白と黒の衝撃!ノーベル平和センターにブラックなVREID

Overseas News
2020年4月7日、ノルウェーのノーベル平和センターによる企画<Songs That Changed the World>の依頼を受けてブラッケンロール・バンドVREIDが“表現の自由”をテーマに独自の解釈でカバー曲を演奏する。
<Inferno Metal Festival>VREIDノーベル平和センター(Nobel Peace Center)

この3つの単語は上手くあなたの頭の中で繋がっただろうか。

<Inferno Metal Festival>VREIDはわかる。ノルウェーのメタル・フェスティバルとノルウェーのメタル・バンドだからだ。

まず、VREIDとは、WINDIRのメンバーたちが新たに2004年に結成したノルウェーのブラッケンロール・バンド。これまで8枚のアルバムをリリースしている。なお、WINDIRは90年代中期から活動していたフォーク/ヴァイキング/ブラック・メタルだったが、2004年にフロントマンが吹雪に巻き込まれ低体温症で亡くなったことから解散となった。

<Inferno Metal Festival>は、 BORKNAGARのギタリストJens Fredrik Rylandが立ち上げ、2001年からノルウェーのオスロで毎年開催されているメタル・フェスティバル。2020年は4月9日から12日かけて開催される。今回の主な出演バンドはAMORPHISIHSAHNKAMPFARGORGOROTHVENOMMURDUKKREATORMAYHEM、そして今回話しの中心となるVREID

この2つは十分に関連性があるが、ノーベル平和センターとはどう繋がるのだろうか。

ノーベル平和センターはオスロにあり、オスロはノーベル平和賞の授賞式が行われる都市だ。センターでは、様々な展示が行われており、人権、戦争、平和、紛争解決などに関する知識、理解、考察、議論を促す場となっている。2017年には広島、長崎の被爆資料も展示された。

すべてのロケーションがノルウェーであることはわかったが、まだ釈然としないだろう。しかし、この簡単な予備知識があれば問題はない。

12月下旬。

VREIDは、ノーベル平和センター<Inferno Metal Festival>によるプロジェクト、<Songs That Changed the World>への参加を発表した。

バンドは“表現の自由”についての歌を解釈してカバーするように依頼されており、2020年4月7日にノーベル平和センターでその曲とVREIDの曲も合わせて披露する予定。

実は、ノーベル平和センターが抱えていた問題のひとつに、若い世代の来館者が少ないというものがあった。

そこで、立ち上げられた企画が<Songs That Changed the World>だ。時として音楽は世界を変えることもあり、重要な歴史的出来事の象徴なっている。そこで、ノルウェーの刺激的なアーティストたちに社会へ影響を与えた歌を彼らなりに解釈させて演奏させることにしたというわけだ。

そして今回VREIDに与えられた課題が“表現の自由”なのである。

<Songs That Changed the World>は2018年の春に開始され、これまでに、女性R&BシンガーAMANDA DELARA、年間最優秀アーティストに2度ノミネートされた女性エレクトロ・ポップのBENDIK、ノルウェー最高のライブ・バンドと呼ばれるパンク・ロックHONNINGBARNA、女性ラッパーMYRAなどが参加してきた。

そして、イベント参加者の97%がこの企画に満足し、ノーベル平和センター対して以前よりも好印象を持ったという結果を収めているのだとか。

Toril Roksethノーベル平和センター
「ノーベル平和センターは、文化的なイベントに参加するオスロの観光客に貢献するのはもちろんのこと、この町にあるものも体験できるようにしたいと考えています。<Inferno Metal Festival>との協力により、私たちはこの種の音楽のための新しいアリーナを提供すると同時に、音楽は単なるエンターテイメント以上のものであることを表現します。音楽は世界を変えることができます」

Jarle Hváll KvåleVREIDのベーシスト)
「我々はVREIDというバンドでいつも新しい挑戦をしてきた。<Inferno Metal Festival>ノーベル平和センターが“Songs That Changed the World(世界を変えた歌)”の解釈を問うてきた時、ものすごい興奮をもってこの課題に取り組んだ。言論の自由に関することはロックの歴史が始まった当初からあり、今日でも同様に重要な課題である。60年代、ロックンロールが新しくて反抗的な存在であった頃から多くの変化があったが、今日でも言論の自由は物議を醸し、議論され続けている。おそらく世界は60年以上も停滞したままなのではないだろうか。我々はこのような機会を設けてもらったことに感謝している。素晴らしい曲が多数存在するロックの歴史を掘り下げ、4月にノーベル平和センターで演奏することを楽しみにしています」