【速報】禍々しくも美しい地獄の風景 CANDLEMASS『The Door to Doom Tour Japan 2019』@渋谷クラブクアトロ

Live Reports
2016年『LOUD PARK 16』での初来日公演から3年、オリジナル・ヴォーカリストであるヨハン・ラングクイストを迎えて待望の再来日公演『The Door to Doom Tour Japan 2019』を行ったCANDLEMASS。その初日となる11月13日渋谷クラブクアトロのレポート。
Text by 別府 “VEPPY” 伸朗  Photos by 中島たくみ

オリジナル・ヴォーカリストであるヨハン・ラングクイストを迎えてCANDLEMASSが待望の再来日公演


2016年に行われた『LOUD PARK 16』から3年、オリジナル・ヴォーカリストであるヨハン・ラングクイストを迎えて待望の再来日公演『The Door to Doom Tour Japan 2019』を行ったCANDLEMASS。

その初日となった11月13日渋谷クラブクアトロには満員状態で多くのファンが会場に詰め掛けていた。海外からやって来たファンも多く、中には地元スウェーデンからこの日本にやって来たとう猛者もいた。CANDLEMASSは海外ではフェスティバル形式のイベント出演が多く、しかも単独でこの規模のライブハウス出演はかなりレアということで日本にやって来たとのことだ。

会場は開演時間が近づくにつれ、独特な緊張感の中、ジワジワと熱気が高まっていった。
ヨハン・ラングクイスト<vo>

ヨハン・ラングクイスト<vo>

レイフ・エドリング&lt;b&gt;

レイフ・エドリング<b>

マッツ・ビョークマン&lt;g&gt;

マッツ・ビョークマン<g>

ラーズ・ヨハンソン&lt;g&gt;

ラーズ・ヨハンソン<g>

ヤン・リンドー&lt;ds&gt;

ヤン・リンドー<ds>


定刻を10分ほど過ぎた頃にショパンの葬送行進曲が美しさを湛え重く鳴り響き、大歓声と拍手の中ゆっくりとメンバーが姿を現す。バンドの頭脳であるレイフ・エドリング<b>はハットを被り、片手にワイングラスで登場、ワインを一口啜る。

それぞれのポジションで準備が整うと、ヨハン・ラングクイスト<vo>が朗々とアカペラで歌い“The Well of Souls ”でスタート。大きなウネリの中に闇の魔力に憑りつかれた様な美しさを溶かし込んだCANDLEMASSのショウ、いや儀式が始まった。

「TOKYO!」とヨハンが叫びドライブ感が心地よい“Dark Reflections ”へと続き、レイフとサウスポー・スタイルのラーズ・ヨハンソン<g>が向かい合いグルーヴを生み出している。

冷たいブルー・ライトの中で演奏が終わると大歓声が会場を包んだ。

マッツ・ビョークマン<g>がリフを刻み、人気曲の“Mirror Mirror ”が早くも炸裂するとフロアの盛り上がりも更に高まっていく。オペラチックな歌唱で今もカリスマ視されているメサイア・マーコリンがオリジナルだが、ヨハンのねっとりとしながらも伸びのあるヴォーカルがこの曲の新たな魅力を引き出していた。

初期曲中心のセットになると予めアナウンスされていたので、メサイア期の楽曲をヨハンがどう歌うのか正直心配な部分もあったが、それはまったくの杞憂に終わった。

メサイア期の楽曲に新たな息吹を吹き込んだ彼のポテンシャルの高さに驚き、そのパフォーマンスには唸るしかなかった。
 (18868)

 (18869)

 (18870)


「化け物の歌だ」とヤン・リンドー<ds>のドラムから“Astorolus - The Great Octopus”が不気味なヘヴィネスでファンの体を揺らしていく。ラーズとマッツのギター・チームはダークサイドに堕ちた様な美旋律を奏でる。ヘヴィネスの中にある荘厳な美しさに背中を何度もゾクゾクとさせられた。

CANDLEMASSクラシック“Bewitched”でジワジワとドゥームの渦の中に引き込まれ、ヨハンは目の前のファンに呪いをかけるように「You Are Bewitched」と歌い上げ、フロアの様子を見ながら不気味に首を小さく振る。曲はそのまま“Dark Are the Veils of Death”へと続く。

何と贅沢で、そして禍々しい展開なのだろうか。

本編ラストとなったのは“A Sorceror's Pledge”。マッツがもの悲しいメロディをつま弾き、ヨハンがアカペラで歌いファンをジワジワと甘美なる地獄のへと導いていく。オリジナルもヨハンが歌っているが、年齢を重ねたことにより少し枯れたヴォイスによって不気味さが倍増されていた。ドラマチックに激しく曲が展開していくと派手なライトがステージを焦がし、メンバーが妖しく蠢く。コーラスでファンは雄々しく歌い上げ、その姿にヨハンは「ファンタスティック」と笑みここぼす。

眩しいライトの中、レイフはドラムライザーに上りベースを突き上げ曲が終了。


メンバーは熱狂するフロアを背にステージ奥の闇へと消えていった。
33 件