ジャパニーズ・スラッシュの重鎮 SHELLSHOCKの新作「UNPREDICTABLE」はスラッシュ・メタル・ファンのツボに訴える痛快作

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SHELLSHOCK、通算5枚目のフルアルバム『Unpredictable』2019年9月4日リリース。System Kills Recordings。

今年結成35周年という記念すべきタイミングでリリースされた日本のスラッシュ・メタル界の重鎮SHELLSHOCK通算5枚目のフルアルバムで、新しく設立されたSHELLSHOCK自身のNEWレーベルSystem Kills Recordingsからとなる。新たにCODE REDのAKira “AxKxI” Shimizu<g>と元CEMMENTの32KONDO<b>を迎え現体制になって初めてレコーディングされた作品でもある。

予めいただいた情報では『初期SHELLSHOCKを彷彿とさせる怒涛のThrash/Hardcoreサウンド』とあったので初期の彼らを想像して聴いてみたのだが、それは良い意味で裏切られたものとなった。確かに表面をサラっとなぞって聴けば、彼らの1st「MORTAL DAYS」の様なアグレッションに耳が奪われるかもしれないが、そこからグッと奥に入り込んでいくと「Fiel Lärm」や「肆 -SHI–」を通過した作品というのが理解できると思う。特にオープニングの“Soul Device”、“Rewrite”といった曲が代表されると思うが、アグレッションの仮面の奥を覗くと各ミュージシャンの火花散る様なバトルに驚くかもしれない。スラッシュ・ビートを叩き出すONOBONE<ds>、やさぐれたハードコア感を滲ませるギター・ワークなAKira “AxKxI” Shimizuのプレイも今のこのサウンドにピッタリだし、勢いを与えている様にも思える。

初期には見られなかった重厚なコーラス、というかツイン・ヴォーカルに近い使い方も「Fiel Lärm」以降の彼らの大きな武器であるし、それがこの作品の重要なポイントになっていると思う。またヴォーカルについてもう一つ述べるならリーダーでもあるAkira Ito<g,vo>のリリックの乗せ方はラップに近いこともあり、それがメロディ的にキャッチーさを生み出しているとも思う。

38分という短さもラストまでスカッと一気に聴かせる。

初期衝動という意味で原点回帰となった作品であるのかもしれないと思うが、しっかりとキャリアを積んで熟成してきた彼らの姿を感じ取ることができる痛快作。スラッシュ・メタル・ファンであるなら聴いてみて欲しい。個人的にはクールな感覚も内包している“Rewrite”と初期の彼らの姿とダブる“Fragment”がツボだった。
SHELLSHOCK/UNPREDICTABLE

SHELLSHOCK/UNPREDICTABLE

発売中
レーベル:System Kills Recordings
品番:SKR-0001
税抜価格:¥2,500

◆収録曲
01. SOUL DEVICE(4:30)
02. REWRITE(2:21)
03. STRAIGHT BELIEFS(4:06)
04. A DIALOG(3:54)
05. JUSTICE AND HATRED(2:58)
06. UNTRUTH(3:29)
07. DRASTIC DELUSION(2:25)
08. CHECKMATE(2:54)
09. DEATH ROCK(3:13)
10. LAST BULLET(3:59)
11. FRAGMENT(3:53)

SHELLSHOCK ”Unpredictable” Trailer