日本ツアー中のティム・クリステンセン、初日の大阪公演のオフィシャル・ライヴ・リポートが到着！

※以下、メーカー・インフォメーションより。

 

ティム・クリステンセン『ハニーバースト』20周年記念ジャパン・ツアーが開幕。
初日大阪公演の最速ライヴ・レポート到着！

ディジー・ミズ・リジーのフロントマン、ティム・クリステンセンが2003年に発表した2ndソロ・アルバム『ハニーバースト』。母国デンマークのアルバム・チャートで2週連続1位を記録し、「デンマーク・ミュージック・アウォード」で＜最優秀アルバム＞＜最優秀男性アーティスト＞＜最優秀プロデューサー＞の3冠に輝いたティム・クリステンセンのソロ・キャリアにおける代表作と言っていい1枚だ。その発売20周年を記念したジャパン・ツアーが9月11日に大阪で初日を迎えた。バンド形態でのソロ来日は2012年以来12年振りとなった梅田クラブクアトロ公演のライヴ・レポートをお届けする。

2024年9月11日　大阪・梅田クラブクアトロ
report：増田勇一
pix：Yuki Kuroyanagi

9月11日、大阪にてティム・クリステンセンのジャパン・ツアーが幕を開けた。彼がフロントマンを務めるディジー・ミズ・リジーは、昨年9月に現時点での最新作にあたる『オルター・エコー』に伴うツアーの一環で来日しており、その際の各公演は多くの人たちにより2023年度のベスト・ライヴのひとつに挙げられるほど素晴らしい内容だったが、それからちょうど1年を経て実現を経たソロ名義での今回の公演には、その際とはひと味もふた味も違った感動があった。

今回の公演は、2003年に発表された彼自身のソロ第2作、『ハニーバースト』の発売20周年を記念してのもの。当時、この作品は彼の母国であるデンマークのアルバム・チャートにおいて2週連続で1位に輝き、13万枚を超えるセールスを記録している。同国の人口が600万人に満たない事実を踏まえれば（つまり国全体でも東京都の人口の半分に及ばない）、この数字がいかに驚異的なものであるかがわかるだろう。この作品をテーマに据えたデンマーク国内でのツアーも昨年実施され、大好評を博しているが、今回はそれがここ日本で実現に至ったというわけである。
 

この夜、ツアー初日の会場となった梅田クラブクアトロには熱心なファンが集結。開演定刻の午後7時に場内が暗転すると、すぐさま拍手と手拍子が自然発生していた。それからの約100分間は、まさしく音楽的な幸福感に満ち溢れた至福のひとときとなった。具体的な演奏曲目について、この場に書き記すことは控えておく。というのも、『ハニーバースト』の収録曲がふんだんに盛り込まれた演奏メニューが組まれることは誰もが想定していたはずであり、改めてこの場に曲名を列挙することは無意味だと思えるからだ。

しかも実際の演奏内容は、そうした想定をも超越したものだった。なんと『ハニーバースト』に収められていた全曲が、収録順通りに完全再現されたのである。ある意味それは“お約束”通りの展開ともいえるし、同作に愛着を持つ来場者たちには、序盤のうちにそれが読み切れてしまったかもしれない。ただ、それが興奮を半減させることはない。「次はあの曲が来るはずだ」と想像できていても、次から次へと楽曲が披露されるたびに高揚感は高まり続けていく。魅力的な楽曲ばかりが機能的に配置されたアルバムの曲順は、そのまま極上のセットリストになり得るのだということが、改めてその場で証明されていた。

しかもそこでショウが終わることはなく、ソロ・デビュー作にあたる『シークレッツ・オン・パレード』（2000年）や『スペリアー』（2008年）からの楽曲群がそれに続いた。まさに『ハニーバースト』をメインディッシュとしながらのフルコースである。しかも同作の完全再現が軸になっているとはいえ、インプロヴィゼーションにも富んだその演奏ぶりは、淡々としているようでありながら熱量の高いもので、演奏が続いていくにしたがって音量がどんどん上がっているのではないかと錯覚をおぼえるほどだった。

今回、ティムのまわりを固めているのは、彼のソロ・キャリアにおける長年のパートナーであるラース・スキャルベック（g）、昨年のディジー・ミズ・リジー来日公演にもサポート・ミュージシャンとして同行していたアナス・スティ・ムラー（key）をはじめとする、彼と強い信頼関係で結ばれたメンバーたち。昨今では、演奏がコンピュータにより支配されているかのようなライヴがロックの領域においてもまったくめずらしくなくなっているが、技術力の高い演奏家たちが各楽器本来の響きを大切しながら、楽器同士に会話させていくさまは見事というしかなかった。そうしたものに興奮を見出すことができるのも、音楽ファンの特権であるはずだ。

加えて、ティム自身の穏やかでありながらも芯のある歌声はいっそう説得力を増していたし、曲に応じてアコースティックとエレクトリックを弾き分けるギタリストとしての手腕についても、同様のことを感じさせられた。十代の頃から音楽活動に身を置いてきた彼は、去る7月で50歳になっているが、まさに音楽家として脂の乗り切った充実期にあることがうかがえる。

このツアーはこれから舞台を名古屋、川崎へと移しながら続いていく。『ハニーバースト』という作品を愛してきた人ほど深い楽しみを味わえるはずだが、このライヴがもたらす独特の高揚感と幸福感は、同作にまだ触れたことのない人たちにも間違いなく伝わるに違いないし、これを切っ掛けに改めて21年前に生まれた名盤の世界を探訪してみるのも一興ではないだろうか。心が疲れていると、誰かから不意にやさしい言葉を掛けられただけで涙があふれてくることが人にはあるものだと思う。この夜のライヴには、まさにそんなさりげない感動があった。しかも繊細なばかりではなく大胆な力強さ、ロック・バンドのライヴには不可欠であるはずのダイナミックスが感じられた。ヴィンテージの味わいと、モダンな感触とを同時に楽しむことができた。そうした至福のひとときを堪能できる好機を、あなたにも絶対に逸して欲しくない。

Tim Christensen
HONEYBURST 20TH ANNIVERSARY　JAPAN TOUR 2024

デンマークが誇る国民的ロック・バンド「ディジー・ミズ・リジー」のフロントマン、
天才メロディー・メーカーの「ティム・クリステンセン」が
ソロ・キャリアでの画期的なツアーで今秋に来日!!

＜公演内容＞
自身の主要作品と共に今秋、「HONEYBURST 20TH ANNIVERSARY 」となるティム・クリステンセンの待望の来日ツアーが決定。ツアー・タイトルの「ハニーバースト」は、2003年にリリースされたティム・クリステンセンのソロ作品の中でも彼の個性を強烈に押し出した、ロック・サウンドとアコーステック・ギターを中心とするメロディアスなサウンドで本国ナンバーワンヒットに輝いた最重要アルバム。リリース20周年を記念する今回のツアーは、「ハニーバースト」を中心とした、他の作品からの様々なハイライトで構成される。来日メンバーはティムのソロ・キャリアの長年のパートナー、ラース・スキャルベック(g)と昨年のディジー・ミズ・リジーでもキーボード奏者として来日を果たしたアンダース・スティッグ・モラー、そして、ベーシストとドラマーの2人のマス・ロック・ミュージシャンをリズム・セクションに迎えた強力な5人バンド編成となる。観客と共に自身のソロ・キャリアに新たなエネルギーを注ぐ自身の音楽活動のマイルストーン、渾身のライヴが期待される。
 

＜公演日程＞
大阪
2024年9月11日（水）梅田クラブクアトロ
OPEN: 18:00 / START: 19:00
オールスタンディング 前売り 9,800円（税込・ドリンク代別途）
主催：キョードー大阪 / 後援：FM802
お問合せ：キョードーインフォメーション 0570-200-888（11:00～18:00 ※日曜・祝日休業）

愛知
2024年9月12日（木）名古屋クラブクアトロ
OPEN: 18:00 / START: 19:00
オールスタンディング 前売り 9,800円（税込・ドリンク代別途）
主催：FM AICHI / サンデーフォークプロモーション
お問合せ：サンデーフォークプロモーション 052-320-9100（全日12:00～18:00）

神奈川
2024年9月14日（土）川崎・クラブチッタ
OPEN : 16:00 / START: 17:00
全席指定 前売 12,000円（税込・ドリンク代別途）
主催：チッタワークス / BAYFM78「POWER ROCK TODAY」
お問合せ：チッタワークス 044-276-8841（平日12:00～13:00/15:00～18:00）

神奈川
2024年9月15日（日）川崎・クラブチッタ
OPEN : 16:00 / START: 17:00
全席指定 前売 12,000円（税込・ドリンク代別途）
主催：チッタワークス / BAYFM78「POWER ROCK TODAY」
お問合せ：チッタワークス 044-276-8841（平日12:00～13:00/15:00～18:00）

招聘・企画制作：CITTA’WORKS　
協力：ソニー・ミュージックジャパンインターナショナル / シンコーミュージック・エンタテイメント / MUSIC LIFE CLUB

＜チケット発売情報＞
【オフィシャル最速先行受付（抽選制）】全公演共通　
4月7日（日）正午～4月21日（日）23:59
受付URL： https://w.pia.jp/t/timchristensen2024/

【SHOP店頭先行販売】※クラブチッタ公演のみ　
5月17日（金）～
・ディスクユニオン 新宿HEAVY METAL館　03-5363-9778
・ディスクユニオン お茶の水HR/HM館　03-3219-5781

【一般発売日】※全公演一斉発売
6月1日（土）10:00～　チケットぴあ、ローソンチケット、e＋

総合お問い合わせ：チッタワークス 044-276-8841（平日12:00～1300/15:00～18:00）

来日公演公式サイト： http://www.cittaworks.com/event/tim-christensen/