夏のメロディック・メタル/パワー・メタルの祭典『Evoken Fest 2019』8月30日@渋谷 duo MUSIC EXCHANGE

Live Reports
夏のメロディック・メタル/パワー・メタルの祭典『Evoken Fest 2019』。その初日となる8月30日(金)の渋谷 duo Music Exchangeでの公演のレポート。

23年ぶりの再来日公演 GRAVE DIGGERが貫録のパフォーマンス


トリ前に登場は23年ぶりの来日となるドイツの大ベテラン正統派メタル・バンドGRAVE DIGGER。80年代から活躍していることもあってか、ライブ前にはフロアのファン層が入れ替わった感もあった。壮大なSEが流れると待ってましたといった歓声と拍手が沸き起こり、ステージには彼らのイメージ・キャラクターと言っても過言ではない死神リーパーが姿を現す。SEにサイレンの音が被さるとパッチGジャンで武装した長身のクリス・ボルテンダール<vo>がステージに登場、「準備はいいか!」と何度も吠える。ズッシリとしたミドルテンポの“Healed By Metal”でショウはスタート。クリスはステージ際でファンに噛みつく様にシャウトし、硬派なヘヴィ・メタルは自然と握る拳に力が入る。

曲が終わるとファンは23年待ち続けた思いをぶつける様な大歓声でバンドを迎える。そんなフロアの大歓声に耳に手をやり「調子はどうだい?」とまんざらでもない表情を浮かべ「真のジャーマン・ヘヴィ・メタルを楽しんでくれ!」と煽ってからアクセル・リット<g>の白黒ストライプ・ギターが刻んだのは“Lionheart”のリフ、勇壮なメロディをまといながら疾走していくこの曲ではヘッドバンギングにエアギターと盛り上がるフロア。勇壮なコーラスでは場内一体となり、哀愁を滲ませるソロを弾いたアクセルは曲の終わりに宙を蹴り上げる。
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コッテリとした重量級ナンバー“The Clans Will Rise Again”、ケルト調のイントロからスピード・アップしていく“Highland Farewell”と熱は下がることなく盛り上がっていく。「時代をさかのぼって」と告げて始まったのはステージを赤く染めたメタリックな“The Dark of the Sun”で、曲の途中では崩れ落ちるように跪きアクセルはソロを弾く。起承転結のメリハリが利いてジワリジワリと盛り上がっていく“Circle of Witches”でステージから降りて最前列のファンとハイタッチしながらのパフォーマンスで盛り上げる。

「王様についての有名な曲だ」と告げるとそこかしこであの曲かと次々よその曲名が口に出される。勇壮なメロディで切り込んでいく“Excalibur”が始まると、曲に合わせて誇らしげに拳を挙げるファンに流れるようなギター・ソロが更に熱狂を煽る。曲終わりにはこの日一番と思えるGRAVE DIGGERコールが起こる中、クリスはメンバー紹介する。静かに“Rebellion (The Clans Are Marching)”のリフが刻まれると歓声が上がり自然と大きな拍手へと流れ、クリスのアカペラ・ヴォーカルが続いていく。次第にファンの声の方が大きくなり、それが頂点に達するとゴリゴリとしたメタル然とした本編へと突入、グッと圧も高まっていく。
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途中のバグパイプパートでは先ほどのリーパーがバグパイプと共に登場してファンの目を楽しませる。「もう1曲聴きたいか?」と始まったのは彼らのアンセムとも言える“Heavy Metal Breakdown”で、それまでの曲と表情が違い80年代の正統派色強い楽曲に古くからの彼らのファンと思われる人たちが大きな声を上げる。サビでは勿論拳を振り上げ、声高らかに叫ぶ。大股を広が歌うクリスの下では座り込みギターを弾くアクセル、そして寝そべりながらギター・ソロで見せ場を作っていく。一度曲が終わったと思わせ、コール&レスポンスで場内にガソリンを注ぎ込んでからもう一度盛り上がりを見せてショウはエンディングを迎えた。
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長い歴史のあるバンドなのであれこれ聴きたい曲もあり過ぎるのだが、限られた時間の中ではベストと言えるセレクトだったのではないだろうか。次は23年も待たせることなく再来日公演を望みたい。ヘヴィ・メタルのカタルシスに溢れた素晴らしいショウだった。
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●GRAVE DIGGER 2019年8月30日@渋谷 duo Music Exchange

01.Healed By Metal
02.Lionheart
03.The Clans Will Rise Again
04.Highland Farewell
05.The Dark Of The Sun
06.Circle Of Witches
07.Excalibur
08.Rebellion(The Clans Are Marching)
09.Heavy Metal Breakdown

GRAVE DIGGERからBurrn! onlineご覧の皆様へメッセージ

23年振りの来日公演を行ったGRAVE DIGGERからメッセージ

激しく楽しくALESTORMが『Evoken Fest 2019』初日の夜を燃え上がらせる


上手に設置された大きなアヒルの風船人形待ちで予定よりも遅れてのスタートとなったが、コミカルなSEが流れるとガラっと場内の雰囲気が変わる。陽気でファストな“Keelhauled”が始まると掴みはOKといった感じで盛り上がり、この日初と思われるモッシュも発生する。「コンバンワ、トーキョー!」と彼らのテーマ・ソングとも言える雄々しい“Alestorm”が始まるとバンドとファンのシンクロ率が高まり、「もっと声を上げろ!」とクリストファー・ボウズ<vo,key>が高らかに叫ぶ。

「ビールの歌だ!」と“The Sunk'n Norwegian”が始まると、場内は海外のビアガーデンに迷い込んだと錯覚させる様な陽気な空気に包まれ、エリオット・ヴァーノン<key>はグイっとビールを飲み干し鍵盤を操る。場内の雰囲気にモッシュも肩を組んでのものに変形していた。サビでは勿論「One More Drink!」と酔っ払い讃歌を声高らかに叫ぶ。続く“The Quest”ではそれまでの陽気な雰囲気を引き締めシリアスに勇ましく疾走していく。ギャレス・マードック<b>は足を大きく広げベースを操っている。エリオットのキーボード・ソロにも耳を奪われ、ラストはクリストファーがジャンプを決めてファンの喝采を浴びる。
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「スロウな曲は好きか?」と始まったのはドラマチックな“Nancy the Tavern Wench”では陽気なだけでない彼らの別の面を見せる。船のオールを漕ぐようなアクション (船漕ぎモッシュとかヴァイキング・モッシュとか海外では言われているらしい)で盛り上がっているファンも少なくない。そこから秒殺ナンバーの“Rumpelkombo”にメドレー式に流れ〆るところもかなりニクイ流れだ。

「戦いの準備はいいか?」とフォーク調で戦いを鼓舞するかの如き“1741 (The Battle of Cartagena)”ではもっと来いよとばかり胸を大きく叩くクリストファーがフロアを高揚させる。続く酔いどれソングは曲名もズバリの“Hangover”はタイオ・クルーズのカヴァーで、アゲアゲな原曲を更に陽気に盛り上げていく。ステージにはゲストでアコースティック・ギター奏者やサメのマスクを被った男が登場、後者はラップ調のヴォーカルを披露したと思ったらメンバーに噛みついたりとお祭りイメージを強めていた。彼らのクラシックであり正統派パワー/スラッシュ・メタル調の“Black Sails at Midnight”でアクセントを入れ、「ALESTORMとパーティしようぜ!」と“Mexico”で再びファンを躍らせ、最後にクリストファーが投げキッス。そんなステージには止むことのなく声援が飛んでいく。
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“Bar ünd Imbiss”では会場一体となりサビに合わせて宙に突き上げられた手が大きく右に左に揺れるシーンでは胸を熱くさせられた。本編ラストとなったのは“Captain Morgan's Revenge”で、クリストファーは「頭を振れ!」と硬派な曲に合わせて自ら頭を大きく振り煽っていく。曲が一度ブレイクすると、口に人差し指を当て場内を静かにさせる。そして「皆、飛べ!」と大ジャンプ大会で盛り上げていた。
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これで終わりじゃないとアンコールを求める歓声と拍手の中、メンバー紹介と共にステージに姿を現すALESTORMの面々。重厚感のあるリフと酔いどれ歌詞の対比がユニークな“Drink”がアンコールの1曲目、ステージではメンバーが楽しそうに激しく動き回り、クリストファーとマーテ・オドール<g>顔を見合わせてくるくると回り拳を振り上げて「ドリンク!ドリンク!」と叫んでいる。楽しい時間もあっという間でラストはルーズなノリでファンな雰囲気タップリな“Fucked With an Anchor”で、ファンもバンドも楽しく中指突き立て陽気に騒ぎ、最後に「ファックユー、ジャパン!」でパーティ・ナイトを締めくくった。
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●ALESTORM 2019年8月30日@渋谷 duo Music Exchange

01.Keelhauled
02.Alestorm
03.The Sunk'n Norwegian
04.The Quest
05.Nancy the Tavern Wench
06.Rumpelkombo
07.1741 (The Battle of Cartagena)
08.Hangover (Taio Cruz cover)
09.Black Sails at Midnight
10.Mexico
11.Bar ünd Imbiss
12.Captain Morgan's Revenge

Encore
13.Drink
14.Fucked With an Anchor

ALESTORMからBurrn! onlineご覧の皆様へメッセージ


時間だけ見れば長丁場のイベントであったが、出演バンドのバラエティ豊かさ、そしてそのどれもが好パフォーマンスだったこともあって、終わってみればあっという間に感じたEvoken Fest 2019の初日であった。

EXTRA公演となった9月1日の吉祥寺Club SEATA 公演へ続く。
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