NIGHT RANGER:“最後の来日”に向けた想いをオリジナル・メンバーが激白!

 NIGHT RANGERのライヴはいつ観ても楽しい。私自身は80年代の彼らのステージでの輝きを生で浴びることは叶わなかったが、1996年の突然の“再結成来日”以降はバンドが日本に来れば欠かさず観ているし、彼らのショウがとにかく「楽しい」ことをどう伝えようかと頭を悩ませながらライヴ・リポートを書いてきた。目下の最新アルバム「ATBPO」を引っ提げてのツアーにして“デビュー40周年記念ツアー”でもあった2022年10月の東京3夜連続公演も本当に楽しくて、それから3年ぶりとなる来日がこの10月に決まり、バンドにとって1986年1月以来となる日本武道館での公演も行なわれることに大喜びしたのだが、そのツアーが“FAREWELL JAPAN”と謳われていることに愕然……。いつ観ても現役感バリバリのライヴを繰り広げている彼らにも、遂に、来るべき時が来てしまったのか。彼らのライヴを一度でも楽しんだことがある人は勿論、未経験の人も是非この10月にはグランキューブ大阪と日本武道館のいずれか、もしくは両方に足を運んでいただきたい。バンド側が何故今この決断に至ったのかを訊きたくて取材を申し込んだところ、6月某日、ジャック・ブレイズ<b,vo>とブラッド・ギルス<g>にZoomで個別インタビューの機会を得たので、早速彼らの言葉をお届けしよう。

 

——昨年秋のTMGツアーの際にお会いして以来ですね。あのツアーは楽しめましたか?
 

ジャック・ブレイズ(以下J):勿論! 本当に楽しかった。Takサン(松本孝弘/g)とマット(ソーラム/ds)とエリック(マーティン/vo)と一緒にツアー出来て、本当に嬉しかったよ。僕はマットのドラムに合わせてプレイするというのも大好きだしね。ずっと皆と一緒に楽しく過ごして、日本になんと6週間もいたんだ。ところが今年は6日間だけ。NIGHT RANGERで行く時にはたったの6日しかいられないんだよ!
 

——その10月のNIGHT RANGER来日公演が決まって大喜びしたのですが、何故、今、このツアーを“フェアウェル・ツアー”にしようということになったんですか?
 

J:それは、ええと……今、NIGHT RANGERは燃え盛っている状態なんだ。8気筒だか12気筒だか判らないけど、とにかくエンジン全開って感じ。今のこのバンドは最高なんだよ。プレイも、歌も、ステージ上で僕らがやっていることはどれも最高。そして僕ら皆、この状態を大いに楽しんでいる。で、ある時、皆で集まって座っている時に話したんだ。「日本のファンはずっと僕らと共にいてくれたよね」って。僕達の心は君達の心、君達の心は僕達の心、という感じで、日本の皆とはいつだって心が通じ合っていた。1983年に初めて日本をツアーした時からずっとそうだった。僕はそう思ってる。それで、こう考えたんだ。今こそ行って、ドカンと一発かまそうぜ!と。最高のNIGHT RANGERとして行って、皆で楽しむんだよ。可能な限り最高の姿を見せる。それがまさに今僕らが、NIGHT RANGERがやっていることだ。1年後、2年後、5年後、10年後、何がどうなっているかなんて、誰にも判らない。つまり、僕らはもう若くないってことさ。誰だって確実に歳を取る。これから何が起こるかは判らない。バンドはスローダウンしていって、プレイすることを止めてしまうかもしれない。誰かが病気になるかもしれない。そんなの誰にも判らないんだよ。Knock on wood, knock on wood.(註:幸運を願うおまじない。こう言って木をコツコツ叩く) そんな悪いことが何も起こらないことを願っているけど、それでも、日本のファンに究極のNIGHT RANGER体験を差し出して、皆に「さよなら」を告げるのは、今がいいタイミングだと思ったんだ。

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●巻頭大特集:NIGHT RANGER
アメリカン・ハード・ロックの雄、10月“最後の来日”への想いをメンバー激白!



●独占インタビュー:イングヴェイ・マルムスティーン/COBRA SPELL/SAKI/Unlucky Morpheus 他

●海外ライヴ・リポート:GHOST/SCORPIONS

●メタル・フォーカス:BABYMETAL/SABATON他

●ライヴin Japan:リッチー・コッツェン/LOUDNESS

●特別企画:新時代の開拓者と「メタルの未来」

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