令和一発目の映画鑑賞はジャッキー・チェン主演『ザ・フォーリナー/復讐者』に決定

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新時代のジャッキー・チェン主演映画第一弾、テロで娘を失った男の復讐劇『ザ・フォーリナー/復讐者』

好きなアーティストの新作が出れば必ず購入しているのとさほど変わらない感覚で、ジャッキー・チェン主演作品をほぼ毎回観に行っている。昭和から平成にかけて、ずっと続けている行為のひとつだ。

ジャッキーは一度アクション映画を引退すると発表した。『ライジング・ドラゴン』(2012年)公開時のことだった。あの時、日本公開版のエンドロールで流した我々の涙は一体何だったのかというのは、もはや笑い話である。その後も彼はスクリーンを躍動している。その姿を見ているだけでただただ嬉しい気持ちになるのである。

先日、『DOWNLOAD JAPAN 2019』にて、SLAYERを観ながらしみじみ感じたのは、“いつか必ず終わりが来る”ということだった。当たり前のことだが、トム・アラヤの別れの挨拶に涙しながらその事実を痛感したのだ。もちろん、ジャッキーがアクション映画に戻ってきたように、SLAYERがまたツアーを始めて日本に戻って来ても全然構わない。むしろ嬉しい。
続けてJUDAS PRIESTを観ながら、そこに居るだけで嬉しい気持ちになれるのが真のスターであるということを感じた。
世代によって違うだろうけれども、自分にとってはロブ・ハルフォードとジャッキー・チェンが永遠のスターである。

ジャッキーは『ドランクモンキー 酔拳』が1979年に公開されて以来、高い人気をキープし続けている世界的俳優。日本で大ブームとなったのは、フジテレビ『ゴールデン洋画劇場』で『酔拳』が放映された1981年頃のことで、この時僕はまだ小学生だったから、彼との付き合いはJUDAS PRIESTより長いということになる。

昭和時代の『プロジェクトA』(1983年)、『スパルタン』(1984年)『ポリス・ストーリー』(1985年)等は名作として今もなお語り継がれており、平成に入ってからも『ファイナル・プロジェクト』(1996年)、『ナイスガイ』(1997年)、『WHO AM I?』(1998年)など傑作を連発している。
個人的には一時期ジャッキーから離れてしまった時期もあったのだが、10年ほど前からまた劇場に通い始めた。ここ数年はとくに良質の作品を作り続けていると感じている。
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さて、令和の時代となって初めてのジャッキー主演作『ザ・フォーリナー/復讐者』が、この度めでたく5月3日より日本公開される。

日本の元号はジャッキーとは何の関係もないが、それでもまあいいじゃないか。新しい時代となってすぐにジャッキー映画新作を劇場で観れるということが単純に嬉しいのである。
加えてただいま大型連休中だ。昔から休日に彼女と映画に行くならジャッキー映画は定番だ。まずハズレがないし、爽快な気分にさせてくれる。今回の作品も間違いない。

共演は5代目ジェームズ・ボンドのピアース・ブロスナン。監督は『ゴールデンアイ』(1995年)、『カジノ・ロワイヤル』(2006年)と2度、007シリーズを手がけた敏腕、マーティン・キャンベル。
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この映画は、失うものをなくした孤独な男の復讐劇であり、お馴染みの“僕たちのジャッキー”的スマイルはまったくない。
これまでにも『新宿インシデント』(2009年)等、多くのシリアス作品があったけれども、『ザ・フォーリナー/復讐者』は過去最高のジャッキー流シリアス映画に仕上がったと感じる。
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舞台はイギリス。序盤は中華レストランを経営しながら中国移民として慎ましく生きる老人を演じており、ジャッキーの老いた演技が非常に新鮮だ。無差別爆弾テロによって15歳の愛娘を奪われ、犯人に対して復讐を決意し、驚異的な身体能力を発揮するソルジャーに変貌してからの恐怖感、ストーリー展開の盛り上がりには目を見張るものがあった。追い詰められていくブロスナンは実にいい感じに歳を重ねており、彼の存在感によって画面が引き締まっている。

今なおジャッキーは挑戦し続けている。『ポリス・ストーリー/レジェンド』(2013年)におけるアクション・シーンで関節技を取り入れ新たな面を見せていたが、今回はさらに進化したバトルに挑戦。林の中で繰り広げられる軍隊流の実践的格闘シーンが凄まじく、60代前半とは思えぬ動きで観客を圧倒、その姿に感服した。

なお、今回日本で公開されるヴァージョンは、インターナショナル版ではなく、ジャッキーのアクション場面が増量された中国公開版。ラストで流れるジャッキー歌唱の主題歌も含めて、ジャッキーのファンにとっては嬉しい作りとなっている。
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『ザ・フォーリナー/復讐者』
2019年5月3日(金・祝) 全国公開
配給: ツイン

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