MANOWAR、ROSS THE BOSS、DEATH DEALER…硬派ドラマティック・パワー・メタルの守護神ロス・ザ・ボス(g)他界。享年72

さる2月に難病ALS(筋萎縮性側索硬化症)発症を突然公表していた元MANOWARのメタル戦士ロス・ザ・ボス(g)が3月26日に永眠した。享年72。

もちろん彼はメタル・レジェンドMANOWARの創始者の一人であり(80年結成)、それ以前の70年代にはNYのハード・パンク・バンドTHE DICTATORSでメタルのエナジーとパンク・スピリットの融合に先鞭を付けたロック史に名を刻まれるべき偉人である。そしていまでは世間のヘヴィ・メタルの象徴のひとつにもなっているマッチョで英雄的なイメージは彼を含むかつてのMANOWARが広めたものにほかならない。

しかしヘヴィ・メタル専門媒体であるところの本ウェブサイトとしてはやはり、彼が89年にMANOWARから独立したのちも派手とは言えないもののおそろしく頑強なメタル審美眼をもって延々トラディショナルな激情パワー・メタル・スタイルの伝承に貢献してきた事実を強く讃えずにはいられない。

2006年に立ち上げたリーダー・バンドROSS THE BOSSはドイツのメタル専門レーベル“AFM Records”との契約で大々的な世界展開とはいかなかったが、同時代の本家MANOWARよりもむしろ熱心に硬派ドラマティック・パワー・メタルの制作に勤しんで米国に代わりメタルの聖地となった欧州圏で絶大な存在感を放ち続けた。

2020年発表4作目「BORN OF FIRE」より“Born Of Fire”のMVはこちら。ヴォーカルはのちにMETAL CHURCHに加入するマーク・ロペス。ベースはSYMPHONY Xなどなどのマイク・レポンド。

2017年“Wacken Open Air”出演時のMANOWAR“Fighting The World”(セルフ・)カヴァー。

さらに2012年には元DUNGEONのステュー・マーシャル(g)、CAGEのショーン・パック(vo)ら現代パワー・メタルの権化みたいな人々とともに立ち上げたDEATH DEALERの活動にも熱意を注ぎ、本年2026年1月には4作目のアルバム「REIGN OF STEEL」をリリースしたばかりだった。

新作からの映像素材は制作の余裕がなかったようなので、2020年発表の前作「CONQUERED LANDS」のロス・ザ・ボス本人登場プロモーション・クリップをご覧ください。

REIGN OF STEEL
〈NEW ALBUM〉
DEATH DEALER
「REIGN OF STEEL」(輸入盤CD)

Massacre Records
2026年
01. Assemble
02. Devil's Triangle
03. Riding On The Wings
04. Bloodbath
05. Raging Wild And Free
06. Blast The Highway
07. Compelled
08. Dragon Of Algorath
09. Sleeping Prophet
10. Reign Of The Night

まさしく激情パワー・メタル界の“ザ・ボス”と呼ぶべきロス・ザ・ボスの人生!

……といいつつ、じつは2020年にはTHE DICTATORSの再々結成にもちゃんと参加しており、23年ぶりのアルバム「THE DICTATORS」(2024年)も発表している。同作収録“Let's Get The Band Back Together”のMVはこちら。

豪快で精力的なミュージシャン人生の総決算に乗り出し、もう一花咲かせる準備万端!を思わせるなかでの突然の訃報。謹んで冥福をお祈りします。

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