ブラックファイア<g>とヨルク・セガッツ<g>がステージ狭しと駆けまわりファンを煽る。
風にスモークが舞う中でギター・チームが大暴れしている。
ステージ中盤から後半にかけては“Nuclear Winter”、“Witching Metal”、“Obsessed by Cruelty”、“Blasphemer”のSODOMクラシック4連発が放たれていく。
初期のドタバタ感と勢いは残しながらメタリックにカチっとまとめ上げているのは、新加入のヨルクの功績が大きいのかもしれない。
ファンは大喜びで、多くのクラウドサーファーがステージに向かって転がっていった。
ラストは必殺の“Ausgebombt”が炸裂、サビの大合唱が夜空に吸い込まれていく。
新生SODOMが貫禄を見せつけた。
最後に業務連絡です!
ステファン・ハスキー(旧名トーメン太郎)は相変わらずでした!
ライブ終了後のバックステージでドギー・バッグを持ち出して...。
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轟音のカオス ATROCITY
2日目のライブが好印象だったのでATROCITYが出演している『STAR LOUNGE』へ。
序盤戦になんとか間に合ったが、かなりの人数を集めていたため、前方へ行くのは一苦労だ。
当然かなりの盛り上がりでフロアの圧も凄いし、その上をクラウドサーファーが転がっていく。
狭いステージにセキュリティは一人なので前方はかなりのカオス状態なのだが、危険な感じは不思議としない。
クラウドサーファーたちもセキュリティの指示に従い、この大人の遊び場を守っているからだ。
この日のセットは『OKKULT Ⅱ』からの選曲が多め。
インダストリアル色とデス・メタル色を絶妙にミックスしたサウンドは変わらずだが、暴れるファンに乗せられてか、勢いと荒々しさがよい感じでミックスされ狂暴性が増していた。
ファンとバンドの相乗効果が生んだマジックだろう。
“Death By Metal”は大受けで、この日もショウのハイライトとなった。
“Reich of Phenomena”でステージにビザールな格好のタトゥー女子が登場。
男たちの視線を集めていた。
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グラインドコアの帝王 NAPALM DEATH
ATROCITYが終わってそのまま多くのファンが流れていったのが『ROYAL THEATER』。
歩いて1分もかからないし、何よりグラインドコアの帝王NAPALM DEATHがステージに立つから。
私もその中の一人、前回彼らのステージはジャグジーに入って音しか聴いてなかったのもあったので。
フロアにはかなりの人が集まっていた。
ステージではミッチ・ハリス <g>とシェーン・エンバリー <b>が巨体を揺らし頭を振りながら喧しくプレイ。
マーク“バーニー”グリーンウェイ<vo>が右手に握ったマイクを振りながら、駄々っ子の様にステージを走り回り叫んでいる。
お祭り騒ぎの『70000TONS』でもキッチリとポリティカルなメッセージを投げかけるバーニー。
「遊ぶところは遊ぶが、やることはキッチリとやる」という彼らの姿勢は本当に好感が持てる。
ANTI-CIMEXの“Victims of a Bomb”からお馴染みDEAD KENNEDYSの“Nazi Punks Fuck Off”のカバー2連発も最高なショウだった。
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限定Tシャツも多数、充実したマーチャンダイズ
忘れちゃいけないのがマーチャンダイズ類。
この船上でも各アーティストがTシャツなど様々グッズを販売している。
通常アイテム以外にも他のフェスティバル同様に「ここだけのエクスクルーシブなTシャツ」をほとんどのアーティストが販売している。
もちろん全ての出演バンドのロゴが入ったフェスのアイテムも豊富だ。
買い物を楽しみにしているファンも多く、販売スペースとなっているデッキ5の船尾部分にあるダイニング・ルームはかなりの賑わいを見せていた。
トイレや食事など行列などまずない『70000TONS』だが、ここだけは例外と言える。
大混乱を緩和するために整理券が発行されているが、それでも行列が発生していたのだ。
アイテムが欲しい人は整理券を貰って、行列に並ぶしかない。
時間は整理券を配っているスタッフが目安の時間を教えてくれる。
それでも気になる人はダイニング・ルーム前に購入可能な整理券番号が掲示されているので、チェックすれば問題ないだろう。
購入する時は1人にスタッフが1人担当でついて、その人と一緒にサイズやら何やらチェックしていって最後にレジで購入。
支払いに使用するのは乗船時に渡されたカードで、現金での購入はNGとなる。
「あれもこれも~」と買ってしまうと後の支払いが大変なことになるので注意しなければならない。
後から支払いを見て、クラっとした私がいうのだから間違いない。
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名盤「WILDHONEY」を完全再現 TIAMAT
さて、ライブに戻りましょうか。
時間は0時30分、二日目も後半戦に突入ですね。
『POOL DECK STAGE』では「WILDHONEY」の完全再現ショウを行っているTIAMAT。
メロディアスかつダークなヘヴィネスを淡々とプレイしているが、実はそこに込められた熱量は高い。
かなりのファンを集め会場は静かな熱気を空に放っている感じ。
TIAMATがパフォーマンス中は静かなのだが、曲が終わると大きな歓声と拍手が起きる一種独特な雰囲気がある。
日本ではなかなか味わえない空気感だ。
ゴシック・メタルやその背景にあるゴシック文化がしっかりと根付いているからかなと、やはりここでも感じた。
パフォーマンスが最高だっただけでなく、あの独特な雰囲気を味わえたことも貴重だった。
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クールなテクニックの応酬とスラッシュ・メタルの激しさがクロス CORONER
『ROYAL THEATER』ではCORONERがセッティング中。
『70000TONS』ではセットをガラっと変えてくるバンドも多いのでCORONERも変えてくるのではないかと予想。
個人的に多感な時期にスラッシュ・メタルにドップリであり、CORONERのアルバムも大好きだったので初期からの曲が多めのセットなら嬉しいと思いつつステージ前に身を寄せた。
先に結果を言ってしまえば、演奏時間も短くなったこともあって前回のセットから何曲かカットしたものになっていた。
その分「BEST OF CORONER」といったセットになったが、やはりもっと曲を聴きたかった。
その代わりと言ってはなんだが、唯一新たに加わったのは彼らの3枚目アルバム「NO MORE COLOR」から“D.O.A.”がプレイされたのはかなり興奮させられた。
冷めたリフでテクニカルで複雑怪奇な曲が展開されいるのが本当にクールな楽曲だ。
2日間共に全部観たが、それでももの足りなさを感じた。
演奏は完璧以上に完璧だったから、もっとたくさんの曲を聴きたかった。あれもこれもとなれば我がままなファンなのだろうが、そう口に出したくなるくらいCORONERのクールなパフォーマンスに興奮させられた。
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完全復活のスティーブ・グリメット GRIM REAPER
『ROYAL THEATER』から再び『STAR LOUNGE』へ。
移動が楽だから...という訳ではない。
『STAR LOUNGE』ではGRIM REAPERがスタンバイ。
こういったオールドスクールなベテラン・バンドから若手のブルータル・デス・メタルやモダンなバンドが幅広く出演しているのも魅力である。
アレコレ言わせないツボを押さえた幅広いセレクションである。
やはり気になるのは、2017年に右足切断となったスティーブ・グリメット<vo>の様子だ。
昨年のドイツの『KEEP IT TRUE』フェスで観た時は、義足と車いすを併用してのパフォーマンスだったが、この日はフルステージ義足を使用。
不幸を乗り越え、杖をつきながらもしっかりとステージに立ち熱唱する姿はジーンと感動させられるし、胸もアツくさせられる。
ファンもそんなスティーブを後押しするように“Lust For Freedom”や“Fear No Evil”といったクラシックから“Call Me in the Morning ”といった新しめの曲を熱唱。
ラストは名曲“See You in Hell ”を会場一体で熱唱して終了。
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5人ヴォーカルによるバトル MAYAN
さて、午前3時3日目。
どの会場に行ってもまだまだ熱気が渦巻いている。
でもって、私またまたここで観たかったMAYANとUNLEASH THE ARCHERSが丸被りで泣いてました。
両方観るか? どちらかだけ観るか?
その答えが出ないままにMAYANの出演する『ROYAL THEATER』へ。
総勢9名のMAYAN。
ELUVEITIEもそうだが個人的には多人数ということだけでもインパクト絶大!
曲やパートによって5人(専任でないメンバーもいるが)のヴォーカリストが代わる代わるメイン・ヴォーカルを取るのでそれを追っていくだけでも忙しい。
グロウル、ハイトーン、クリーン、フィーメル・ソプラノと効果的に使われるヴォーカルはMAYANの楽曲に様々な色を与えていく。
シンフォニック・デス・メタル・バンドだが、メロディがをグッと強調していて、モダン・ヘヴィネス、ゴシックと様々な要素を複雑に取り込んで強烈な個性を放っている。
ほんのりとトライバル感も溶かし込んでいるところが隠し味。
予想を軽く数倍上回るパフォーマンスにステージに引き込まれてしまった。
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ファンを興奮のるつぼに叩き込む UNLEASH THE ARCHERS
MAYANの素晴らしいパフォーマンスは続いているが『STUDIO B』に移動。
UNLEASH THE ARCHERSのライブは終盤戦に突入といったところ。
もうすぐ4時にもなろうとしているのに、こちらもMAYANと同じくかなりの盛り上がりだった。
ヘッドバンギング、声援、クラウドサーフ。
撮影ピットには常に人が転がってくる状況で、セキュリティの方々も大忙し。
そんな状況をブリトニー・スレイズ<vo>は嬉しそうに笑顔で観ている。
「ケガをしないでね」の一言も忘れない。
ブリトニーはARCH ENEMYのアリッサ・ホワイト=グラズやHALESTORMのリジー・ヘイル同様の「カッコいい女性ヴォーカル」であるが、女性ならではの柔らかさも感じる。
パワー・メタル調の楽曲をメロディ豊かに力強く歌い上げるブリトニーの歌唱は素晴らしい。
その歌を際立たせるバック陣、曲の完成度もこの盛り上がりに繋がっているだろう。
こちらもフルで観られなかったのは残念だったが、それもぜいたくな悩み。
彼らのパフォーマンスが終了してもファンの熱は冷める気配はなく、エンディングSEとして流れていたA-HAの"Take On Me”でも大騒ぎで皆で大合唱でクラウドサーフも止まらない。
SEが終わっても会場に集まったファンは帰らず「U.T.A!U.T.A!」と大合唱。
後半戦しか観ることが出来なかったが、ファンにこれだけ支持されるのも納得の素晴らしさと説得力は十分感じ取れたパフォーマンスだった。
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朝焼けの空を切り裂く高速ギター TWILIGHT FORCE
『POOL DECK STAGE』に登場のTWILIGHT FORCE。
時刻は朝の5時を軽く回っていたが、そんなの関係ないといったファンがステージ前に集まっていた。
バンド名を考えればピッタリの時間帯になったと思う。
TWILIGHT FORCE、出現!といった感じ。
音楽性やキャラクターなどかなり2日目に観たGLORYHAMMERに通じるものがある。
GLORYHAMMERがエピック感を盛り込んでいるとしたら、TWILIGHT FORCEはスピード感とシンフォニックでキラキラしたメロディをかなり強調しているということ。
高速ツイン・ギター、ハイトーン・ヴォーカル、クサイ・メロディ、その突き抜け振りが素晴らしい。
そういった要素の中に適度なB級感のあるキャッチーさが滲みでているのもミソだと感じた。
小難しいことを考えずにヘヴィ・メタルに興味があればスッと入っていける。
ステージで展開されるパフォーマンスは演劇性が強く、大げさなフォーメーションやアクションをバシバシと決めてくる。
「お前たち、こんなのが好きなんだろ?」とでも言っているようだ。
もうそれがたまらなく、メタル者のハートを打ち抜くのである。
古き良きヘヴィ・メタルが好きな人にとっては敬遠される部分なのかもしれないが、個人的には大歓迎だった。
一発でファンになってしまった。
大仰でドラマチックなイントロからカッ飛んでいくオープニングの"Battle Of Arcane Might"から美しいメロディとクワイアが印象的なラストの"The Power of the Ancient Force"までステージに釘付け。
うっすらと明るくなってきた空に響いたエンディングSEの"Knights of Twilight's Might "もバッチリとハマっていた。
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南の島でのバカンスにライブ 『70000TONS OF METAL』3日目が終わって
ハイチでのバカンスにライブにとこの日も夢の様な時間ばかり。
夢の時間もあと少しで終わるのかと思うと寂しさと現実の世界に戻れるのかという不安。
朝から晩まで色々と動いていたけどしっかり休憩もとれているので、3日目が終了しても疲れはそれほど感じない。
朝の6時も回っていたので眠気はあったのだが。
さて、実質上の最終日はどんなことが起こるのか?
部屋に戻ってもう明るくなってきた空を見ながらベッドにもぐりこむ。
3日目も撮った写真の中からファンのベスト・ショットで〆
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