DOOM新メンバーお披露目ライブ『It's Real... An Impossibility vol.002』@新宿WILDSIDE TOKYO

Live Reports
DOOMの新ベーシスト「アベ ユキヤ」お披露目となるライブ「It's Real... An Impossibility vol.002」が行われた8月12日の新宿WILDSIDE TOKYOのレポート。

DOOMの新ベーシスト「アベ ユキヤ」の初ステージとなる「It's Real... An Impossibility vol.002」が8月12日新宿WILDSIDE TOKYOにて行われた。共演はDOOMと共に日本のスラッシュ・メタル創世記からシーンで戦っているJURASSIC JADEにRIVERGE。会場は完全SOLD OUTで、この日のイベントを楽しみにしていたファンが詰めかけ暑い夏の日を更にアツイものとしていた。
この日の来場者には新編成でリ・レコーディングされた“No Free”が収録された非売品CDシングルがプレゼントされた。
“No Free”非売品CDシングル

“No Free”非売品CDシングル

トップ・バッターは大阪のRIVERGE


この日のトップ・バッターを務めたのは大阪からやってきたRIVERGE。
ステージに彼らが登場すると彼らを知るファンから少し動揺が走る。ベーシストのISHIKAWAの姿が見えず、本来NASU<g>と共にツイン・ギターを担っていたTANAKA<g>がベースを弾いていたからだ。ステージではお馴染みの楽曲を畳みかけていたが、MCでNAKAMURA<vo>の口からISHIKAWAの脱退が告げられると、彼らのファンから驚きの声が上がる。
ファンの間にショックが走る中、RIVERGEはステージを観ろとばかりに曲を畳みかけ、メンバーはアグレッシブなパフォーマンスでファンを引き付けていく。
メンバー脱退のショックが少し和らいだ頃、NAKAMURAは「今日出演のバンドは皆昔は顔が白かったんだ」と空気を和ませ、“Slavish Charge”や“Till I Die”といったRIVERGEクラシックを叩きつけステージを去った。
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RIVERGE

RIVERGE


8月12日 RIVERGE SETLIST@新宿WILDSIDE TOKYO
01.A&a
02.Cutting Edge
03.Hungry Child
04.Damned World
05.Stand In Fear Of Nothing
06.Faith To Nothing
07.Ready To Dive
08.War Dance
09.Monster Die
10.Slavish Charge
11.Thought Free
12.Till I Die
RIVERGE

RIVERGE

2番手には来年結成35周年を迎えるJURASSIC JADEが登場


来年結成35周年を迎えるJURASSIC JADEがSEと共に姿を現すとピリッとした空気が会場に流れる。HIZUMI<vo>はその空気感を楽しむ様な感じでダンスを披露しながらステージに登場する。
オープニングの“Hemiplegia”から生々しいJURASSIC JADEの世界が展開されていく。自らの傷口と対峙するような痛さもある唯我独尊の世界であるが、同時にステージから神々しい光も放っている。やはりJURASSIC JADEは今もアンダーグラウンド・シーンのカリスマだなと再認識させられた。
ステージ中央でHIZUMIが生々しい叫びを突き刺す両翼ではNOB<g>とWATANABE<b>が弦楽器を操り、ステージ後方ではHAYA<ds>がバンドの心臓鼓動の如くビートを叩き出している。
多くのファンが驚いたであろう“天安門上太阻升”に久しぶりとも思える“”“香港庭園”他、全10曲のステージは少し短くも感じさせるものだった。
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JURASSIC JADE

JURASSIC JADE


8月12日 JURASSIC JADE SETLIST@新宿WILDSIDE TOKYO
01.Hemiplegia
02.The only song, The last song
03.天安門上太阻升 (Tenanmon Shang Taiyang Sheng)
04.この日が来るのを待っていた
05.香港庭園
06.そこから
07.ベースマンは死なず
08.触れてはいけない
09.ドク・ユメ・スペルマ
10.恋するアトミックボーイ
JURASSIC JADE

JURASSIC JADE

新メンバーを迎えたDOOMがステージに登場


背中に流れる汗を感じながらDOOMの登場を今か今かと待っていると会場に“Rocking Russian”の牧歌的雰囲気とインダストリアル的な金属音がクロスするSEが会場に流れる。ステージへとジリジリと圧が高まっていくとステージにDOOMのメンバーが登場する。少しおどけた感じでPAZZ<ds>が新メンバーのアベユキヤ<b>に手をやり紹介する。アベはメロイック・サインでファンにご挨拶。その横では黙々と藤田タカシ<g,vo>は最後の調整を行っている。

メンバーそれぞれが自分のポジションで準備を終えると、会場を包んでいたピリっとした緊張感を鋭く切り裂く様にPAZZのドラムが鳴り響き“Rocking Russian ”が開始される。注目のアベは少し緊張している様な雰囲気だが、指は滑らかにフレットを動いていく。この日のDOOMの前半戦はかなり攻めのセットで“Rocking Russian ”に続いて、“Complicated Mind ”、“Fall, Rise and... ”、“Killing Field ”と続いていく。アベのプレイはどうだと藤田もPAZZも表情には出さないが探りながらも楽しんでいる風で、アベは首を振りながら髪を振り乱しプレイしている。
藤田タカシ&lt;g,vo&gt;

藤田タカシ<g,vo>

前任の古平がそれまでのDOOMのベーシストのイメージを残しつつ自分の色を出して行った感じだったが、アベはDOOMのイメージに変化を与えて自分の色を出している感じだ。ニュアンスは微妙で誤解を与えてしまうかもしれないが、この日のステージを観た感じでは新たな息吹を吹き込んでいる印象が強かった。フレーズに繊細さを感じながらも芯の太いロックな音を鳴らす新ベーシストのプレイに引き込まれているファンも多かった。


MCもないステージングだったが流れている緊張感は半端なく、一瞬もステージから目が離せない。中盤に披露された“War Daddy”や“No/Re:MORSE”といった最近の曲では更にそれが強まった感じで、熱気と緊張感がドロドロと渦巻く会場はなんとも言えない感じだ。そんな空気をクルールダウンする様に“水葬”がプレイされ、アベの何とも心地よいベースの音色がファンの心に深く優しく響き渡っていく。
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アベユキヤ<b>

“No Free”、“Human Noise”と圧倒的存在感を見せつけDOOMは去っていったが、これでファンは満足するはずもなくステージに再び彼らを呼び戻す。本編とは違い少し笑みもこぼれ、リラックスした様子のメンバー。この編成でのDOOMにかなりの手ごたえも感じていたからだろう。関係者からもアベがこんなにライブで化けるとはと嬉しさと驚きの声が上がっているのが耳に入る。
PAZZ&lt;ds&gt;

PAZZ<ds>


藤田はファンに感謝の言葉を述べ、日本のスラッシュ・メタル創世記から一緒にやっているバンドとこの日のステージに立てるのは凄いよねと笑っていた。そういったライバルが共にステージにたっていることを嬉しくもあり頼もしくも、そして負けられないといった思いが藤田にはあったと思う。“No More Pain”でまだまだ俺達も暴れるぜとファンにも共演バンドにも見せつけ、「火に油を注げ!」と更に煽る様に藤田が叫び、ラストの“Fire on the O.I.L.”がスラッシーに会場を正に燃え上がらせた。それは新メンバーとなり新たな狼煙を上げたDOOMの決意表明にも思えた。

新生DOOM、今度ステージに登場するのは秋になりそうだが、そこで更にどんな姿になっているか楽しみだ。

Text by別府“VEPPY”伸朗
Photo by Akiko Nohara
Thanks To 大友裕子、大友羊子
DOOM

DOOM

8月12日 DOOM SETLIST@新宿WILDSIDE TOKYO
01.Rocking Russian
02.Complicated Mind
03.Fall, Rise and...
04.Killing Field
05.War Daddy
06.No/Re:MORSE
07.水葬
08.No Free
09.Human Noise

Encore
10.No More Pain
11.Fire on the O.I.L.
DOOM

DOOM