BLINDMAN 「SURVIVE TO REACH FOR THE SKY」ツアー・ファイナル・ワンマン・ライブ レポート

Live Reports
通算10枚目となるアルバム「REACH FOR THE SKY」をリリース、アルバム・デビュー20周年のアニバーサリー・イヤーとなる2018年のファイナルを飾る東京・目黒鹿鳴館でのワンマン・ライブの模様をレポート!

アルバム・デビュー20周年のアニバーサリー・イヤーとなる2018年、通算10枚目となるアルバム「REACH FOR THE SKY」をリリースしてレコ発ワンマン・ライブを名古屋、大阪と行ってきた重鎮メロディック・ハードロック・バンドBLINDMAN。そのツアー・ファイナルとなった12月23日、東京の老舗ライブ・ハウス鹿鳴館で行われたワンマン・ライブに足を運んだ。
Ray<vo>

Ray<vo>


開演予定時間を10分程過ぎた頃に場内暗転、荘厳なSEが流れスモークが立ち込めるステージに實成峻<ds>、戸田達也<b>、松井博樹<key>、そしてMr.BLINDMANのリーダー中村達也<g>が登場。熱心なファンからのBLINDMANコールを受けて最後にRay<vo>が始めるぜとばかりに右手を上げながら登場、眩しいライトの中で70年代ハードロック風味ある“Now Or Never”がスタート。ヘヴィなハモンド・オルガンを奏でる松井は時に手を叩きファンを煽り、サビではファンも一緒に盛り上がり掴みはOK。ギター・ソロではひときわ大きな歓声があがり、ヘイヘイとバンドを後押しする。曲はそのままシンバル・カウントから“Rising Sun”へと続いていき、Rayは場内のファンを煽る。メロディの中にもヘヴィネスをミックスさせた曲で、ギター・ソロからキーボード・ソロへの流れが実にスリリング。「目黒最高です。BLINDMANのワンマン・ライブにようこそ!」とRayが歓迎の言葉を口にする。「我々も凄く(東京のライブを)楽しみにしていました。最後までガンガンに盛り上がっていきましょう!」と言うと更に大きな拍手が沸き上がる。「新しいところからいってみようか」とRayのMCを合図に中村から放たれたメロディは最新作「REACH FOR THE SKY」のオープニングを飾る“Strangers In The Night”。力強さあるミドル・ナンバーでRayの歌唱は渋みと哀愁を感じさせる。そしてそれに負けじとジョン・サイクスを思わせる中村の哀愁のギター・ソロも背中をゾクゾクさせる。一言「サンキュー」の後にアップ・テンポで彼らの楽曲の中では激しめの“Way To The Hill”へと流れていく。實成のパワフルなドラミングが際立つ曲。Rayは先程とは逆にタフな面を見せ、フロアからは歓声が上がる。それを見ながらRayと戸田は顔を見合わせ、楽しそうな笑みを浮かべる。大歓声の中、ショウはほんのりとダークな香りを漂わせるギターに導かれヘヴィな“The End Of My Dream”と続いていく。メロディとウネリが混ざり合い、アクションが大きめで情感タップリにその渦に交じっていくRayのヴォーカル、ボトムを支える實成と戸田のリズム隊、そして心地よさそうに身を任せるファン、眩しいライトの中で曲はクライマックスを迎える。
中村達也&lt;g&gt;

中村達也<g>


再び感謝の言葉と現体制で最高の音楽として「REACH FOR THE SKY」を結晶させたとRayは口にする。「まだまだBLINDMANは進化している」と言うとファンからは大きな拍手と歓声が上がる。そして、そのニュー・アルバムからと言うと“Roll The Dice”が飛び出す。ノリノリのロックンロール・ナンバーで、松井は鍵盤を操りながら大きく手を上げフロアを煽る。新曲もかなり浸透している様でファンの反応もかなり良い。ファンの歓声を打ち破る様な激しい實成のドラミングからスピーディーな“Survive”が始まる。ヘッドバンギングに相応しいナンバーで、当然激しく首を振っているファンも多くかなりの盛り上がり。「今日はワンマンだからニュー・アルバムからタップリとお届けしようと思います」と告げ、そのアルバムの中で異色の曲とRayが言ったのを合図に始まったのは60’s女性ヴォーカル・グループTHE CRYSTALSのヒット曲“Da Doo Ron Ron”(日本では「ハイ・ロン・ロン」の曲名で知られている)、それまでの彼らの路線を考えるとドゥー・ワップ調でキャッチーなこの曲は異色ではあるが、ライブでは良いアクセントになっている。時期的にもクリスマス、街の陽気な雰囲気にこのパーティ・ソングはピッタリ、Rayの新たな魅力も引き出している。それまで黙々とプレイしていた戸田も楽しそうに舌を出し、軽くジャンプも決める。そのままこれまたアップテンポでノリの良いロック・ナンバー“Why Did You Come Back?”に流れていく。Rayの言葉に導かれ、泣き泣きのソロを決める中村。「カモン!」と煽りファンと一緒にサビを合唱、そのままドラム・ソロに突入、ファンは拍手と歓声で後押し。そんなファンの反応にニコッと笑う實成。眩しいライトの中でドラム・ソロが終わり、再びステージにメンバーが揃い「首、振っていこうぜ!」とプレイされたのは“Blazing Crisis”。アグレッシブな曲調に合わせて力強い拳がフロアから振り上げらる。勿論、激しく首を振っているファンもいる。それに続く“Angels Ladder”は松井のメロウなキーボードに導かれ、しっとりと聴かせるバラード調の曲。中村の泣きのギター・ソロが心の奥にまで染み入っていく。曲が終わり「サンキュー」の声に、引き込まれていたファンは現実に戻り拍手が会場を包む。

戸田達也&lt;b&gt;

戸田達也<b>


今回のアルバムはこの5人で作ってライブ感が出ているとRayが述べると会場からその通りと拍手が大きくなる。そしてRayに振られ中村が口を開く。まずは来場してくれたファンに感謝の言葉を述べると「良いアルバムを作ったという自負はあったので本当によかったとシミジミと思います」とアルバムのことを述べると大きな拍手が沸き起こり、「…どれ位売り上げが」と冗談を言うと笑いも起き、後半はカミカミ。「東京の人間にそんなもん(笑い)を期待するな。着地点分からなくなったじゃないか」と更に和やかな感じが続く。「ワンマンですからたっぷりお届けしますよ。ガンガン乗れる曲行くぞ!」と始まったのはドライブ感溢れる“Turning Back”。ヘイヘイとファンの歓声に、嬉しそうな表情を見せるメンバー。松井のハモンド・オルガンが場内に広がっていき、それに情感たっぷりなギターが被さり中村の見せ場となるソロ・タイムとなった。そして松井のピアノに続いてずっしりとしたイントロから抒情的な“The Tears Of God”へと続く。力強さと陰が入り混じるBLINDMANらしい哀愁の楽曲と言える。静かに“Blue Moon”が始まると曲名に合わせたかの様にステージを照らすライトはブルー一色に代わる。ムーディーでアダルト感たっぷりのジャジーな曲。これも異色な曲なのかもしれないが、しっかりとライブの中でBLINDMANの曲として溶け込んでいる。色々な表情を見せる「REACH FOR THE SKY」をある意味象徴しているのかもしれない。先にRayが進化していると言っていたが、それがここにきてグッと重みを増す。
實成峻&lt;ds&gt;

實成峻<ds>


しっとりとした曲が続いた後は一転激しいタイトル曲“Reach For The Sky”が始まり、再びファンは拳を突き上げ一緒になって歌っている。そんなファンのハートを掴む感じで何度も何度も手を伸ばし、サビでは伸びのあるボーカルを聴かせるRay。曲が終わるとこれからも大事にしていきたいと「REACH FOR THE SKY」への愛情を述べ後半戦に突入、ノリノリの懐かしいBLINDMANの名曲と紹介されたのは“The Touch Of Gray”。松井のハモンド・オルガンが暴れるDEEP PURPLEやRAINBOWエキス・タップリのハード・ロック・ナンバーにファンは酔いしれ体を揺らしている。曲の終わりには手応え十分とばかりのRayのガッツ・ポーズで終わると、次は再びしっとりとしたバラード・タイムで“Being Human”の美しい調べが会場の隅々まで優しく広がっていく。オリジナルは前任ヴォーカルの高谷学時代の楽曲であるが、Rayは自分のものとして体をフルに使い魂を絞り出す様に歌っている。そして中村のギターは気高く美しく、聴いていると魂を抜かれる様な感動が襲ってくる。眩しいステージ・ライトの中にメンバーのシルエットだけが残され曲が終わると、感動の拍手が沸き起こる。力強くエモーショナルな“...In The Dark”でBLINDMANの世界に入り込み、拍手が自然と沸き起こる。「ありがとうございます。ラスト・ソング行くぞ!用意はいいですか!!ついて来いよ!!!」とファンを煽り始まったのは“Running Wild”、ヘイヘイと序盤から腕を振り上げファンもバンドも盛り上がる。殆ど表情を変えない戸田だが、フロアを見渡し楽しいぜとベースの弦を弾き、中村のギター・ソロの後ろではRayと背中合わせでプレイするシーンも。ファンの拍手と歓声を背にステージからメンバーが消えていった。
松井博樹&lt;key&gt;

松井博樹<key>


彼らをステージに呼び戻す拍手とBLINDMANコールを受けてメンバーが再び姿を現す。ポーカーフェイスの戸田をいじり、和やかなMCと雰囲気の中、来場してくれたファンに温かい言葉と感謝を述べる。「新しい歴史はここから始まった」と現体制になってからリリースされた「TO THE LIGHT」からタイトル曲“To The Light”がコールされる。80年代後期のWHITESNAKEのゴージャスさとメロディアスさがミックスした様なBLINDMANでしか作り上げられない楽曲に再びファンは彼らの世界に引き込まれる。珍しくメロイック・サインを作りフロアに向けるRayが力強くサビを歌い上げる。そしてスピーディーな“Waiting For The Day”と最後に向けて突っ走っていく。来場しているファンの全ての顔を見る様に最後の感謝の言葉と「より良いロック、良いライブを目指して頑張っていきます!」とファンへの誓いとも思える言葉を述べて、BLINDMANの2018年、そしてアルバム・デビュー20周年を締めくくる曲となったのは“Living A Lie”。歓声や拍手で曲は最後の盛り上がりを見せる。この日一番の拍手とBLINDMANコールの中、カーテンコールで深々と頭を下げるメンバー、彼らの今までとこれからがクロスしたBLINDMAN珠玉の2時間半ステージはこうして終了となった。
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2018年12月23日@目黒鹿鳴館
SETLIST

1.Now Or Never
2.Rising Sun
3.Strangers In The Night
4.The Way To The Hill
5.The End Of My Dream
6.Roll The Dice
7.Survive
8.Da Doo Ron Ron
9.Why Did You Come Back?~Drum Solo
10.Blazing Crisis
11.Angels Ladder
12.Turning Back~Guitar Solo
13.The Tears Of God
14.Blue Moon
15.Reach For The Sky
16.The Touch Of Gray
17.Being Human
18....In The Dark
19.Running Wild

Encore
20.To The Light
21.Waiting For The Day
22.Living A Lie

TEXT by 別府“VEPPY”伸朗
PHOTO by Tomo