【インタビュー】
ETHEREAL SIN:Yama Darkblaze(vo)

「“Elegiac Black Metal” のコンセプトが現在に到るまで継続するとは結成当初は想像だにしなかった」

インタビュー&文&撮影(except※)●奥村裕司/Yuzi Okumura

日本発のシンフォニック/メロディック・ブラック・メタル・バンド、ETHEREAL SIN。“Elegiac Black Metal Horde” を自称する彼等は、昨年暮、活動28年目にして初のワンマン・ギグを行なった。初期レパートリーから最新曲に到るまで、バンドの軌跡を時系列で辿っていく2時間強の集大成ショウは、満員のオーディエンスを熱狂させ、間もなくに迫った30周年へ向けて弾みを付けたともいえよう。

早くから積極的に海外でライヴ/ツアーを行なってきたことでも知られる彼等だが、何と近年では、日本国内でのライヴよりも、アジア圏を含む海外での本数の方がずっと多いという状況に。今夏も、既にポルトガルのサマー・フェスへの出演が決まっており、その一方では、ニュー・アルバムの完成も近いという。

今回、インタビューに応じてくれたのは、バンド創設メンバーにして絶対的フロントマンのYama Darkblaze。言わばバンドの顔である彼には、これまでの活動を振り返ってもらい、ETHEREAL SINの過去・現在・未来について、たっぷりと語ってもらった…!

──まずは、'25年12月に行なったワンマン・ライ……

Yama Darkblaze(以下YD)
:(遮って)Hail Dark fellow Soldiers! インタビューを受けるのは久し振りなんだ。なので嬉しく思っているが、その分、少々話が長くなるかもしれないので、心構えをよろしく!!

──え〜と、昨年末のワンマン・ライヴを振り返って…いかがでしたか?

YD:
活動28年目にして初のワンマンということで、やはり──これまでの歴史を総括する構成にしたい、そして、次なるアルバムを含め、今後にもつなげたい…との思いから、ライヴを複数パートに分けることをまず考えたよ。問題は、これまでに我々はデモのみの曲、未発表曲なども併せると90曲近くにもなる楽曲を世に出してきたが故に、どの曲をピックアップすべきかという点だった。何せ、重要な曲のみでセットリストを組んでも、ほぼ4時間に及んでしまうことになったからね。そこで、無理やり何とか削っていって、2時間強までに減らしていく作業が、最も苦労した点と言えるだろう。

さらに、バンド・サウンドにとって重要な要素であったフィーメイル・ヴォーカル・パートを再現するため、旧メンバーのMorgan Le-Fayを呼び戻し、ゲスト参加してもらうことにした。するとライヴ当日は、大勢のファンに来場いただき、我々としても満足のいく結果が得られたよ。まぁ振り返ってみたら、サード・フルレンス作『KAKURIYO』('19)からは1曲だけしか演奏していなかった…なんてことにもなったがね。

▲Morgan Le-Fay(2015)

──コンセプチュアルな4部構成のショウは、どういった流れになっていたのでしょう?

YD:
第1部にファースト・アルバム『…THE ABYSS WILL ALSO GAZE INTO THEE』('09)とその次のEP『THE PSALMS OF FORGOTTEN SAGA』('10)、第2部にセカンド・フル『MILLENDIUM』('13)とサード『KAKURIYO』からの楽曲を時系列で演奏していき、インターミッションを挟んで、第3部はフルレンス4作目『TIME OF REQUIEM PART 1』('21)と同『PART 2』('23)、そして最終の第4部には次作収録予定の新曲、さらにはアンコールで韓国の盟友DARK MIRROR OV TRAGEDYとのスプリット『ARCANE OF ANCIENT ASIA』('14)から2曲…という構成になっていたよ。

興味深かったのは、第3部以降の方が圧倒的に観客の反応が良かったことだね。すなわち、ファンの世代交代がこの5年で急速に進んだということなんだろうな。

▲(l. to r.)Hal Purprite (key), Seth Maelstrom (b), Yama Darkblaze (vo),
Morgan Le-Fay(guest vo), Syngolet Nollrune (g), Tkmyr Himmelsfeuer (ds),
Kikka Schwarzfleet (g)

──活動28年で初のワンマンとは意外でしたが、過去にワンマンをやる話は出なかったのでしょうか?

YD:
それがなかったんだよ。特に理由があったワケではないが、ひとつ挙げるとすれば、バンド・ラインナップの安定性に欠けていたことが影響したのかもしれない。やはりワンマンを行なうとなれば、相応の曲数を覚えて練度を上げる必要が出てくる。しかし…残念ながら、これまではメンバーが安定していた時期がなく、重い腰を上げるに相応しいタイミングを逸し続けていたんだ。その結果としての28年間だったようにも思えるよ。

ただ今回は、私個人としてちょうど音楽活動30年という節目にあたり、それが初めてのワンマンを敢行するに相応しい理由になったのかもしれないな。

──ES以前には、ETERNAL FOREST、SHADOWといったバンドに在籍していたそうですが、当時の活動状況を教えてください。

YD:
そう、前述の音楽活動30年の起点として考えているのが、'95年に大阪で結成したETERNAL FORESTだ。当時、地元の友人達と遊びの延長でのメロパワ・バンドしかやっていなかった私が、初めて本格的な活動に移るべく、メロディックでゴシックな雰囲気もあるデス・メタルをやろう…というコンセプトで始めたバンドだったよ。それで、現Amputated Vein Recordsの代表で、デスメタル株式会社のボスでもあるNight Breezeこと杉本氏らと組んで、あの頃はまだ広く認知されていなかった “メロデス” “メロブラ” といったジャンルも意識しつつ、“メロディック・ダーク・メタル” を自称することにしたんだ。

ETERNAL FORESTでは、初の東京遠征ツアーなども行ない、そんな中で様々な国内バンドと交流を深め、その後につながる人脈を築くことが出来たよ。ただ、最初にテープ音源をリリースしたあと、DISMAL EUPHONYのデモ音源を聴いた私が、フィーメイル・ヴォーカルとキーボーディストの必要性を強く感じ、実際にメンバーを追加したところ、想定以上にゴシック色が強まっていってしまってね。それで、ブラック・メタル路線を重要視していた私とは方向性の違いが生じ、結果的に他のメンバーとは袂を分かつことになったんだ。その後、ETERNAL FORESTはもう1本テープ音源を残しているよ。

神戸のバンド、SHADOWに関しては、実はESがファーストEP『THE COCOON AND EBONY THORNS』('98)を発表したあと、掛け持ちという形で加わったんだ。ただ、しばらくして私が地元の神戸を離れ、東京で働くことになったタイミングで、結局は離れることになってしまってね。私が在籍していた時期にはデモを1本制作し、その後、彼等は女性シンガーを迎えてメジャー・デビューを飾った。当時の活躍ぶりは素晴らしかったな。あの頃をよく知る者としては、もうバンドが活動していないことが残念でならないよ。

──SHADOWとESの在籍期間が重なっていたとは驚きですが、そもそもESはどのような経緯で結成されたのですか?

YD:
ETERNAL FORESTを離れたあと、大学時代の知人だったNergalと共に、神戸で'97年に結成したのがESだ。その際に目指したのは、BLIND GUARDIANをブラック・メタル化させたような、大仰でドラマティック、かつ美しくも悲哀に満ちたメロディ重視のサウンドだったよ。

──バンド名の由来は?

YD:
先に述べたサウンド・コンセプトを体現するに相応しく、何らかのレトリックも含んだ言葉を模索していた時、「霊妙な」「幻想的な」「この世のものとは思えない」という意味を持つ “ethereal” という単語に行き着いてね。転じて「天上の」という意味にもなるというから、そこに「罪」を意味する “sin” を加え、堕天使ルシファーの隠喩としてのバンド名を考え付いたんだよ。

──ES始動当初、影響源となったバンドというと?

YD:
EMPEROR、NAGLFAR、DISMAL EUPHONY、そしてBLIND GUARDIANだね。

──現在もバンドが標榜する “Elegiac Black Metal” は、結成時から目指していたのでしょうか?

YD:
ああ、結成当初からだよ。この音楽的コンセプトが現在に到るまで継続するとは、当時20歳だった私自身は、全く想像だにしていなかったけどね。

──当初、関西を拠点にしていたESが東京進出することになったのはいつ、どのようなキッカケで…?

YD:
ES結成当時は大学生だったんだが、メンバー・チェンジが続き、バンドの継続性に疑問を抱いた結果、一旦バンド活動を止め、大学も中退して、就職すべく動いたことがキッカケだったね。それが'99年の秋で、それを機に東京へ拠点を移すことになったんだ。しかし、それから数年は一切の活動を行なわず、ようやく動き出したのは'02年頃だったかな? まぁ、関係者配布のみのデモ音源を制作したり…といった程度に過ぎなかったがね。

しかも、'03年のデモ『LOST DESTINATION』発表後、盟友であったNergalと袂を分かつこととなり、それ以降、約4年間は完全に活動が停止していたように記憶している。それぐらいNergalは、才能に溢れたかけがえのない存在で、本当に素晴らしい友人でもあった…。そのことについては、20年以上経った今でも悔いが残っているんだ。結局、バンドが再始動するには、'07年まで待たねばならなかったよ。

──ただ、その'07年以降の活動は順調で、音源リリースも重ねていきました。興味深いのは、メンバー交代を繰り返す中で様々な編成を試し、言わば実験を繰り返しているかのようだったことです。フィーメイル・ヴォーカル(ソプラノ)入りの時期が長かったのはよく知られていると思いますが、ヴァイオリン奏者を擁していたこともありましたね? 個人的には、アップライト・ベース奏者が在籍していた頃のライヴを観て、大いに驚かされました。

YD:
ハハハハ! そうだな。見方によっては、様々な実験を行なっていたと感じるかもしれない。でも実のところ、そういった意識はなかったよ。飽くまで、その時々の楽曲に必要なパートを自然と採り入れた結果でしかないんだ。逆に言えば、現在の編成も決して終着点ではない。今後も必要に応じて、様々に取り組んでいくつもりさ。実際、今後リリース予定の新曲には、三味線やハンドパンを導入しているしね。あとフィーメイル・ヴォーカルに関しては、現在のレパートリー全てに不可欠というワケではないから、楽曲の求めに応じて、アルバム毎にゲスト・シンガーを起用しているよ。ヴァイオリンに関しても同様だね。

──バンドのルックスというか、メンバーがまとう衣装にも興味深い変遷がありますね? 『MILLENDIUM』の頃は所謂ブラック・メタルのイメージ通りの見た目でしたが、その後は和装っぽくなったり、現在は終末世界風だったり…と。それぞれどういったコンセプトなのでしょう?

YD:
バンドのテーマは、初期から明確に決まったルーチンの下で変遷してきた。'07年の再始動までは、ただ単に “日本のブラック・メタル” というだけで、それ以上のテーマは特になかったんだが、以後は、“フル・アルバム+EPなどそれに付随する小作品” というターム毎に、よりコンセプチュアルなひとつの物語を描いてきたんだ。よく見ていると気付くかもしれないが、我々はその “物語” 毎に歌詞のテーマ、衣装、そしてロゴも変更してきている。もしかしたら、もっと頻繁に変更しているように見えているのかもしれないけどね。

これまでのコンセプトをまとめておくと──DVDシングル『LOST DESTINATION』('08)+アルバム『...THE ABYSS WILL ALSO GAZE INTO THEE』期がヴァンパイア伝説、EP『THE PSALMS OF FORGOTTEN SAGA』+アルバム『MILLENDIUM』の時はダーク・ファンタジー、スプリット『ARCANE OF ANCIENT ASIA』+アルバム『KAKURIYO』期は神道、EP『KOKUU』('20)+2部作『TIME OF REQUIEM』期が仏教(Buddihism)、そして、次のタームはポスト・アポカリプス…となる。

▲2007年
▲2014年
▲2015年
▲2017年
▲2018年
▲2019年
▲2020年
▲2023年

『TIME OF REQUIEM』は図らずもアルバム2枚になってしまったが、それについては、パート1と2でひとつの作品と見なしているよ。あと、ポスト・アポカリプスの現行ヴィジュアル・コンセプトは、'25年初頭の “仏教” ターム終了後からもう採用になっているものの、このコンセプト下における新作はこれからなので、どうか楽しみにしていて欲しい。

──ESは積極的に海外でライヴを行なっていますが、当初からそれを念頭に置いていたのでしょうか?

YD:
結成当初よりデモ・テープを送り合ったりして、海外のバンドと交流を深めていた我々にとっては、日本国外での活動を中心にするというのは、ごくごく当然のことだったよ。ジャンル的に海外でより求められているというのもあったし、あと、SABBATやSIGHといった先駆バンドの活躍を目にしていたのも大きかったな。ただ、そのために日本国内での活動は、正直あまり重視していなかった…とも言えるワケで──それについては、今では失敗だったかな…と思ってもいる(苦笑)。

──ちなみに、ESの初海外ライヴはいつ、どこで行ないましたか?

YD:
'12年7月に韓国で開催されたライヴ・イヴェント “Hellride” に参加したのが、最初の海外ライヴだったな。その前に日本で行なわれた “Hellride Japan” にも参加し、そこで韓国のMETHODやDARK MIRROR OV TRAGEDYと交流を深めたことがキッカケになったんだ。DARK MIRRORとはその後、15年にも亘る友情をはぐくむことなり、いま思い返せば、いかに重要な機会だったか痛感させられるね。

──これまでで最も印象に残っている海外ライヴというと?

YD:
'13年4月にインドネシアで開催された “Hammersonic” 出演だな。ESにとって、それが初めて参加した大規模メタル・フェスで、現地ではCRADLE OF FILTHといった欧米の大物バンドと交流することが出来たのも、実に思い出深い。あと無論、“Metal Battle Japan” コンテストの優勝バンドとして、'25年8月にかの “Wacken Open Air” 出演を果たしたことも、やはり挙げておかねばならないだろう。ドイツ現地では、その後のプロモーター業につながる色々なことを学ばせてももらったよ。ただ、Wacken出演によって、バンドとして何かを得られたか…というと、実のところ影響はほぼ皆無だったので、一番となると、やっぱり “Hammersonic” ということになる。

▲'15年“Wacken Open Air”出演時

──ここで改めて、現メンバーをそれぞれ紹介して頂けませんか?

YD:
いいだろう。まずは、ギターのKikka Schwarzfleet。元々は、私が在籍する別バンド、RAKSHASAのメンバーだったんだが、何度かサポートでライヴ参加してもらったあと、当時のリード・ギタリスト、Sariel Evileyeの脱退に伴って、'18年4月に正式加入した。私を除く唯一のソングライターで、実は三味線奏者でもある。かなりクセは強いが面白い男だ。

もうひとりのギタリスト、Syngolet Nollruneは、'20年11月、公募により加入した。その時点で、前任のKohen Schnitter脱退からもう1年半が経過していたよ。ただ、翌年リリースの『TIME OF REQUIEM PART 1』のレコーディングは、彼を迎える前にもう終わっていたから、音源デビューは同パート2まで待たされることになった。それなのに、パート1のリリースに伴う『YOUNG GUITAR』誌のインタビューを(Kikkaと共に)受けることになってね。あの時はかなり戸惑っていたな。しかも、ES以外のブラック・メタル・バンドを聴いたことがないというまさかの経歴から、インタビューアを困らせてしまってもいたし(笑)。

次に、ベーシストのSeth Maelstromは、私の次に古参のメンバーだ。元々は私の呑み友達で、'09年にES加入した当初はギタリストだったんだが、程なく不適格との判断を下され解雇されるも、'11年にベーシストとして再加入を果たした不屈の男でもある。現在の本職は、何と占い師。かなりの人気を博しているようだが、私は彼に占ってもらおうとは思わないな(笑)。良くも悪くもムード・メーカー的な存在だ。

ドラムのTkmyr Himmelsfeueは、現時点での最新メンバー。前任ドラマーの解雇に伴い、'24年に加入した。プロフェッショナルなバンドでの活動は初めてということで、まだまだ未熟な面が多々あり、よく他のメンバーというか…キーボーディストに叱られているよ(笑)。それでもめげずに日々努力を積み重ね、認められるよう頑張っている真面目な男だね。

そのTkmyrをよく叱っている鍵盤奏者は、Hal Purprite。Kikkaが正式加入したタイミングでサポート・メンバーとして参加し、Syngolet加入とタイミングを同じくして正式メンバーになった。楽曲における理論面をカヴァーし、同期音源の作成も担当する等、影でバンドを支える御意見番的存在だ。しかし、他の活動でも多忙のため、時には海外公演に参加出来ないことも…。多少、口が悪いところが難点かな(笑)。

──長い歴史を誇るESですが、新しくファンになった人に「まず、このアルバムを聴いて欲しい」と薦めるとすれば?

YD:
本来なら、最新コンセプトに基づくニュー・アルバムを聴いてもらうべきなんだが、現状まだリリースは先なので、今のところの最新作『TIME OF REQUIEM』2部作を薦めておこう。特に聴いてもらいたいのはパート1で、その外伝的なパート2を続けて聴いてもらえれば幸いだ。そして、その2枚が気に入ったなら、セカンド『MILLENDIUM』も是非チェックしていただきたい。しばらく在庫切れとなっていたが、最近増販を行なったので、ずっと入手出来なかったという人も要チェックだ。きっとその3枚を聴けば、我々が表現している世界が見えてくるに違いないよ。

──ごく初期に遡れば、ESの作品はすべて自主レーベルのEvoken De Valhal Productionsからリリースされていましたね? そして現在、そのレーベル名はそのままプロモーターの名称になりました。バンド活動の傍ら、プロモーター業を始めた経緯や狙いなどについて教えてください。

YD:
いかにも──ご指摘の通り、Evoken De Valhal Productionsは元々、ES作品をリリースするためのレーベルだった。しかし、海外バンドとの交流を重ねていく中で私自身、いつか彼等を日本に呼び寄せ、ライヴ共演したいと思うようになっていったんだ。ただ、招聘に伴うノウハウなんて持ち併せていなかったから、'13年に韓国のMetal Asia Agencyとつながりを持ち、彼等の企画によるDESTRUCTION来日公演にて、裏方としてサポートすることが出来たのは、とても良い経験になったよ。

また'14年には、(国内バンドを集めたライヴ・イヴェント)“Tokyo Darkfest”を共同主催する中で、初の試みとしてフィンランドのCATAMENIAを招聘し、アジア・ツアーを取り仕切ることにもなって、その際さらに “学び” を深めていったんだ。そして、'15年からはXOUNDFORCE社の興行運営に乗り出し、同年にESが “Wacken Open Air” に参戦したことで、ドイツ…ひいては欧州現地の “メタル文化が日常にある” 環境を、ここ日本でも「実現させたい!」との思いを強くし、招聘業務を本格的に進めていく決意を固めたのさ。

確かに現在は、私のことをEvoken De Valhal Productions──EVPの代表として認識している人が多いと思う。とはいえ、飽くまでもそれはESの活動過程において、付随的に始まったことでしかない。したがって将来的に、もしESの活動が終了することにでもなれば、プロモーターとしての業務も同時に終える心積もりをしているよ。

──ところで、'23年に『TIME OF REQUIEM PART 2』をリリースしてからもう3年が経過し、既にライヴでは新曲を披露していますが、次作の進捗状況はいかがですか?

YD:既に、ボーナス・トラック用も含め、14曲のレコーディングを進めているよ。ただ現状、ギター・パートこそ概ね録り終えているものの、ベースとドラムの作業が遅れていて、それが完了しないとヴォーカルやキーボードの録音に進めないから、具体的なリリース時期は、今はまだ明言出来ないな…。当初はこの春先のリリースを見込んでいたんだがね。出来れば夏には出したいところだが、さて…。

──新作のコンセプトは “ポスト・アポカリプス” とのことですが、アルバム・タイトルはもう決まっていますか?

YD:
まだ仮題だが、『ASHEN WORLD』になる可能性が高い。そこで描かれるのは、終末(核)戦争後の “灰に満ちた世界” というワケさ。

──ゲストなどの起用は考えていますか?

YD:
先日のワンマンでのゲスト出演から、Morgan Le-Fayに何曲か歌ってもらうことが決定している。だが、他のパートに関してはまだ未確定だね、

──ES以外の活動予定も教えてください。3月上旬のBATTLE BEAST来日公演では、ベーシストとして在籍するRAKSHASAを復活させてサポート・アクトを務めましたが、他にも新たなゴシック・プロジェクト/バンドの本格始動も控えていますね?

YD:
ゴシック・プロジェクト/バンドのTHYENDEは、3月初旬に先行公開曲「Funeral Veiled In The Misty Rain」のリリック・ヴィデオを発表したばかりだよ。近日中に第2弾MVが公開されるので、それも楽しみに待っていて欲しい。勿論、アルバムのリリースとライヴ・デビューも予定しているよ。

▲THYENDE

一方RAKSHASAは、昨年7月に一夜限りの復活ライヴを(RAKSHASA OF FIRE名義で)行ない、件のBATTLE BEAST公演において、事実上の再結成を果たした。その際、新曲を2曲プレイしたんだが、他にも用意しているので、そう遠くない将来にEPをリリースすることになるだろう。

▲Yama as 夜摩(b)@RAKSHASA

──今年は忙しくなりそうですね!

YD:
ああ。昨年に蒔いた種が一斉に芽を吹かすような状況だね。ESも'27年の30周年に向け、今年中に様々な仕込みを行なっていく。再度のワンマンを計画しているし、海外公演も8月にポルトガルで開催される “Vagos Metal Fest” への出演が決まっているよ。

あとEVPは、既に発表されている5月の “Suomi Feast”、8月の “Evoken Fest” に加えて、もうひとつフェス形式の公演を用意しているので、これまたお楽しみに! 勿論それ以外にも、毎月2本程度の興行が続々と組まれているしね。いやいや…今年は、ここ10年の中でもトップクラスに忙しい1年になりそうだな。もう今から戦々恐々としているよ…(笑)。

そんな自分にとって、みんなからの応援の声が何よりも一番の支えになる。これからも大いに期待し、すべてを楽しみ尽くしてくれたまえ…!!

─────────────

タイム・オブ・レクイエム・パート1
1. 魂振ノ刻
2. 恩讐の彼方に
3. 迦楼羅の如く
4. 霧雨の中へ
5. 空と海を越えて
6. 壮烈なれ再び
7. 桜花
8. 遠き景色
9. 葉隠
10. 透明な双生児
11. 鎮魂ノ刻
タイム・オブ・レクイエム・パート2
1. 吹雪の森
2. 紫電
3. 九百九拾九本ノ劔
4. 皇国ノ興廃
5. 夜明け、夕暮れ、そして大地
6. 千年の時を経て
7. 消えない悪夢
8. 深淵に臨む光
9. 刹那
10. 愛別離苦
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