藤木昌生の密かな楽しみ Vol.8 ~ 気まぐれプレイリスト2

僕が思いつきで好きな曲をピックアップして適当なコメントを添える企画『気まぐれプレイリスト』の第2回目、行ってみましょう。

SIDE A
1. ROBBY VALENTINE ”No Turning Back” → Spotifyで聴く
まあ好き嫌いは分かれるアーティストかもしれないし、色々と揶揄されることもあるかもしれないけど、凄いソングライターだと思いますよ。4分半ほどの中にこれほど大仰で叙情的でキャッチーな要素を詰め込んでるのが最高。プロダクションも凝ってるので、ぜひ良いオーディオ環境or良いヘッフォンで聴いていただければと。
 
2. MASTEDON ”When It All Comes Down” → Spotifyで聴く
元KANSASのジョン・エレファンテ<vo>が結成したバンドの2nd「LOFCAUDIO」の中でも頭抜けて素晴らしい曲。サビのメロディ展開は何度聴いても胸キュンです。当時は彼が兄弟のディノ・エレファンテと経営していた『Pakaderm Records』のアルバムをレーベル買いしたりしてたな~。最近再発された「LOFCAUDIO」は音が変な風になってるという噂だけど…?
 
3. EMIR HOT ”Skies And Oceans” → Spotifyで聴く
ボスニア・ヘルツェゴヴィナ出身のエミール・ホット<g>のデビュー・アルバム「SEVDAH METAL」からの曲。元ROYAL HUNTのジョン・ウェスト<vo>と元RAGEのマイク・テラーナ<ds>が参加してるアルバムだったので多少話題になったかな。ネオクラシカル+ちょっぴり民族音楽要素という感じの音楽性だけど、この疾走ナンバーが一番判りやすくて即効性があると思う。喉の手術をした後のジョン・ウェストの声は昔とは明らかに違ってますね。
 
4. RICHARD MARX ”One More Time” → Spotifyで聴く
リチャード・マークスと言えば、メタル・ファンにとっては「VIXENに曲を提供してた人」かな? シンガー・ソングライターとして大成功してる人だけど、メロディック・ロック好きなら要チェックのアーティストだと思う。この曲は彼が最愛の家族を失った時に書いたものだそうで、メロディも歌詞も哀しく美しい。そして、本人の圧倒的な歌の上手さがそれに拍車をかけて、五臓六腑に染みわたる絶品のバラードになっている。
 
5. JOSHUA ”Heart Full Of Soul” → Spotifyで聴く
ジョシュア・ペラヒア<g>率いるバンドの2nd「SURRENDER」からの曲。YARDBIRDSのカヴァー曲で、後追いでオリジナルを聴いた時、よくここまでカッコいいヴァージョンに仕上げたな~と感心しましたね。アレンジしたジョシュアも凄いけど、立役者は何と言ってもジェフ・フェンホルト<vo>。あのBLACK SABBATHの「SEVENTH STAR」のデモ制作に参加してたシンガーとしても有名だけど、彼の超絶歌唱力があってこその曲だと思う。なお、「SURRENDER」は名義がJOSHUAだったりJOSHUA PERAHIAだったり、ジャケが4種類くらいあったり、音もオリジナルVer.とリミックスVer.があったりで紛らわしい作品です。(笑)
 

SIDE B

1. WHITE WOLF ”Night Rider” → Spotifyで聴く
カナディアン・メタルの隠れた名バンド。1st「STANDING ALONE」の中でも一際キャッチーなナンバー。ネズミだかカエルだかわからんジャケ(ホワイト・ウルフだからたぶん狼なんでしょう)のダメさ加減からは想像もできない美味なアルバムでした。当時の日本盤アナログの星子誠一さんのライナーも最高(笑)なので、マニアは探してみてください。僕は2ndアルバムで曲が一気につまんなくなったと思うんだけど、周囲には2nd支持派が結構いるんだよなぁ。BURRN!のレビューで伊藤さんが高得点付けてたからか?(笑)
 
2. VON GROOVE ”House Of Dreams” → Spotifyで聴く
これもカナダ産ですね。彼らのセルフ・タイトルのデビュー作の中でも出色のナンバー。1992年当時、会社近くのディスクユニオンに行くたび、このデビュー作の輸入盤を見て、買おうかどうか迷ってたんだけど(ジャケの表裏を見ても音楽性が想像できなかった)、そうこうするうちにアルファ・レコードから国内盤が出ることになって、試聴用カセットを聴いたら「なんだ、早く買っときゃ良かったじゃん」となったという…。
 
3. NOCTURNAL RITES ”Eye Of The Demon” → Spotifyで聴く
彼らの2nd「TALES OF MYTERY AND IMAGINATION」からの曲。当時、トイズファクトリーの担当者から「今度うちでこのバンドと契約しました。まだまだ甘ちゃんなので、もっと作り直してこいと言ってあります」とこのアルバムのラフ音源を聴かせてもらったんだけど、「いや、曲は1stより格段に良くなってるので、あまり手を加えない方がいいんじゃないすか?」と答えた覚えがある。次作が彼らにとってある意味”決定盤”になるわけだけど、この2ndの時点ですでにクサメロ・センスは炸裂してると思う。プロダクションのせいでイモに聞こえるかもしれないけど。
 
4. BAD HABIT ”When The Sun Goes Down” → Spotifyで聴く
北欧ハード・ポップの傑作の1つ「ADULT ORIENTATION」からの曲。朗らか&爽やかなサビ始まりの曲で、ハッピー系の曲か?と思わせておきながら、ヴァースで一気に哀愁全開になるところがたまりません。これほど才能豊かなバンドが一部のメロハー・ファンから支持を得ているだけ、という現実が何とも歯がゆいですね。才能があれば売れるわけじゃない、良い作品を作れば売れるわけじゃない、というのを体現してるバンドじゃないかと。
 
5. LOUDNESS ”Dream Fantasy” → Spotifyで聴く
僕が「LOUDNESSの凄さ・カッコ良さが一発で伝わる曲を選んでくれ」と言われたら、迷わずこの曲を選びますね。それぐらいヘヴィ・メタルの素晴らしさが詰め込まれた曲じゃないかと。今となっては音質が良いとは言えないし、樋口宗孝のドラミングが不明瞭な部分も結構あるので、リミックスしてくれたら嬉しいんだけど。
 

★上記10曲がまとまったプレイリストは → Spotifyで聴く

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