ナレーションはメタラーにまかせろ Vol.14「メタルナレーターのモーターサイクル・ダイアリーズ」

ナレーションはメタラーにまかせろ
ヨタヨタのコロナに負けてたまるかよ
俺達ァ 健康不良中年だぜ

ピーキーすぎない、メタルナレーターのバイクコラム

クラブチッタではないKAWASAKI

Amazonプライム新CM公開中


気まぐれな空を見上げる梅雨の日々がようやく明け、バイクが気持ち良い季節になってきた。

10年以上乗り続けている、我が愛車「KAWASAKI W650」。ヘルメット姿のお婆ちゃんが印象的だったあのCMに登場したバイク(W400)の初期型だ。
その愛車は今日まで、人との"社会的距離"を取り、渋滞する車の横をすり抜けながらナレーション収録現場へと、コロナ対策の移動手段としての役割を大きく担ってきた。

それだけでなく、代替ナレーターが山ほどいる放送業界、自分の立ち位置を保たねばならない小生を乗せ、あたかも”Run For Your Life”であるかのように、これまで仕事の支えとなってきてくれた。

Iron Maiden - Run To The Hills (Official Video)


というのも我々の職場、ナレーションを収録するスタジオ、通称"ポスプロ"こと「ポストプロダクション」は主に東京都港区に点在しているが、これが意外と最寄り駅から遠かったり、大雪時には通行止めにもなるような場所、例えばTBS裏にそびえるS字急勾配「三分坂」など、港区特有の起伏に富んだところに位置していることが多い。

それを”Run To The Hills”のごとく、車よりも小回りが効くバイクの駆動力によりいままで助けられてきたのだ。
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ポスプロへ向かうバイク通勤に関しては、メタルと関連した思い出深いエピソードもある。

2013年2月にWOWOWで放送された、『戦慄のメタルオールナイト』という特集を視聴された方はいらっしゃるだろうか?
スレイヤーをヘッドライナーに迎えた「LOUD PARK 12」のステージ、ガンズ・アンド・ローゼス、アイアン・メイデンのライブ映像、映画『メタルヘッドバンガーズ・ジャーニー』『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』など、怒涛の12時間ぶっ通し放送のメタル三昧企画。その特集の目玉でもあった、大槻ケンヂ氏、清水ミチコ氏、マキタスポーツ氏を迎えた特番のナレーションを小生は担当していた。

メタルに関する様々な疑問を解明する爆笑必至の番組だったのだが、この番組ナレーションの収録スタジオは、おそらくは都内屈指のアクセス難である、東京都江東区の某有名老舗スタジオ。冬の東京有明の潮風を浴びながら、バイクで向かったことを昨日のことのように憶えている。

「特攻」を”ぶっこみ”と読まないで

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さて、バイクを"単車”とつい言いがちな世代ではあるが、ロックやメタルにハマれば、ギターを買ったり、髪の毛を染めてみたり、煙草を吹かしたり、バンドを組んだり、革ジャンを着てみたり、そしてバイクに跨ってみたりーといったロック特有の不良性に憧れ、それを実現しようとする光景が珍しくない、むしろある意味典型的な青春時代があった。

また一方で、バイク作品の代名詞『仮面ライダー』シリーズに始まり、ひびき洸が乗るバイク”スパーカー”が宙を舞いフェードインする『勇者ライディーン』、金田が操るマシンのテールランプの残像が衝撃的だった『AKIRA』、ベスパに乗る、ライターの火力強めの工藤ちゃんが印象的な『探偵物語』、舘ひろし氏演じる”ハト”が乗る、SUZUKI GSX1100X KATANAが登場した『西部警察』シリーズ、ロング・フロントフォークのチョッパーに跨ったヒッピーライダーの群像劇『イージー・ライダー』、無数のサイドミラーを装着させたランブレッタに乗るモッズグループとカフェレーサーのロッカーズとの抗争劇『さらば青春の光』、『007 ネバーセイ・ネバーアゲイン』に"ボンドバイク"として採用されたYAMAHA XJ650ターボの激しいチェイスシーン、ジャッキー・チェン主演『プロジェクト・イーグル』でのアクロバット走法、ブリジット・ニールセンとタンデムするスタローンが渋い『コブラ』、バタフライナイフとライ・クーダー、マイケル・パレとウィレム・デフォーが乗るハーレーがたまらない『ストリート・オブ・ファイヤー』
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この記事のライター

佐藤 アサト
佐藤 アサト
1973年8月26日、神奈川県鎌倉市出身。高校時代は米ワシントン州滞在。大学卒業後、サラリーマンを4年半経験。後、2000年から声優事務所に所属し、現在ナレーターとして、TV、CM、Webなどあらゆる映像コンテンツにて活動している。

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