METALLICAによるオーケストレーションとの融合と激突『メタリカ&サンフランシスコ交響楽団:S&M2』

METALLICAとオーケストラの融合と激突、初回は今から20年前の1999年4月、カリフォルニアのバークリーで行われた。話を持ちかけたのは“Nothing Else Matters”のアレンジに関わったマイケル・ケイメン(故人)だった。曲の準備を進めていくうちに、“これは面白い”と感じた彼らは、この模様を録音したのである。

そんなわけでMETALLICAは2019年9月6日と8日に、ライヴ作品『S&M』の20周年を記念し、サンフランシスコ交響楽団と共演したコンサート<Metallica & San Francisco Symphony: S&M2>を、サンフランシスコに新しく設立された多目的アリーナ、チェイス・センターのオープン記念イベントとして開催した。『メタリカ&サンフランシスコ交響楽団:S&M2)』はこのコンサートの模様を収めた映像作品で、10月9日に世界中の映画館で一夜限りの上映イベントが行われた。音楽監督は、米国のクラシック音楽界を担ってきた鬼才、サンフランシスコ交響楽団の音楽監督マイケル・ティルソン・トーマスが務めた。

20年前のS&Mは、楽曲の持つ壮大なスケールの魅力を増幅させることに成功した名演だったと言えるだろう。あの時点でMETALLICA楽曲とクラシックの親和性は証明されていたけれども、おそらくあのアルバムを聴いて育ったような若いプレーヤーも多く参加しているはずで、融合の度合いはさらに高まったと感じられた。

冒頭の“The Ecstasy of Gold”からしてもう鳥肌が立つ。あの曲がオーケストラで再現され、“The Call of Ktulu”から開始するという、20年前と同じ流れには涙するしかない。前半後半と二部構成となっており、前半は最新作からの“Moth Into Flame”の疾走感が特に素晴らしかった。

後半もジェームズが独唱する“The Unforgiven III”、サンフランシスコ交響楽団のベーシストによる“(Anesthesia) Pulling Teeth”等々見どころも多く、最後の最後までスクリーンに引き込まれっぱなし。あっという間の出来事であった。

やはりMETALLICAは大音量で体験したい。「いつどこで観てもMETALLICAは最高」と言ったのは伊藤政則氏であったと思うのだが、なるほど、こういうことなのかとあらためて認識した次第。映画館で観てもやはり最高だったのである。チャンスはまだあるので未見の方は是非。
アンコール上映館

新宿ピカデリー 10/29(火)

MOVIX昭島 11/1(金)〜11/7(木)

MOVIX亀有 11/1(金)

MOVIX三郷 10/30(水)〜11/7(木)

MOVIX伊勢崎 11/6(水)

MOVIX柏の葉 11/5(火)

MOVIXつくば 10/31(木)

神戸国際松竹 11/1(金)〜11/7(木)

ミッドランドスクエアシネマ 11/5(火)〜11/7(木)

MOVIX日吉津 10/30(水)、10/31(木)

詳細はこちら。
https://eigakan.org/theaterpage/schedule.php?t=sandm2
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