メタルTシャツ地獄変 ストライクス・バック!第4回「オカンvsコレクター」

メタルTシャツ地獄変 ストライクス・バック!
メタルTシャツについてとりとめのないこと

どうして『 ストライクス・バック』となっているのか?


さてこのコラムの題名は『メタルTシャツ地獄変 ストライクス・バック!』なのですか、普通に考えれば『メタルTシャツ地獄変』だけでよいのではないかと思っていらっしゃる方もいるのではないでしょうか。実は『メタルTシャツ地獄変』は某音楽サイトで連載していたのですが、そのサイトは残念ながら閉鎖してしまいました。ここBURRN!onlineでもTシャツをネタに連載を続けてみようかと思いまして、全く別のタイトルにするのも引っ掛かりがあったので『ストライクス・バック!』をつけてみました。そういうことなのです。

今回のネタはその某音楽サイトで書いていたネタを手直しして再掲載します。
そのサイトが既に電脳世界の闇の中に消えてしまって、読みたくても読めないし何よりせっかく書いたものが消えてしまったのも何だか寂しいなと。

以前に読んだ人にはまたかよと言われそうですがしばしお付き合いくださいな。

収集とは「悪魔の誘い」


「コレクション」する時の様々な障害、その最大の障害が「家族」という人も多いだろう。

コレクター側からすれば「何で分かってくれないんだろう?」となるが、その反対から見ればもしかしたら自分の生活空間にいつ侵入してくるかもしれない、そして経済を圧迫する恐れもあるコレクターが家族にいるというのは恐怖であろう。そのコレクションするものがゴッホの絵画であったり、空海の書といったその筋の門外漢でも一発で超絶なお宝というのなら、経済問題は別にして家族にとっても多少なりとも価値については理解してくれるかもしれない。大体コレクションしているものに価値があるかどうかというのは、そのコレクター以外には分からないものである。ヘヴィ・メタルというジャンルにおいては特にその傾向が強いのではないかと思う。

例えば、あなたがMETALLICAのコレクターで大好きなMETALLICAの「RIDE THE LIGHTNING」を大音量で流しながらビールでも飲んでガンガンに盛り上がっていたとする。部屋の壁にはMETALLICAのポスターだらけ。気分は1985年の1月、NYのL’Amourでの3Days、大ヘッドバンギング大会になるのも当然だろう。しかし、それをこっそりと家族がその様子を見ていたとしよう。自分には全く理解不能な喧しいことこの上ない爆音の中、ビールをガンガンに飲みながら、奇声を上げて首を上下に激しく振っているキチ●イが目の前にいるのである。「こいつ、大丈夫だろうか?」と思うのが普通ではないだろうか?

疑わしいと思うなら、実際にあなたが試してみるといい。
某コレクターさんからいただいた写真 これを見たら家族の...

某コレクターさんからいただいた写真 これを見たら家族の気持ちが分からないでもない

コレクター vs オカン「誇り高き戦い」


コレクターにとって、家族の中でも「オカン」はかなり大きな障害になりうるのではないだろうか。

このコラムではTシャツを題材にしているので、それを例にとってみれば、いつの間にかTシャツを捨てられたという人も少なからずいるだろう。
お気に入りのシャツ、大事にここぞという時に着ていたお気に入りのシャツ、時に穴が開いたり汚れたりしても捨てられない思い出が沢山詰まったシャツ、それをオカンはあっさりと捨ててしまうのである。
オカンにとってどんなに思い入れがあろうと、どんなにお気に入りであろうと、その他多くの汚れたゴミTシャツと同じ程度の感覚しかないだろう。無慈悲にもオカンのサジ加減一つであっさりばっさりと捨てられてしまうのだ。
恐るべし、地震、雷、火事、オカン!

ウチのオカンも多くのTシャツを捨ててきた。
ヘヴィ・メタルであろうとハード・ロックであろうと、パンクであろうがポップスであろうがウチのオカンEYEを通して見ればどれも「ドクロTシャツ」なのである。
SAXONの1983年ツアーTシャツも、MANOWARのHAIL TO ENGLANDツアーTシャツも、BON JOVIの来日公演Tシャツも、全部オカンにとっては全部黒くて汚い「ドクロTシャツ」。
どれもあっさり見事に捨てられてしまった…、思い出しても泣けてくる。

ここで断固としてオカンと戦うという選択肢もあるが、結果相当面倒臭くなるので「諦める」というボタンを心の中で押すことになる。
もし、ここで「戦う」というコマンドを選択したとしよう。勝ったとしたら万々歳だが、大概は負けか引き分けが多いと思う。「そんなシャツばっかり持っていたって体は一つでしょうが!」とか「そんな恥ずかしいドクロTシャツ着ている人なんて近所にいないよ!」と時に正しく、時に理不尽な言葉のトマホークによって心が木っ端微塵に破壊されるのではないだろうか。

言葉で済んでいるうちはいいが、やっかいなのはオカンという生き物は時にとんでもない報復攻撃を行う可能性もあるのだ。自分の夕飯のおかずとして、醤油で煮こまれたIRON MAIDENのTシャツを出されるということを想像した人はいるだろうか?「エディから良いダシが出てるねぁ。オカン、腕を上げたな!」なんてギャグの一つも飛ばせればいいが、そんな心の余裕なんて全くないのは実体験した私が言うのだから間違いない。
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かつて醤油で煮込まれて我が家の食卓に並んだIRON M...

かつて醤油で煮込まれて我が家の食卓に並んだIRON MAIDENの2004年ジャパン・ツアー限定Tシャツ

醤油で煮込まれた為か経年劣化の為か分からないがプリント...

醤油で煮込まれた為か経年劣化の為か分からないがプリントが全体的にヒビ割れてしまっている。興味ある方は煮込んでみたらよろしいかと

コレクター「無実の逃亡者 」


何とも言えない複雑な気持ちで犠牲となったIRON MAIDENのTシャツを何度も何度も洗濯したのであるが、これを読んでいる皆様は家族、特にオカンという災害から被害を受けないように日ごろから良好な関係を築くことを祈っています。

IRON MAIDENの2004年ジャパン・ツアー限定Tシャツをやられたのはショックでしたが、1982年のツアーTシャツをやられていたら多分私は死んでいたかもしれない。
本当にオカンは何を突然やるか分からない恐怖の生き物である。
でも、産んで育ててくれてありがとう、オカン!
その感謝は忘れない。

とにかく…
頑張れコレクター、オカンに負けるな。
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醤油で煮込まれていたら多分その場で即死しただろうIRO...

醤油で煮込まれていたら多分その場で即死しただろうIRON MAIDENの1982年ジャパン・ツアーTシャツ

タグが今は亡きロック座というのが激渋ですね

タグが今は亡きロック座というのが激渋ですね

今回写真撮った時に気が付いたのだが、よく見ると「HOL...

今回写真撮った時に気が付いたのだが、よく見ると「HOLL」になっている。正しくは「HALL」ではないだろうか?誤植あるある