ナレーションはメタラーにまかせろ Vol.15「スポーツ・ナレーションはハード・ロッカーにまかせろ」

ナレーションはメタラーにまかせろ
予想だにしなかったコロナウイルスの猛威により、従来と全く異なる環境下の中でのプレーを強いられながらも、シーズンオフまでベストを尽くし、ファンを魅了してきたベースボール・プレーヤーたち。彼らの奮闘をハード・ロックとともに伝えてきた。

何も言えなくて...秋

Guns N' Roses - November Rain


世界的なスポーツの祭典、オリンピックが東京で開催されるハズだった2020年

昨年は、今夏に向けて躍動するアスリートたちを応援する番組を数多く担当した。

しかしながらコロナ禍により状況は一転。
今年のスポーツ関連の仕事は、当然ながら激減し、今や子供たちの運動会すら社会的距離を余儀なくされている”スポーツの秋”が終わり、GUNS N' ROSES “November Rain”がこのうえなく悲哀に満ちて聴こえた11月だった。

コロナ禍による気が滅入るような環境の中、なんとか踏ん張ってこられたのには、幸いにしてスポーツ番組に関わってこられたことによる恩恵も大きい。

ちょうど渋谷で23時、そう今からMLBがはじまる

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NHK BS1で放送されている、メジャーリーグ情報番組「ワースポ × MLB」。
MLBシーズン時には毎日放送され、MLBのみならず、NBAやゴルフ、そして日本のプロ野球の情報も伝える総合スポーツ番組だ。

この番組で小生が毎週土曜日のMLB情報を担当するようになってから、今シーズンで5年目を迎えた。

Metallica: The Star-Spangled Banner (SF Giants 2020)


METALLICAが地元チームとして応援するサンフランシスコ・ジャイアンツ最大のライバル、ロサンゼルス・ドジャースが1988年以来、32年ぶりのワールド・シリーズを制した今シーズンのメジャー・リーグ。

新型コロナウイルスの影響により、4ヶ月遅れで開幕し、レギュレーション変更など様々な制約が設けられ、通常なら6ヶ月162試合、各チームがしのぎを削るシーズンであるはずが、全60試合という異例の短期決戦へと変更になった今シーズン。
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残念ながら観客たちの興奮渦巻くメジャーリーグのスタジアムはそこにはなく、打球音が響き渡る無観客のスタジアムのなかで試合が行われた。

そのような環境下においても、ダルビッシュ有、前田健太両投手は、サイヤング賞候補にも選ばれるほどの素晴らしいピッチングを魅せてくれるなど、暗い話題ばかりではなかった今シーズン、各チームがポストシーズン進出を狙ったシーズンの後半に、日本人選手たちの1週間の活躍をまとめた週末特別コーナーのナレーションを、本来の担当曜日ではない日曜日に担当する栄に浴すことができた。

厳しい状況にも屈しない日本人選手たちの活躍を目の当たりにし、
そこにナレーションを添えてきたこの3ヶ月間の経験によって、コロナ禍に屈しない気力を保ってこられたのは間違いない。

ベースボール with Mr.ライトハンド


歓喜、落胆、達成、苦渋といった、様々なドラマを映し出す背景に流れる、音響効果さんが選曲した力強いハード・ロック・ナンバーは、プレーオフ進出に闘志を燃やす選手への我がナレーションに、加速力をもたらしてくれた。

Lionville - "Nothing Without You" - Official Music Video


真っ黒いロックTを着る中年ナレーターに考慮してか、音響効果さんが選曲したのは、懐かしのハード・ロック・ナンバーばかりであった。さらに時折「おっ?!何だこの曲は? 」というコロナの憂鬱を吹き飛ばしてくれる嬉しい出会いと発見も少なからずあった。

特にお気に入りは、イタリア出身のLIONVILLE。
青春時代を思い起こさせる『産業ロック』的鍵盤と、気恥ずかしいほど爽やかなメロディックなハード・ロックは、メタル・ナレーターのナレーションのギアを上げ、大きく寄与してくれていたはずだ。

Dreams


残念ながらポスト・シーズンに進出出来なかったシアトル・マリナーズ。快晴のデーゲームで登板するオルタネート・グリーンのユニフォームの菊池雄星、平野佳寿両投手の力投に、VAN HALEN"Dreams"がぴったりハマっていたのが印象深い。まさかその後、エディの訃報を耳にするとは夢にも思わなかったのだが。
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ちなみに、イチロー、松井秀喜が活躍していた2005年、NHK BSで放送されていたメジャー中継の番組エンディング曲も同じくVAN HALENの”Can’t Stop Loving You”だった。メジャーファンにとっても、Van Halenのは楽曲は記憶の中に残り続けることだろう。

R.I.P.エディ・ヴァン・ヘイレン
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