エース・フレーリー、転倒事故でライヴをキャンセルするも早期の活動復帰に意欲。年末にはケネディ・センター名誉賞授賞式への出席も予定

カヴァー・アルバム企画第3弾「ORIGINS Vol.3」の発表準備を進めながら米国各地で断続的にコンサートを開催するマイペースな活動を続けている現在のエース・フレーリーだが、スタジオ内で転倒して負傷してしまったため9月26日に予定されていたカリフォルニア州アンテロープ・バレー・フェアでのステージのキャンセルを余儀なくされた。
エース公式フェイスブックの告知はこちら。
「エースはスタジオで軽い転倒事故に遭い、病院へ搬送されました。本人の状態は良好ですが、本人の希望に反し、医師から当面の間は移動を控えるよう指示されています」とのこと。告知はフェアでの共演者にも気を遣って「どうかフェアに足を運んでエースの友人QUIET RIOTとVIXENの応援をお願いします。エースはツアーの継続とアルバムの仕上げを楽しみにしています」と結ばれている。
ちなみに米国の「地域のお祭りイベント」に当たるステートフェアや地域フェアでのライヴ活動というといかにも寂れた地方営業と感じるひともいるかもしれないが、動員も盛り上がりもかなりのメガサイズ。トレンド次第のメジャー音楽業界から充分なサポートを得られなくなったアーティストにとっては絶好の一時退避場所になる。なにしろ米国におけるロック/ポップ・エンタメの庶民感覚への浸透は年季が入っているし、グローバルな潮流の最先端発信地と思われているアメリカ合衆国はじつはそれぞれだだっ広い多くの「地方」の集合体なので。
なお、そのアメリカの権威あるアート関係アワード“ケネディ・センター名誉賞受賞”の2025年受賞者にはKISSが名を連ねており、12月に予定されている授賞式にはエースも含めたオリジナル・メンバーの出席が予定されていることを、今年ケネディ・センターの理事長に就任したドナルド・トランプ米大統領がすでに発表している。本年受賞者はKISSの他に音楽家ではディスコ・ミュージックの大御所グロリア・ゲイナー、カントリー・ミュージックの大御所ジョージ・ストレイト、映画・舞台関連ではシルヴェスター・スタローン、マイケル・クロフォードという顔ぶれ。
ロック・バンドの同賞選出はかなり稀で、これまでの受賞バンドはTHE WHO、LED ZEPPELIN、U2、GRATEFUL DEAD。英国バンド続きののちに昨年2024年のドラッギィなGRATEFUL DEAD、そしてトランプ理事長就任の今年は米エンタメ・ロックの帝王KISS……という流れはからは米国社会の変質が感じ取れなくもない気もするが、それはさておき。名誉賞の選出には一般公募による推薦も反映されているとのことだが、すでにトランプ大統領の文化事業への介入に反感を示す音楽家からケネディ・センター(ワシントンにある米国芸術の殿堂)公演ボイコットの動きが出ていることも紛うことなき“2025年米国の現実”である。12月の名誉賞授賞式はトランプ大統領自身が司会を務めて執り行われる予定。
それはともかく、エースのカヴァー・アルバム企画第1弾「ORIGINS VOL.1」(2016年)より、エースがポール・スタンレーと共演したブリティッシュ・バンドFREE“Fire And Water”のカヴァー熱演を最後にあらためて観て頭を冷やしましょうか。



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