欧米のロック・シーン注目のLIKE A STORMインタビュー 「これから何度も戻って来ることを約束するよ」

Interview
オーストラリアの先住民 アボリジニの民族楽器であるディジュリドゥを操り欧米ロック・シーン注目の存在であるLIKE A STORM。この日本でも 初来日となった「DOWNLOAD JAPAN 2019 」でのパフォーマンスが評判となり、9月には早くも単独公演ということからも彼らへの期待の高さが伺える。そんなLIKE A STORMをキャッチ、クリス・ブルックス<Vo/G/Didgeridoo>、マット・ブルックス<g/vo>、ザック・ウッド<ds>にインタビューを行った。

そこにいるみんなの心に残るものを生み出したいんだよ。

クリス・ブルックス&lt;Vo/G/Didgeridoo&gt;

クリス・ブルックス<Vo/G/Didgeridoo>


<インタビュー前の雑談中から>

クリス・ブルックス(以下クリス) 今話をしていたんだけど、僕たちがヨーロッパのいろんなフェスティヴァルに出ていた時、日本のバンドのCRYSTAL LAKEとcoldrainに会ったんだ。今まで思ってもいなかったけど、今日のライヴに彼らを招待すべきじゃないかと思ったんだよ。

――CRSTAL LAKEのことは知っています。クールで、良いバンドですよね。

マット・ブルックス(以下マット) ああ、すごくクールだよね。

――CRYSTAL LAKEは、日本でも人気の高いメタルコア・バンドです。

マット そうだね!彼らとは今年のフェスティヴァルで一緒だったんで、僕たちは彼らのライヴを観ていた。それから彼らのアルバムを聴いたけど、素晴らしかったよ。

――『DOWNLOAD FEST』のパフォーマンスの最後にすぐ戻って来ると言ってたんですけど、約束通り戻って来てくれましたね。まずその感想は?

クリス 素晴らしいよ。日本は今回で3度目で、しかも1年間でだ。初めて来た時は『Sony Music』の人たちと会って、アルバムのための取材を行なうためだったけど、すぐにこの国とこの国の人たちが大好きになった。日本の文化が大好きだし、こんなに大勢のロック・ファンがいて嬉しいよ。そして『DOWNLOAD』でプレイした時は、客のエナジーと数に圧倒されたんで、ぜひともまた戻って来て、ここでヘッドライナー・ショウをやりたかったんだ。

――『DOWNLOAD』のライヴで観た感じだと、CDで聴いた音源以上に静と動のメリハリがしっかりしてて、ライヴの方がずごい心に響く印象を受けました。ライヴでそういったところで気をつけているところとか、音源以上に出して行こうというところはありますか?

クリス 特にないかなあ。その瞬間を楽しんで、客と自分たちが1つになって、共にその日のスペシャルなものを生み出すこと。音源はとても重要だけど、ショウもすごく重要なんだ。エンターテインメントして、そこにいるみんなの心に残るものを生み出したいんだよ。
マット・ブルックス&lt;g/vo&gt;

マット・ブルックス<g/vo>


――ライヴで面白いなと思ったのは、サウンドの特徴になってるディジュリドゥがオブジェみたいになってたところです。ショウを観るまではオブジェになってるとは思っていなかったのでいつステージに登場するのだろうと思っていたので。そのアイディアっていうのはどこから来たんですか?

クリス 以前は、ディジュリドゥを使う曲のたびに(ステージに)持ってきて、マイクに向けて吹いていたんだけど、どんどん使って行くうちにライヴ中に7回もステージを行き来するようになって、ちょっと邪魔になってきたんだ。それで、ステージセットの一部である単なる小道具のように見える像にしたら素晴らしいんじゃないかと思ったんだよ。そして僕がそれを吹き出すと、みんなはそれがディジュリドゥだと気づくんだ。僕たちは常に幅を広げて、それまでやったことのなかった新しいことをやってきたんだよ。

――ディジュリドゥを使おうと思った切っ掛けは何だったんですか?

クリス 祖父母がオーストラリアに住んでいたんだ。祖父母はニュージーランドにもいたけど、オーストラリアに移住した祖父母もいたんだよ。それで、僕たちは小さい頃から毎年夏になると祖父母のもとを訪ねて、彼らと一緒に過ごしていたんだ。オーストラリアに行くと、あの楽器が演奏されるのを見たりしたんだ。記憶を辿れば、常にディジュリドゥのあの音に魅了されていたと思う。すごくユニーク、すごく原始的、そしてすごく魅惑的だったんで、僕はいつか吹いてみたいと思っていたんだ。それで、吹き方方を学んだんだよ。その時はLIKE A STORMとか、僕がやっていたロックとは全く関係なかった。ディジュリドゥを吹くのも、ロックをプレイするのもとても楽しかったんだ。
でも最終的に、これをロックに取り入れたら面白いんじゃないかと思うようになった。ディジュリドゥが入ったロックなんてなかったからね。ニュージーランドからカナダに移住した頃、その頃は地球の反対側にやって来た僕たちのことを誰も知らなかったんだ。僕たちはここで音楽のキャリアを一から始めないといけなかったんで、ディジュリドゥをセットのオープニングに組み込んでみたんだ。そうすれば、たとえみんなが僕たちのことを知らなくても、おしゃべりや酒を飲むのをやめてステージを観てくれるだろうと思ったからだよ。でもそれがすごく功を奏して、みんなとても気に入ってくれた。
2ndアルバムで“Love The Way You Hate Me”を作曲していた時、曲のブリッジの部分で何か違うことを試してみたくなったんだ。それで、ヘヴィなサウンドとディジュリドゥ合わせたらどんな感じになるかやってみることにしたんだ。どんな音になるのか、僕たちには見当も付かなかった。それまでその2つ合わせたものを聴いたことなんてなかったからね。僕がドラムに合わせてディジュリドゥを吹いたら本当にマッチして、僕たちみんな圧倒されたんだ。ディジュリドゥは6万年も前から使われていたけど、まるでロックのドラムと一緒に使うために作られたような音がするんだ。

――ディジュリドゥを吹くのがすごい難しいと耳にしたのですが、誰かに教わりましたか?

クリス いや、独学なんだ。実は、吹ける人を誰も知らなかったんだよ。ニュージーランドとオーストラリアは近いんだけどね。吹ける人を誰も知らなかったんで、独学で覚えてやろうと決意したんだよ。確かに難しい。それまで僕が弾いて来たどの楽器とも違っていたからね。でも、あの楽器が不思議なパワーをくれて吹けるようになった。音を出すのも難しいけど、循環呼吸の仕方をマスターするのも難しいんだ。客の中を走り回った末にライヴが終わって楽屋に戻ると、息が切れるけど、今の僕は何ヶ月もディジュリドゥを吹かなくてもまたすぐに吹くことが出来る。僕の中に(ディジュリドゥが)染み付いているからね。
ディジュリドゥを吹くクリス(2019/9/15(日) ...

ディジュリドゥを吹くクリス(2019/9/15(日) 渋谷 CLUB QUATTRO)


――LIKE A STORMのサウンドの特徴あは、ヘヴィでダークだけどキャッチーで高揚感があると捉えているのですが。

クリス ありがとう、アリガトウ。

マット アリガトウ!

――作曲とか、そういったところで何か気をつけてるところとか、目指してるものがありますか?

マット ケント、クリス、そして僕が曲を書いているんだ。僕たちは多くの音楽を聴いて育ったんで、素晴らしい曲だと思えるようなものを作りたいと常に思っている。そして僕たちは昔からヘヴィな音楽が好きだったと同時に、素晴らしいメロディも好きだった。だからバンドを結成すると、この2つを融合させた音楽を作りたかったんだ。そう、君が言っていることが正しい、とても嬉しいよ、ありがとう。それこそまさに僕たちがLIKE A STORMでやりたかったことで、ヘヴィでエネルギッシュであると同時にとてもメロディックな音楽を作ることだったんだ。
それに僕たちが感じていること、僕たちが経験したことについての曲を書いている。アルバムには自分たちにとってかなりパーソナルな曲が入っている。でもそういった曲を世界に向けてプレイしてファンに会うと、僕たちにパーソナルな曲なのに彼らが共感してくれるのはとても興味深いよ。

――今の質問に関係してくるんですけれども、こういう音楽を作るとなると、どういった音楽に影響を受けて来たのか、具体的なアーティスト教えて欲しいのですが。

クリス 長いリストになるよ! 初めて音楽をプレイし始めた頃の僕は、NIRVANAやGREEN DAYにすごく影響されていた。ギタリストとしては、ジミ・ヘンドリックスから多大な影響を受けている。SOUNDGARDENやALICE IN CHAINS、あとNINE INCH NAILSやMARILYN MANSON といった、サウンドにレイヤーやテクスチャー満載のバンドにも影響されていたんだ。マットは?

マット 僕たちはいろんなタイプの音楽を聴いて育ったんで、ロックやメタルだけじゃなくて、ありとあらゆるジャンルも聴いていた。僕にとっては、LINKIN PARKが貴重な体験だった。彼らがあらゆるスタイルの音楽を融合させていたからで、彼らは僕にとって常に大きなインスピレーションを与えてくれるバンドだった。常にいろんなスタイルを融合させて、1つの凄くパワフルなジャンルを作り上げたんだからね。

ザック・ウッド(以下ザック) ヘヴィな音楽を聴くようになっただけでなく、影響を受けてヘヴィなドラミング・スタイルを始めるきっかけになったのは、LAMB OF GODなんだ。当時は、僕が聞いた中で彼らが一番ヘヴィだったんで、一番影響を受けたのが彼らだった。GODSMACKもだな。クリスが言ったように、GREEN DAYやMARILYN MANSON も(影響を受けたよ)。
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