欧州の分厚いファン・ベースに支えられて完全に甦ったTYKETTOが10年ぶりのスタジオ・アルバム「CLOSER TO THE SUN」を2026年3月にリリース。新曲“Higher Than High”のMVを公開!
80年代~90年代初頭USメインストリーム・ハード・ロック全盛時代最後の輝きTYKETTOが2008年の再結成以降活動の拠点にしていた“Frontiers Music”から英国の“Silver Lining Music”に移籍、10年ぶりとなる6作目のスタジオ・アルバム「CLOSER TO THE SUN」を2026年3月にリリースするのに先だって先行シングル“Higher Than High”のMVで元気な姿を披露している。
再結成以降主戦場をヨーロッパに移した彼らは欧州全域で手堅い人気を得て現在の欧州メロディック・ロック・ブームの陰の立役者とも言うべき存在に。シンガーでリーダーのダニー・ヴォーンのTYKETTO結成以前のプロ・デビューがもともとは元UFOの故ピート・ウェイ率いるWAYSTED加入だったことを考えれば原点回帰と言えなくもない流れだが、彼らのアメリカンなメインストリーム&メロディック・ハード・ロック・サウンドがいまでは“純メイド・イン・ヨーロッパ”である事実は良し悪し関係なく世界のロック・シーンの現状をまざまざと映し出している。
現在のTYKETTOはギタリストにシェイ・ケインのバンドでも活躍する英国人ハリー・スコット・エリオット、ドラマーにヴォーンのWAYSTED時代のバンド・メイトでのちにBRITNY FOXに参加し現在ではDOROに腰を落ち着けているジョニー・ディーを新たに迎え、前作でも助っ人参加していたTHUNDERのクリス・チャイルズ(b)とTENの初期メンバーのゲド・ライアンズ(key)が加わった英欧トラディショナル・ハード・ロックの職人集団の趣き。今回のアルバムはこの編成での初作品となる。
ダニー・ヴォーン「“Higher Than High”はTYKETTOの真骨頂と言うべき曲だと思う。人生の困難を直視しながらも、希望、そして何より音楽こそが我々を乗り越えさせてくれると歌っている。ファンにきっと愛されるだろう。この曲だけじゃなくアルバム全体も『大音量で流しながらドライヴに連れて行ってくれ』と訴えている感じかな」
おお、古き佳きアメリカン・ハード・ロックのポジティヴ・スピリット……。
このメッセージが発祥の地アメリカで流行らず、欧州で受け入れられるのが21世紀の現状である。ここ日本では、どうだろう……?
TYKETTO
「CLOSER TO THE SUN」
Silver Lining Music
2026年3月20日発売(海外)
02. Starts With A Feeling
03. Bad For Good
04. We Rise
05. Donnowhuddidis
06. Closer To The Sun
07. Harleys & Indians (Riders In The Sky)
08. Hit Me Where It Hurts
09. The Picture
10. Far And Away
11. The Brave
昨年2024年にベルギーのフェスティヴァル“WildFest”に参加した際の彼らの91年ヒット曲“Forever Young”のライヴ・パフォーマンス映像(オーディエンス撮影)はこちら。
このライヴ映像のバンドは現ラインナップ。そしてヨーロッパにはいまなお彼らのファンが大勢います。
1991年に米メジャー“Geffen(DGC)”からのデビュー曲“Forever Young”のMVはこちら。
余談ですが彼らの“Geffen”デビューはNIRVANAと同期だったりするんですよね。そういう時代のことです。
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